月の歌会



連歌の花道

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    小5からメロンソーダを飲んだ子の緑の舌は今ぼくのもの

    スコヲプさん&月丘ナイルさん

    小5って遅くないですか?結構硬めの親に育てられた子なのでしょうか。そして緑の舌だからさっきまでメロンソーダを飲んでいたのでしょう。舌は今ぼくのものというのはかなりエロい。
    大木はち

    ぇろいですね。と、一言目からこんなこと言いたくなるくらいに官能的なお歌だと思うのですが、その一方で言葉遣いが幼い子どものようなまったく無垢なものであるところに、巧みさを感じます。
    小5からメロンソーダを飲んでいること知っているってことは、やはりこれは幼馴染になるのでしょうね。小さい頃から知っていて、それでいて、今でもメロンソーダを飲んでいるような子供っぽいその人に、好きだといっても「そーだねー、わたしもだよー」とかケータイばかり見ながら気のない返事をされたりして。
    そんなことを言われて引き下がっては、男が廃るというもの。そこは多少強引にでも分からせたくなります。
    肩を抱き寄せて、相手が目を白黒させているのにも構わず。頬に手をあてて顔を固定して。そのままくちづけを。
    そしてメロンソーダで緑色になった舌をなぞって。その色を「ぼく」のものにして。そのあどけない幼さをぬぐいさって、大人にしてしまうだなんて! つまり自分の舌を相手の舌にから(自主規制)。そうやって彼女にまとわりついたメロンソーダの味をなくして自分の味を覚えさせようなんて、なかなか積極的です。やはり、男性にはこれくらい積極的に恋心を奪ってほしいと思います。そして、そんな強引なことをされたら、ぜひとも女性は全力で男をぶん殴ってほしいものです。様式美として。
    ところで、この「ぼく」はなぜ相手が小5からメロンソーダを飲んだなんて知っているのでしょうか。もっと前だったり、もっと後だったり、どんなものをいつ初めて飲んだかなんて、本人だってなかなか覚えていないものです。それだけで、このメロンソーダは「ぼく」にとって重要な時に飲まれたもので、相手にとってもなにかしら意味があるものに思えます。
    例えば、この二人が家族ぐるみの付き合いで。みんなで喫茶店に入り。なにやら聞きなれない「メロンソーダ」なんてものを「ぼく」が頼んでいるのを聞いて、相手の子も興味津々、よく分からないけれど、おんなじもの頼んでみたり。それで出てきた、綺麗な緑色、しゅわしゅわと弾ける気泡、刺激的なのど触りに、不思議だけどおいしい甘さ。もうそれ以来とりこになって、もういつでもメロンソーダを手放せなくなったりしてしまったり。それでもうメロンソーダに夢中で、大人になっても「ぼく」よりメロンソーダを優先したり。それでぼくが嫉妬したり。
    小学校高学年までメロンソーダを飲まないというのも、すこし想像が膨らみます。紅茶など大人の飲み物ばかりで、あまりジュースを飲まない環境だとすると、おじいちゃんおばあちゃんが一緒に住んでいたり、それに加えてちょっと小高い丘に住んでいる名家のお嬢様だったり。ご両親もわざと避けたのではなく、家に普段ないから飲む機会がなかったとか。そんな清楚なお嬢様にこんなことをしでかすなんて……いいぞ、もっとやれ。そして心置きなく殴られて来い。それが恋愛だ。
    そんなことは置いておきつつ、「今はぼくのもの」と少し誇らしさがあるようで。そのやってやったぜみたいな、小さな背伸びと達成感に満足してるところが、やってることに対して中身が子供っぽく、かわいらしくも感じます。
    奈月遥

    どこからつっこもう!ってなるほどきゅんきゅんします。
    わたしも幼馴染みの関係で読みました。「ぼく」たちは今いくつなんだろう。かわいい言葉遣いで詠まれてるのにきゅんとするえろさです。きみはぼくのもの、でなくて「舌は」だからでしょうね。具体的にキスしてる場面を想像してしまうから。
    野崎アン

    飲んだからから結句まで「の」の音が連なって優しくひびく歌です。小5という設定は子どもから自我の目覚めが感じられる年なのでしょうが、メロンソーダとの取り合わせはちょっとしっくりとしない印象です。とはいえ「緑の舌は今ぼくのもの」に淡い恋の始まりが感じられていいです。
    太田青磁

    下の句に一目ぼれしました。彼女は彼にわざと舌を見せたのでしょうか。それとも口を開いた瞬間にたまたま見えたのでしょうか。
    かわいいイメージ、あざといイメージ、エロティックなイメージといろいろな感じ方が出来る歌ですね。
    「メロンソーダ」というチープでキッチュなものが可愛らしさとある種の毒をはらんでいるもの、「緑の舌」という、普段は見えない口の中にしまわれているものが同時に並び、不思議な感覚を受けました。素敵です。
    404not

    404の選評は404notF0816の書いた選評でした。途中で送信してしまいました、すみません。
    404notF0816

    前の方にもありますが、きゅんきゅんさせられました。
    小5でメロンソーダを飲み始めた、というのをその人の情報として知っているとは考えづらいので、小5の時にメロンソーダを初めて飲ませたのが「ぼく」なんだろうと思います。ぼくが飲んでいたメロンソーダをその子に飲ませて、舌を見せ合って、「緑になってる!」とか言い合った仲の2人。それは昔のことだけれど、その舌をぼくのものにする行為でふと思い出して、一層愛おしくなる。そんな風に想像しました。
    ある程度の年齢になると、メロンソーダって飲まないだろうし、今の彼女の舌が緑なのではなく、(あの時の)「緑の舌」と(「ぼくのもの」である今の)「彼女の舌」が時間の流れを経てつながると捉えました。
    メロンソーダの緑のインパクトも相まって、ポップできゅんきゅんする素敵な歌です。
    稲垣三鷹

    「舌は今ぼくのもの」中々言えるものじゃない、強烈な言葉です。印象的。小5、メロンソーダ、緑の舌、と並べると子供の可愛らしさをはっきり感じるのですが、それが下句でなまめかしく変わっていって驚く歌です。
    不可思転

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