ニューデリーに滞在している君が「お休み」といってベッドに入ったが眠れない、そんな時間が時差の関係上新宿にいる私のところには朝になって届いた、という意味だろうか。初句のニューデリーと結句の新宿の対で詩情をはさみこむつもりのようだが、果たしていかに。
村田馨
ニューデリーと東京の時差は3時間半。ニューデリーにいる「君」が眠れずにいる深夜だと、主体は朝を迎える時間帯ですね。その時差を単なる現象として扱うのではなく 「お休み」が朝日となって届く と表現しているのがとても素敵だと思いました。New Delhiと新宿のどちらにも歌題である「新」が含まれているのも面白い。歌題からの発想がすごいです。
多田なの
「『お休み』」が「朝日」となって届くというのはとても美しい表現で、言葉が輝いて感じられるような二人の関係性も匂わせて素晴らしいと思う。けれども、初句の「ニューデリー」はどうだろう。名詞だけというのは何だか突き放した感じを受けるし、ニューデリーである必然性も感じられない。たとえ本当のことであったとしても、ニューデリーにいるリアリティがない。
菊池あき
「朝のリレー」を思い出しました。『新』のお題で新宿とニューデリーを持ってきて地図上の配置通りに初句と結句に配置したのは新鮮で楽しい仕掛けですね。ニューヨーク等ではなくニューデリーなのも、スパイスの香りが漂ってきそうで好きです。気になってしまうのは、上の方が仰るように初句切れの唐突さと、この場合、新宿にいて「眠れぬ君」とおそらく会話を交わしていたであろう主体の方が実は一睡もできてないのではないかと。。
秋山生糸
ニューデリーと新宿、ふたつの新しい都市を時差を使ってうまくまとめているなと感じます。太陽は東からのぼるイメージがあるので(実際は地球が回っているのですが)一日ずれているようにも感じました。
太田青磁
時差があることを上手く詠んでいるなと思います。お休みが朝日となって届く、っていう表現も、やさしくて好きです。ニューデリーっていう初句も、響きのやさしさがあっていいかなあってわたしは思いました。
たかはしりおこ
最初に読んだ時は「ニューデリー」が唐突だなと思ったのですが、時差のことだと分かって読み直すと、眠れない君がいる場所を計算してニューデリーにしてあるのだと分かって面白いなと思いました。「お休みが朝日となって届く」の表現が優しくて素敵だなと思いました。
オリー
谷川俊太郎の朝のリレーを連想しましたし、「なんかこういうの見たことある」と思って受け付けなかったのですが、あとでニューデリーと新宿のどちらにも「新」があって、それが始めと終わりに配置されているということに気が付いて、それをとても面白く思いました。
きつね
ニューデリーと新宿、どちらも「あたらしい」都市だけれど一方は「おやすみ」でこちらでは朝日。距離も時差もあるけれど優しい2人の関係が浮かび上がります。ニューヨークでもニューハンプシャーでも新大久保でもいいわけですがニューデリーと新宿が良いと思います。
泳二