月の歌会



連歌の花道

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    聞いたことない夜想曲ひびかせて兵役へ行け恋人たちよ

    雨森さん&鉄男さん

    まず、新はどこか。「聞いたことない」で新を汲ませようとするには弱い。兵役は現在の我が国のことではないが、隣国をはじめ、他国では兵役に就くことは重大な問題。遠くない将来、日本でもそうならないとはいえないという昨今において、本作品は何を意図し、何を伝えたいのか。全体的に漂う詩情だけでは訴求力に欠けると言わざるを得ない。
    村田馨

    短絡的には、今の日本に警鐘を鳴らしているように読めます。ただ、歌意だけを取れば、世界中の兵役制度を持っている国々共通であり、時間軸も過去未来に通じる汎用性のある歌と思います。国という大きな組織の目的のため個人に強いられる義務のやるせなさや不安を感じました。
    軍靴ではなくノクターンと言う点は斬新ですが、眠りや落ち着きに通じる曲調と「ひびかせて」「行け」に違和感が少しありました。
    須磨蛍

    前評のかたと同じく、お題の「新」が読み取れませんでした。
    須磨蛍

    「聞いたことない夜想曲」から、新しく作られたということで歌題の「新」に繋がるのでしょうか。既に挙げられているようにそこが若干弱いように思います。その夜想曲のメロディーがわからないので既存の夜想曲をいくつか聞いてみましたが、「兵役へ行け」という力強いメッセージには少しそぐわないような印象を受けました。本当だったら誰かに愛されて平和に暮らすはずだった恋人たちが静かなメロディーの中列をなして兵役へ行くという光景は、一番上の評の通り詩情豊かであり個人的には好きなのですが。
    多田なの

    聞いたことのない夜想曲、そこに兵役を持ってきているのがおもしろく、一読してポエジーがあるなぁと感じた。しかし、読めば読むほど疑問点が増えていく。兵役に行くのはきっと朝からだと思うが、夜想曲でいいのだろうか。また、夜想曲のロマンティシズムというのは兵役に対して甘すぎるのではないか?それに、このような繊細な歌に「聞いたことない」という始まりはちょっと乱暴なのではないか。また、兵役という言葉を使うことの是非もあろうと思う。
    菊池あき

    新は聞いたことのない曲に乗せているのでしょうか。恋人たちよ、と客体を複数にしながら兵役へ行けという重い言葉を乗せているのは、昨今の政治情勢への揶揄とも取れるのかもしれません。夜想曲はノクターンと読みたいです。
    太田青磁

    「兵役へ行け」以外はロマンチックなお歌なのですよね。やはり、ここをどう読むか迷います。なにかの暗喩なのか、それとも政治情勢への危機感なのか。それが謎であり、独特の雰囲気というか色彩を全体に醸し出していて魅力です。でもやはりもう少しヒントが欲しかったとも思ってしまいます。
    秋山生糸

    まず題詠としての評価は難しいと思います。また一つ一つの言葉は意味ありげなのですが、つながりが読みとれず作者の意図が汲めませんでした。「聞いたことない」「兵役へ行く」というような表現もやや拙いように思います。
    泳二

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