連歌の花道『新月ノ歌会』

秋分の歌会

新月ノ歌会工事中

こ、き、くる、くる、くれ、こいこい初恋の青さもぜんぶかき消せよ風 笠原楓奏(ふーか) × 小泉夜雨

二人一組で短歌一首を詠む歌会R-2ぐらんぷり 『R-2ぐらんぷり』2018-秋

『  』

概要
連歌の花道で最高の二人を決めるグランプリです
開催
平成30年9月20日(木)~ 25日(火)
資格
二人一組でエントリーができる方ならどなたでも
募集
二人で詠んだ短歌一首を提出してください
会場
http://sing-for.month.jp/open.php?no=153

月About


新月ノ歌会 春秋恒例"二人一組で短歌一首を詠む歌会"です

連歌の枠を超えて二人一組が話し合って短歌一首を詠むことで

どんな化学変化が生まれるのか新しい発見をお楽しみください

※上句下句を分担する連歌に限らず相談共作した短歌で参加できます

月Schedule


8月20日(月) 9月5日(水)
AM00:00 
20日(木)
PM22:00 
25日(火)
PM22:00 

月Rule

出詠は二人一組につき一首です
投稿は代表の方が行ってください
選歌は桃特選(2pt)黄並選(1pt)緑次選(0pt)の投票で行います
持ち票[特×1票][並×(参加コンビ数÷6)票][次×∞票]です
選評は一人一首以上に書いてください
どの詠草に書いても構いません
コンビの両名とも「選歌/選評」に参加ください
欠席したコンビが首席の場合は優勝無効になります
二首以上が同点首席の場合は以下の方式で一席を決定します
*特選票を多く得ていた方の勝ち
*それも同点なら次選票を多く得ていた方の勝ち

月History


花 2018-秋

こ、き、くる、くる、くれ、こいこい初恋の青さもぜんぶかき消せよ風

全米が山賊 笠原楓奏(ふーか) × 小泉夜雨
花 2018-春

レシートに揃った7が連れてくる君をふっきれそうな予感を

銀の海 天田銀河 × 淡海わこ
花 2017-秋

変身後のレッドがふんわり優しくて俺も明日からソフランにする

子連れレオパデス ひの夕雅 × 淡海わこ
花 2017-春

喉笛にやまなみはあり声変はり迎へしきみが買ひ替へる靴

大先輩とかわいい後輩 ナタカ × 塾カレー
花 2016-秋

かなしみを抱えるように雪のなか眠りつづける越冬キャベツ

空に浮かぶ子供 雀來豆 ×  月骨
花 2016-春

このところ笑顔ばかりを思い出すきみを許せる遠さに暮らす

おるとな 村田馨 × 砺波湊
花 2015-秋

かなしみを知る新聞が包み込む花瓶であった硝子の破片

栓抜きデモクラシー 死んでる死刑囚 × 多田なの
花 2015-春

今日のため生きてきたとか言ってみたいホットケーキがうまく焼けた日

みかん猫 焼きみかん × 黒猫。
花 2014-秋

後戻りできないことがしたいねと校庭に脱ぎ捨てた自転車

龍二~パンケーキ哀歌(エレジー)~ 龍翔 × 泳二
花 2014-春

片足を抱いて泣いてるフラミンゴあなたの月に飛び立てなくて

アメ白姫 糸憂 × 月丘ナイル
花 2013-秋

「おかえり」と 言いたい人を探してる あたしを画廊に売ったあの人

都々逸保育園さくら組 ゆかり × 小早川

詠草リスト

[今回の投票式目]
特選(2点)×1票
並選(1点)×7票
次選(0点)×∞票

冠こ、き、くる、くる、くれ、こいこい初恋の青さもぜんぶかき消せよ風

出詠名 全米が山賊笠原楓奏(ふーか) × 小泉夜雨
首席 / 54点 ×7 ×40 ×16

互選名 せしんいぬシリカ八条ハチ日向彼方甘酢あんかけ大西ひとみさはらや田村わごむ藍野ミズキユクロサ・ブラックティーかくとだに袴田朱夏シナモン多田なの守宮やもり近江瞬とうてつ御殿山みなみとわさき芽ぐみニッキMOON雨田夏夜もーたろ杉谷麻衣はね404notF0816五感ねこむこす遠野 かなみあおきぼたんともえ夕夏高野 蒔さゆ寿々多実果平出奔岩田あを斎藤秀雄きつねこプロジェクト月骨淡海わこただよう中條茜真壁カナルナク芍薬宮本背水このは小池佑伏見よう谷口泰星長月優麗春香高木一由メガネ枡英児西藤智街田青々なつお嶋田さくらこあいのすけ宗谷燃

選評名 活用形の変化ですね。はじめ、恋と間違えたのかなと思いましたが、ああ、その変遷が狙いなのかと思い当たり、膝を打ちました。見事。未然から命令に変わっていく恋の青さね〜。構造がピカイチっすね〜
いぬ
★0
か行変格活用のリズムが小気味良い導入から、初恋にも風にもこいと勢いよく呼びかける下の句までとても爽やかで良い歌だと思います。
せしん
★0
細かいことですが、か変ってみっつめは「く」じゃなかったですか?記憶違いだったらすみません。
スピード感はいいなと思います!
知己凛
★0
カ行変格活用ですね。変からこれを思い付くのはすごいと思います。
歌も、リズムが良くていいですね
かくとだに
★0
すでに述べられているように、「変」の題からの変格活用の発送は、なかなか思いつかないですし、すごいなあと感じました。
歌も、勢いがあっていいなとは思うのですが、活用表を引用した歌は多く存在する分、どうしてもこのリズムの面白さを最大限に活かせているか、音と意味の掛け合わせ肩など詠み方が個性的かなどの点で、どうしてもシビアに見てしまいました。すみません・・・。
杉谷麻衣
★0
カ行変格活用ですね。それを短歌に取り入れると言う発想が面白いです。
MOON
★0
カ変の3つ目の終止形も入れてしまっても疵にならないように思いました。
リズム感があって口に出してみたくなります。
命令形のお歌はよくあるのですが、「かき消せよ」ときて「風」に全てを託すところが大好きです。
404notF0816
★0
「変」というお題の使い方がとってもユニーク! 素晴らしいです。一首全体に流れるカ行の音の響きも素敵です。ただ、初恋の青さをかき消してくれる風って一体どんな風なんだろう(かなりの強風?)、なぜ初恋の青さをかき消す必要があるんだろう、かき消すのがなぜ風なんだろうなどと、歌意を考え始めると、私にはよく分かりませんでした。
ニッキ
★0
変というお題で変格活用を持ってくるなんて!ととても感心しました。内容もスピード感があり非常に爽やかなお歌だと思いました。
ただ、その最初の変格活用の驚きのインパクトに歌自体が負けてしまったように感じてしまいました。恋を引き出すためのフレーズとしてだけではなくもっとか行変格の来るの意味を歌にも活かせたら変という題に変格活用を持ってくる強さが出るんじゃないか、と欲張りにも思ってしまいました。
桜望子
★0
これは皆さんが書いてるように、カ行変格活用を持ってくるアイデアに脱帽です。上句は「こ、き、くる」「くる、くれ、こい、こい」「初恋の」と、485のリズムで違和感なく読んでしまいました。
命令の「こい、こい」の繰り返しは「来い、恋」ということでわかるんですが、なぜまた「初恋」を持ってきたのか…と悩みました。字数合わせ的な意図も感じます。「初恋」と「青さ」はイメージが近いのでこの歌にはもったいないです。「かき消せよ風」は、前半の勢いのまま結びまで来てすごく好きです。「初恋の青さ」がとにかく残念に感じます。
嶋田さくらこ
★0
べくべからべくべかりべしべきべけれすずかけ並木来る鼓笛隊(永井陽子『樟の木のうた』)の歌を思いだしました。お題「変」を詠み込まずに変格活用で出してきたところがいいなと思います。か行の勢いや力強さが強い意志を感じさせて、歌の内容に合っていると思います。「ぜんぶかき消せよ」は、終わった初恋を消してしまいたいのか、自分の恋の青さを早く消して大人の恋に変えたいのか、どちらなのかなぁと考えてみています。
寿々多実果
★0
お題から変格活用というアイデアですが、アイデア勝負とすると前例がありすぎると思います。アイデア勝負ではないとすると下句に相当の力がいると思いますが、初恋の青さ「も」の助詞の意図、「風」を倒置で体言止めにまでした効果など、私にはあまり伝わりませんでした。
泳二
★0

内部から錆びてゆく傘さしたまま心変わりを責めた雨の日

出詠名 桜町404番地桜望子 × 404notF0816
2 / 53 ×9 ×35 ×16

互選名 いぬ諏訪灯八条ハチ日向彼方甘酢あんかけしらくま大西ひとみ知己凛未補藍野ミズキユク笠原楓奏(ふーか)ロサ・ブラックティー袴田朱夏nu_ko守宮やもり近江瞬愁愁とわさき芽ぐみニッキイトウナルミMOON紺野なつもーたろ杉谷麻衣若枝あらうはね継野 史えだまめ遠野 かなみあおきぼたんえんどうけいこともえ夕夏高野 蒔さゆ寿々多実果平出奔岩田あを拝田啓佑千原こはぎ淡海わこ天田銀河ただよう真壁カナルナク芍薬宮本背水このは谷口泰星長月優鴨衣麗春香高木一由藍笹キミコanna西藤智街田青々静ジャックなぎさらさなつお

選評名 自分の心変わりと読みました。内部から錆びてゆく傘に覆われた自分と、その自分のなかの心、と何か入れ子構造のような描写で、表現として面白い作品だと思いました。ビニール傘を想像したのですが、透明の傘から見える景色まで錆びて見える、というイメージも重なり、とても好きです。
とわさき芽ぐみ
★0
錆びてゆく傘と心変わり。気付いた時には起こってしまっている変化に戸惑い、雨降る中、少し涙を流す姿を想像しました。傘と心の様子がぴったり重なる素敵な歌だと思います。
イトウナルミ
★0
雨を受けていないはずなのに錆びていく傘の内部、だからこそ主体は、とても強く強くそれを責めている用に思います。どちらかというと主体の心変わりだと読みましたが。とても感情移入できた歌でした。
若枝あらう
★0
それはゆっくりと浸食していくような心変わりだったのではないでしょうか。悲しくつらい歌なのに美しい、と思いました。
継野 史
★0
内部から錆びていく傘。
傘をさしてたときに、金属の骨組みが錆びているのが見えたのでしょう。
傘の裏からは錆びているのが分かるけれど、表からは見えない。
それが、心変わりをしていく自分の姿と重なる。
心変わりも、自分には分かるけれど、相手の目からははっきりと見えないから。
天気が晴れから雨に変わるように、心もまた変わってしまうのは、自然の摂理なのかもしれない。
でも、それを受け入れることが出来ずに責めているのが、せつないなあと思います。
錆びてしまった傘が元の傘に戻らないように、心変わりをした心も元に戻らないかもしれない。
けれど、今は雨の日でも、また必ず晴れはあるので。ただかなしいだけの歌ではないなあと思いました。
憂いの中に、僅かなひかりも見えるような、よい短歌だと思います。すきです。
未補
★0
読み方や感じたことは、みなさんがすでに書かれているのと同じです。薄曇りのあいまいな感じ、しずかな雨音が聴こえてきそうなところが好きです。
天田銀河
★0
傘は雨にぬれた後、乾かしてあげないとすぐ錆びますね。主体はそういう持ち主(恋人)のマメなケアに飢えている。以前は丁寧に扱われていたけれど今はほったらかされている自分と、赤錆のついている傘を重ね合わせたところが巧い!でもきっと恋人へのうらみつらみも傘の中に隠してそのまま過ごすのだろうなぁ。
芍薬
★0
恋人の歌かなと思いました。確かに、傘は内側から錆びていきますよね、錆びるものは内側にしかありません。使いづらさに気づいたときにはもう手遅れなことも、意外となんとかなることもあります。何となく、「彼女」を主人公と想像しましたが、相手の心変わりを責めながら、「錆びてゆく傘さしたまま」というところから、自分の心変わりも少なからず自覚していて、責めているのかなと考えました。リアルで、切ない歌だと感じました。
鴨衣
★0
内部から錆びてゆく傘という比喩に心惹かれました。雨の日に自分を守ってくれる傘という存在が内側から錆びてゆき、そしてそれは他の誰かにはたぶん分からない。主体の葛藤のような感情がうまく表されていると思います。心変わりというのは、好きだったものがそうじゃなくなってしまうことだと捉えました。
谷口泰星
★0
内部から錆びてゆく傘という比喩が美しいです。じわじわと侵食していく心変わりをこのような比喩で捉えた点が悲しくも美しく惹かれます。
また、「傘」というチョイスがとてもいいです。雨を引き出すだけでなく、傘は自分の身を守ってくれるものでもありますから、心変わりしてしまった相手が主体にとってどのような存在であったのかというところまで描写していて素敵だと思いました。
なぎさらさ
★0

変顔のプリクラだけがのこされて二度と予定の増えない手帳

出詠名 姉妹で風呂出るよ平出奔 × きつねこプロジェクト
3 / 43 ×5 ×33 ×12

互選名 いぬ諏訪灯シリカ八条ハチ日向彼方甘酢あんかけさはらや知己凛田村わごむ藍野ミズキ小泉夜雨ユク笠原楓奏(ふーか)ロサ・ブラックティーかくとだに袴田朱夏近江瞬西村湯呑御殿山みなみニッキもーたろ杉谷麻衣はね桜望子えだまめ遠野 かなみえんどうけいこともえ夕夏さち高野 蒔寿々多実果拝田啓佑淡海わこ中條茜水無月水有宮本背水このは谷口泰星鴨衣高木一由メガネ枡英児藍笹キミコあまの街田青々静ジャックなつお嶋田さくらこ泳二宗谷燃

選評名 直感で選びました。変顔のプリクラに思わず笑ってしまって、その後ふっと切なさに思い当たるという感情の流れがわかりやすかったです。二度と予定が増えないということは、二人のための特別な手帳なのでしょうか。せつねー
いぬ
★0
「変顔のプリクラ」が素敵ですね。気心の知れた友人と撮ったプリクラと、予定の増えない手帳のギャップが良いと思います。既に使い終わってしまった昔の手帳を懐かしんでいる様子を思い浮かべました。使い終わった手帳は「二度と予定の増えない手帳」になってしまうと思うのですが、この言い回しがセンチメンタルでとても好きです。
中條茜
★0
「二度と」の強い言い切りと「増えない」「予定」という言い回しが、予定自体は書く余地のあってそれでも、というように捉えました。しかし普通の予定帳として使っていればそんなことはなくて、やはり遊び用の、プリクラを貼るようなものなのでしょう。それが二度と使えないのは、プリクラが「遺されて」しまったからのようにも読めます。そう紐解いてゆくと、お題の「変」を変顔で処理しつつも、人間関係の(やむを得ないかもしれない)急激な「変」を根底に敷いており、題詠として最も秀逸ではないかと感じました
御殿山みなみ
★0
変わらないもの。手帳に書かれた予定などその中身と、貼られたか挟まれたかのプリクラ。変わるもの、プリクラに写った持ち主と誰か、その関係。もしかすると、この歌で手帳を見ているのは、変顔のプリクラを撮った時から「変わった」持ち主なのかもしれないな。などと思いました。
鴨衣
★0
予定の増えない手紙というアイテムはそれほど目新しい感じはしませんでした。しかしプリクラが残されているというところがリアリティを生んでいると思います。そしてそのプリクラが変顔というところに悲しさがありますね。
変顔のプリクラを初句に置いたことでそのストーリーが一層引き立っているようです。
「二度と予定の増えない」辺りがもう少しスッキリできたような気もしました。
泳二
★0

変死したストッキングを昨日まで恋人だつたひとと弔ふ

出詠名 あらうっかり八兵衛若枝あらう × 八条ハチ
4 / 42 ×5 ×32 ×24

互選名 いぬ他人が見た夢の話日向彼方甘酢あんかけさはらや未補霧島龍ユク秋山生糸笠原楓奏(ふーか)ロサ・ブラックティーハナゾウ袴田朱夏ネネネ守宮やもり近江瞬愁愁とうてつ御殿山みなみとわさき芽ぐみニッキ紺野なつもーたろ杉谷麻衣はね404notF0816えだまめ五感ねこむこすさとこ遠野 かなみえんどうけいこともえ夕夏高野 蒔さゆ寿々多実果平出奔岩田あを斎藤秀雄千原こはぎ淡海わこ中條茜雀來豆真壁カナ芍薬宮本背水このは小池佑谷口泰星toron*長月優麗春香高木一由メガネ藍笹キミコanna白黒つけたいカフェオ-レ街田青々静ジャックなぎさらさ宗谷燃

選評名 ストッキング、脱いだ形のままだとなかなか面白いというか怖いというか、肌色なので、上の句で表現されるような「変死」のように見えなくもないなと思いました。発想がとても面白いです。そして表現は面白いのですが、詠まれている情景はとても悲しい。それも静かな悲しさ。旧仮名なのが効いていると思いました。何だろ、でもちょっとおかしみもありますね。ストッキングを前に、二人で並んで合掌とかしてるのかなぁ…。そんなわけないけれど、でもあってもいいような。素敵です。
とわさき芽ぐみ
★0
ストッキングを、昨日まで恋人だった人と二人で弔っている、というよりは、ストッキングと昨日までの恋人(との思い出)を、まとめて弔うという意味で取りました。
「変死した」というのがとてもユニークな表現ですね。ぐちゃぐちゃっと丸まった状態か、ビリビリの惨殺体かは不明ですが、わかれて、やけになって脱いだやつかな?もしくは一晩だけのってやつかな?どちらでもいけそうですが、どちらにしても、そのストッキングに主体の気持ちが表われているように感じました。
杉谷麻衣
★0
ストッキングに変死という言葉を充てるセンスに脱帽です。ストッキングはわりにすぐ穴があいたり擦り切れたり(病死や老衰?)する寿命の短いアイテムですね。すぐに捨てるのはしのびなくてつい「お疲れ様」とか「ごめん」などと声をかけたくなるので、それを二人で弔うという発想も興味深いです。変死というのは、どんな最期でしょう。もしもずたずたに引き裂かれているとしたら、恋人が恋人でなくなったことの鍵もそこにありそうで、不穏なミステリのような奥行きを感じました。
高野 蒔
★0
昨日恋人と別れて、そしてその時はいていたストッキングを、今日一緒に弔ったと読みました。
ストッキングを捨て、恋人も忘れる。弔うという言葉の選択がいいと思いました。
アオヰ
★0
お別れした翌日に、終わった恋と破けたストッキングを捨てた、と読みましたが、「恋人と」が「一緒に」と読めてしまうので、解釈に迷いが残ります。「変死」「弔う」といった言葉のチョイスが面白いので、その点が少し惜しいかなあと思いました。
えんどうけいこ
★0
まずストッキングに対して「変死」という属性をつけることが、題を抜いても面白いポイントだと思いました。ストッキングの生涯としては使い古されて捨てられることが「寿命」なのではと考えると、この場合の「変死」とは伝線かなあとも考えましたが、頻度的には逆かもしれませんね。
読みが分かれるなあと思ったのは「昨日まで恋人だつたひと」の置き方で、「ストッキングを、恋人だったひとと一緒に弔う」と「ストッキングを恋人だったひととして弔う」があるように考えましたが、後者の読みの方が言葉の組み合わせから読み取るストーリーとしてはスムーズかつおもしろいと感じたためそちらで読み進めました。初読ではストッキングを使用する可能性の違いから主体を女性と仮定したのですが、この読みでは性別を限定する必要がなくなることに気づきました。弔う対象は素直に読めばストッキングなのですが、終わってしまった恋と考えてもおもしろいと思います。「昨日まで恋人だつた」という言い回しからは「今日からは恋人ではない」事実がわかりますが、単純に「昨日別れた」などではないことからそのひとへの未練があると読めるので、そうしてくると「弔ふ」が意味のある重みとしてふさわしいと思いました。
長月優
★0
変死したストッキングという言葉のインパクトはありますが、「と」がどのようにかかるのか分からずに戸惑いました。恋人だった人(への想い)と弔うと読んだのですが、どうなのでしょう。
ただよう
★0
「変死したストッキング」という部分が抜群に面白いです。お題から「変死」を持ってきて、それをストッキングと組み合わせている点に惹かれました。
それだけに、「と」が何にかかるのかわかりづらい部分が惜しいです。
わたしは、力任せに脱いで変なふうに伝線したストッキングを、昨日まで恋人だったひとに重ね合わせて弔うように捨てたのかな、と読みました。
なぎさらさ
★0
変死したストッキングというフレーズにやられました。意味としては、破れて脱ぎ捨てられた?めちゃくちゃなストッキング、別れた恋人との思い出やらをともに弔うという意図で取りましたが、別れた恋人とともにストッキングを捨てるとも読めるのでそこが少し難ありと思いました。ですが、その変死したストッキングという具体から主体の心理や、生活背景などをイメージさせ面白い歌だと思いました。
岩田あを
★0
とにかく変死という言葉の面白さですね。変死とは「自然死ではない死」なのでストッキングであれば何者かによって破られたとか、切り裂かれたとかそういう想像が広がるわけです。そのストッキングと昨日まで恋人だった人の関係は。とミステリに発展して面白いですが、私には「ひとと弔う」が読み切れませんでした。
ストッキングと元恋人を弔う(捨てる)という読みが一番良いかとは思いますが、弔うという言葉に少し違和感が残りました。
泳二
★0
変死したストッキングってのがまずいいですね。そしてそこから昨日まで恋人だったひとと続くドラマがせつなくまた少し楽観的で好きです。なにか喧嘩でもしてしまって勢いで別れるなんて言ってしまったんだけど、朝起きたらそんなのちょっとどうでもよくなってて、やぶれたストッキングだけ落ちてるみたいな状況を想像してしまいました。楽しく巧みな歌でした◎
街田青々
★0

パソコンのスペースキーが壊れても世界は君をわかってくれる

出詠名 僕だけなくす拝田啓佑 × 多田なの
5 / 41 ×5 ×31 ×11

互選名 いぬ諏訪灯日向彼方大西ひとみさはらや田村わごむ藍野ミズキユク秋山生糸笠原楓奏(ふーか)ロサ・ブラックティーかくとだにハナゾウシナモンnu_koとうてつ御殿山みなみイトウナルミ紺野なつもーたろえだまめ遠野 かなみさちさゆ平出奔きつねこプロジェクト千原こはぎ月骨淡海わこ中條茜真壁カナ水無月水有芍薬宮本背水このは谷口泰星toron*枡英児藍笹キミコあまのanna岡桃代街田青々静ジャックなぎさらさ嶋田さくらこ宗谷燃

選評名 スペースキーが壊れる=変換ができない、ということですね。めちゃくちゃな変換でも、ひらがなのみでも伝わるものは伝わる、と。ぐっときました。勇気が出ます。変の題が弱い気もしますが、お歌としてはとても好きです。
秋山生糸
★0
胸元をえぐってストライク!そんな歌ですね。変換キーをスペースキーとしたところも変化球です。U.S.キーボードはすべてスペースキーで変換するんですよね。快い三振を喰らいました。
もーたろ
★0
グッと来ました。着地が素敵です。スペースキーが変換キーであり、それが壊れたという変化を詠む事で「変」を表したという「変化球」ぶりも好きです。
実はつい先日、現実に私用のための「パソコンのスペースキーが壊れて」しまいました。買い替えるのも面倒かつお金がかかりそうなので、予測変換に頼ったり、それでも困ったらソフトウェアキーボードで対処しています。
本来は関係ない事なのですが、そんな自分の状況と重ね合わせてしまいました……
さち
★0
「変」換を想起させる見事な上の句だと感じました。小さな規模での出来事が詠みこまれる上の句と世界規模の下の句の対比も素敵です。
きつねこプロジェクト
★0
「変」から「変換」までは定石ですが、そこからもう一歩スペースキーと踏み込んだのは上手いと思います。スペースキーが壊れたから変換ができずに文章は全部仮名打ちになってしまう。そんな仮名だけで書かれた文章からでも、世界は君のことをわかってくれる、という優しさの歌と読みました。
で、「世界」ですよね。ごく個人的な体験を大きな世界に重ねた作品は2000年代以降「セカイ系」と呼ばれて非常に広がりましたが、短歌にもその感覚の歌は増えたように思います(短歌では特に最近)。この歌では「君を」わかる主体の代弁者として「世界」と表現したように読めますが、セカイ系の文脈で読めばそれほど違和感はありません。一方で単純に主体の姿が見えにくい、という批判もできると思います。
あと音楽(J-POP)の世界でもこういう感覚の曲っていくつかあるような気がしているんですが具体的に出てきません。すいません。(←蛇足です)
泳二
★0
上の句と下の句の緩やかな結びつきがいいと思いました。「世界は」と言いつつあまり大げさな感じがしないのは「スペースキー」だからでしょうか。変換の「変」を詠まれているのだと思いますが、「変」の詠み込みとしては少し弱いかもしれません。でも好きなお歌です。
岡桃代
★0

へんてこな慰め方に泣けてくるそもそも全部お前のせいじゃ

出詠名 いよぽん姉妹ハナゾウ × 守宮やもり
6 / 37 ×10 ×17 ×15

互選名 せしんいぬ他人が見た夢の話八条ハチしらくま田村わごむ小泉夜雨ロサ・ブラックティー多田なのnu_koとわさき芽ぐみニッキMOON紺野なつもーたろえだまめ五感ねこむこすあひるだんさー遠野 かなみえんどうけいこともえ夕夏さゆ寿々多実果平出奔拝田啓佑千原こはぎ淡海わこ天田銀河ただよう真壁カナこのは長月優鴨衣メガネ枡英児藍笹キミコひめまる西藤智街田青々なぎさらさ泳二

選評名 主体を女性と捉えるか男性と捉えるかでニュアンスが異なると思うんですけど、女性と捉えました。なんとなく謝りたくなります。お前のせいじゃ、が好きです。
nu_ko
★0
主体は女性だと読みました。恐らく恋愛のことで、何かがきっかけでふと泣きそうになってしまい、それを見て驚いた何も知らない意中の相手から変な慰められ方をしたんだと思います。それが嬉しいような悲しいような。その思いが下の句の「お前のせいじゃ」というおかしみのある表現に繋がって、良いなぁ~と思いました。
とわさき芽ぐみ
★0
涙の意味が解らずに、あわてて見当違いの慰め方をしている彼氏の感じがします(^^)何だか、うれし泣きの、泣き笑いといった雰囲気を感じます。
ロサ・ブラックティー
★0
今回の詠草をひととおり読ませていただいたあと、いちばん心に残っていた歌がこれでした。お前というのはおそらく恋人だと思いますが、お互いのことが好きで大切なのに(だからこそ)、やはりどうしても微妙な気持ちのズレが生じて怒ったり悲しくなったりしてしまうという状況が手にとるように伝わってきて切なくなります。「お前のせいじゃ」という口調からほんのりユーモアが感じられるところもいいですね。
えんどうけいこ
★0
「へんてこな慰め方」をする相手にも不器用な愛らしさを感じますし、「お前のせいじゃ」という言葉遣いも親しみが滲み出ていて、二人の関係性が浮かんでくる素敵な歌だと思います。好きです。
千原こはぎ
★0
主体は泣かされた上にピントのずれた慰めを言ってくる"お前"に腹が立ちつつも、そこに愛があるように感じられました。女性目線の歌かな、と読みました。「お前のせいじゃ」、なんともかわいらしくて愛がありますね。好きな歌です。
真壁カナ
★0
「お前」が何かやらかしたんだろうな、でも、何となく愛を感じさせる口調で、それはマイナスなことかも、ポジティブなことかもしれないな。と思いました。たとえネガティブで、「お前」が主人公に対して愛を持たず、傷付けたのだとしても、発言の主は相手に対して愛を持っているのかなと感じました。
鴨衣
★0
アイデアというか歌のつくり自体は目新しいものではないと思いますが、やはり結句のキレ(言葉通りの意味の)でグッと味のある歌になっていると思います。
泳二
★0
ギリギリです。簡素ですみません。
男女にもとれますが、わたしは母と娘にとりました。
なんにしても愛を感じる歌です
メガネ
★0

きらいだよだいきらいだよ信号が青に変わればさようなら街

出詠名 neńuçoネネネ × nu_ko
7 / 37 ×5 ×27 ×12

互選名 しらくまさはらや笠原楓奏(ふーか)ロサ・ブラックティーかくとだにハナゾウ袴田朱夏シナモン多田なの守宮やもり近江瞬西村湯呑ニッキイトウナルミMOON紺野なつ杉谷麻衣若枝あらうはね継野 史404notF0816えだまめ五感ねこむこす遠野 かなみあおきぼたんえんどうけいこともえ夕夏さち高野 蒔さゆ寿々多実果月骨ただよう中條茜真壁カナこのは高木一由藍笹キミコanna西藤智岡桃代街田青々静ジャック

選評名 きらいだいきらいって言ってるけど強がってるだけで、本当は好きで名残惜しかったり寂しかったりする気持ちがあるんじゃないかな。悲しいけど、なんだか優しい歌だな、と思いました。
日向彼方
★0
斬新さとかはないんですけどリズムが良くて口に出して気持ちいいですし、この感情や気持ちはなんとなく自分が感じたことあるような気がしてみんなに共有されやすいセンチメンタルだなって思いました
ハナゾウ
★0
私も上評にだいたい同じです。お別れしなくちゃいけないので、ワザと嫌いだと思い込もうとしている様な感じがします。信号が青になったら前に進まなければいけないですから。さよならする「街」には、きっとそこに住む「人」も含んでいるのでしょうね。
ロサ・ブラックティー
★0
はっとしたんですが。もしかして嫌いって言ってるのは信号の事?
ロサ・ブラックティー
★0
言い聞かせるようにひらがなで「きらいだよ」と繰り返すいじらしさがだいすきです。長くてもせいぜい数分間しかない赤信号に引き留めてほしそうで、画面を閉じてからも無性に気になる歌でした。シンプルだからこそ、この街でどんなドラマがあったのか想像がふくらみます。
高野 蒔
★0
概ねこれまでの評と同じような鑑賞をしましたが、私は結句を「街」としたところはやや安易だったと思います。主体の素直な感情として「街」という呼びかけは出てくるかなあ、というリアリティの問題で。
泳二
★0
初句〜第二句の力強さがいいと思いました。リズム感もよく、ちょっとポップな印象です。
岡桃代
★0
畳み掛けるリフレインの力強さにひかれます。街に対して、思い入れが深そうですね
ただよう
★0
私は「街」という呼びかけは好きですね(^^)良いことも、悪いことも、辛いこともあって、たくさんの思い出があって捨てがたいのでは?もしかして、人生の大半を過ごしているのかもしれないし。
ロサ・ブラックティー
★0

変身は解くとき痛い 泣き晴れてコンタクトから眼鏡に戻す

出詠名 パンダと未言秋山生糸 × 奈月遥
8 / 37 ×3 ×31 ×17

互選名 いぬ八条ハチ甘酢あんかけ大西ひとみ知己凛未補霧島龍小泉夜雨ユクロサ・ブラックティーかくとだにハナゾウ袴田朱夏シナモンnu_koネネネ守宮やもり近江瞬西村湯呑とうてつニッキMOONもーたろ杉谷麻衣はね継野 史えだまめねこむこすあひるだんさー遠野 かなみあおきぼたんさちさゆ平出奔岩田あをきつねこプロジェクト千原こはぎ水無月水有ルナクこのは小池佑谷口泰星toron*長月優鴨衣藍笹キミコ街田青々静ジャックなぎさらさなつお宗谷燃

選評名 泣き晴れて、は、造語でしょうか。泣き腫らしたのとは違って、泣いてスッキリした様子なのかもしれませんね。そうなると、痛いとの関係性が歪んでるようにも取れる気がします。全体的には好みの歌です。
知己凛
★0
二句切れのリズムが好きです。
これから泣くような場面に向かうことを分かっていてした変身は、解くときに痛いのだということ、それでもきっと泣く原因になったひとの前では完璧な変身をし通したのだろうということが伝わってきて切なくなりました。
どちらかというと眼鏡をかけるほうが変身のイメージだったのですが、この歌の中では反対なのが、精一杯の強がりみたいで愛しいです。好きな歌です。
ネネネ
★0
上の句での妙な説得力と、結句で「眼鏡」と言うアイテム選びも巧いなと思いました。普段は眼鏡の冴えなくて、目立たない人がいざと言うときは変身する、と読みました。
「泣き晴れて」だけが読みきれませんでしたが、泣いて晴れたと言う意味なのでしょうか。
大西ひとみ
★0
コンタクトをしたことがないので想像なんですが、思いっきり泣いて、涙が乾いたりすると、コンタクトが張り付いてしまって、取るのに苦労するのでは?したまま寝てしまって、「コンタクトくっついた~」とか言ってた友人居たような(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
コンタクト(外向きの自分)から眼鏡(普段の自分)へと、「変身を解く」という表現が面白いです。外で辛いことがあって散々泣いた、その後、痛みを伴いながらコンタクトを外して変身を解いていつもの自分に戻る、という歌意でしょうか。ただ「泣き晴れて」だけがうまく取れませんでした。「泣き腫らす」という漢字ならすんなり意味が通った気がするのですが、敢えて「泣き晴れて」としたところが気になります。泣いて泣いて、気持ちがスッキリと晴れて、ついでにコンタクトも乾いてしまったから外す時痛んだのかな。(泣いたあとはコンタクトが目に貼り付きますもんね) しかしそういう意味での「泣き晴れて」だとすると、少しこの言葉に景を負わせすぎかなとも思います。
千原こはぎ
★0
変身って解くとき痛いんだ〜と妙に納得させられてしまいました。主体にとってコンタクトをつけている状態が変身している状態ということだと思うのですが、ここはもう少し日常から離れた表現(曖昧ですみません)の方がさらに面白くなったかなあと感じました。
谷口泰星
★0
「泣き晴れて」という言葉が印象的でした。泣いたのは失恋のためだったのでしょうか。恋人に会うときにはコンタクトをしているけれど、ふだんは眼鏡をかけている女の子が浮かびました。…恋人とお別れしてしまい、泣いて悲しみにくれるけれども、現在はもう気持ちは「晴れて」眼鏡に戻して前を向いているようなイメージを受けました。…最初、これとほとんど同じようなシチュエーションの歌を作っていたのですが、イメージを上手く言語化できずに断念しました。とても上手に作られていて、すごい。うらやましいです。
toron*
★0
普通に生きていくのはとっても大変で、それなりの格好や性格に「変身」して生きていかなくてはいけません(絶対そうという訳ではなく、そうすることが楽なことが多いと思います)
そういう感情をコンタクトに託したのではないかと思います。「変身」を解いたら苦しいと思うことを「苦しい」と認識できるようになってしまってコンタクトを外すのに痛みが伴うのではないでしょうか。
もちろん、コンタクトを外すのは普通に痛いですがこんな風に読みました。
素敵な歌をありがとうございました。
藍笹キミコ
★0
コンタクトをしたまま泣くと、目が乾いて外すのも痛いんですよね。それを「変身は解くとき痛い」と表現したところに面白みを感じました。この時点でぐっと惹きつけられるのですが、そのあとの「泣き晴れて」がもったいないな、と思います。どうしても違和感を感じてしまい(その違和感は意図したところかもしれませんが)流れが滞ってしまう印象です。
なぎさらさ
★0
失恋の歌でしょうか。コンタクトやメイク、服装などで「変身」を(もしかしたらその人の好みのタイプを演じていたり)していたけれど、もうその必要はなくなってしまったのかな。泣き晴れてという言葉がなぜか清々しく、辛くて泣いたというよりも、前向きなイメージができます。変身=自分を偽っていた気持ちだったのでしょうかね。眼鏡に戻すことで本来の自分を取り戻すような、そんな風にも読み取れます。痛いというのは精神的な部分とも取れますし、物理的な部分とも取れます。泣いたあとってコンタクト乾いちゃって痛いんですよね。
八条ハチ
★0

ドストエフスキーもしくは致死量のドーナツを君の心変わりに

出詠名 嶋原こさく嶋田さくらこ × 千原こはぎ
9 / 34 ×6 ×22 ×16

互選名 せしんいぬ他人が見た夢の話大西ひとみさはらや未補霧島龍小泉夜雨笠原楓奏(ふーか)ロサ・ブラックティー袴田朱夏nu_ko守宮やもりとうてつ御殿山みなみニッキイトウナルミ雨田夏夜もーたろ杉谷麻衣はね404notF0816五感ねこむこすえんどうけいこ高野 蒔さゆ岩田あをきつねこプロジェクト拝田啓佑淡海わこ中條茜芍薬このは小池佑toron*鴨衣枡英児藍笹キミコ西藤智岡桃代白黒つけたいカフェオ-レ街田青々なぎさらさ

選評名 歌の意味は取りきれないんですけど、むちゃくちゃ好きです。なんて素敵な胸焼けを催す呪いだろうと。(褒めてます)ただ、句跨りがあまり効果的でないような気がします。ちょっとひっかかる。
せしん
★0
心変わりする前の君の好きなものもしくは大嫌いなものがドストエフスキーとドーナツなのだと思いました。変わってしまった君に、未練たらしく捧げているのだろうと思いました。
霧島龍
★0
見るからに不穏な歌ですねー。ドストエフスキーもドーナツも致死性の毒を孕むような魅力があります。おそらく「心変わり」は表沙汰になっていないのでしょう。しかし主体はふとした仕草や痕跡からそれを覚り、毒を毒と言わずにそっと差し出す。そんな情景を思い浮かべました。
ねこむこす
★0
想い人に心変わりされてしまった歌だと読みました。失恋の恨みを詠むのはよくあるテーマですがこれはその気持ちの表現の仕方が詩的でユーモアにあふれていて好きでした。ドストエフスキーの何を渡すのでしょう、やっぱり「罪と罰」なのでしょうか。罪と罰、致死量のドーナツ、韻が踏めてますね。
笠原楓奏(ふーか)
★0
真意が読みきれないのですが、それでも惹かれてしまいます。ドストエフスキーもしくはドーナツをあてがわれるのは、君のほうでしょうか、それとも主体でしょうか。濃厚なチョコレートのような「ド」の重厚感が全体に漂っていて、深夜に思いつめている感じがします。
高野 蒔
★0
心変わりを責めるアイテムとして「致死量のドーナツ」は巧いですねぇ。これを思いついたセンスがすごい。ドストエフスキーはなんとなく語感だけで持ってきたのかなという気もしますが、それに続く「致死量のドーナツ」がとにかくパンチがあって強い歌です。
芍薬
★0
致死量のドーナツのインパクトがすごかったです。食らわせるのか、食らうのか、そこも気になりました。
淡海わこ
★0
君が心変わりしたことへの報復として、ということでしょうか。正直ドストエフスキーも致死量のドーナツもよく意図がわかりませんでした。
泳二
★0
ドストエフスキ 不勉強なのですが人間の内面を見つめる作品が多いように思います 致死量のド-ナツはド-ナツそのものというよりド-ナツの穴が致死量ということなのかなと思います ド-ナツ食べ過ぎてもお腹こわすくらいしかしなそうだけど穴をたくさん食べすぎるとなにか起こりそう ドストエフスキもロシアの文筆家として一生かけても受け取りきれなそうな量の哲学や思想を私たちに遺しているし「致死量」というのはそこにも関連しそうです
(なにか主体には不都合な)君の心変わりに遭ってひとりの部屋でド-ナツ食べながらドストエフスキ読んで1週間くらい外出られなさそうな場面と読みました ぜったいこんなやつ死にませんけどね 将来の死因:老衰
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
「致死量のドーナツ」は心密かに思っていたんですが、その人は、甘いもの好きで、糖尿の疑いありとか(^^)、親がよく、みんながバレンタインにチョコ持ち寄りすぎると「俺を糖尿で殺す気か~」とか言ってましたから。
ロサ・ブラックティー
★0

ゴメンねを受け入れるころ飴色に変わる玉ねぎ 今夜はカレー

出詠名 こぼれいくら淡海わこ × 諏訪灯
10 / 33 ×3 ×27 ×9

互選名 八条ハチしらくま大西ひとみさはらや知己凛ロサ・ブラックティーかくとだに袴田朱夏奈月遥ニッキさいとう紺野なつもーたろ若枝あらうえだまめ遠野 かなみさち高野 蒔さゆ寿々多実果岩田あを天田銀河雀來豆水無月水有ルナク宮本背水このは伏見よう谷口泰星長月優高木一由メガネ枡英児藍笹キミコひめまる街田青々静ジャック嶋田さくらこ泳二

選評名 飴色に変わる玉ねぎも、今夜のカレーも、二人の仲直りを程よく暗示していて素敵です。言葉遣いもいいですね。このカレー、普段にも増してさぞかし美味しかったことでしょう。末永くお幸せに!
ニッキ
★0
特に第4句までにとても共感する歌で、いいシーンを描かれてるなぁと感じました。一方で、第5句の「今夜はカレー」がやや唐突な感じはして、私には読み解ききれていないかもしれません…。寝かしたほうが美味しくなるカレーは、まだ深まっていくふたりの日々を明るく象徴しているのでしょうか?
若枝あらう
★0
「ゴメンね」の軽やかな表記から、一緒に暮らす二人の仲直りと読みました。ケンカをしても、生活は続くし、お腹は空くし、許したわけじゃないけれど夕食の支度はする。玉ねぎを刻みながら、まだ主体は泣いていたでしょうか。炒めてしんなりと透き通っていき、やがて飴色に変わる玉ねぎの変化と、ケンカのあとの心情を重ねた温かみのある生活感が非常に魅力的です。濁音で始まる歌が、四句の「変わる」からテンポよくkを繰り返して「今夜はカレー」の宣言に着地するところも、明るい音楽のようで好きです。
高野 蒔
★0
「受け入れる」とあるので、主体は謝られている側なんですが、「ゴメンね」と言われた直後は素直になれず、返事ができなかった…何も言わず、夕ご飯の支度を始め、炒めた玉ねぎがだんだんと「飴色」になっていく、その色の変化のように、主体の心も変わっていく、その時間の流れがいいなと思いました。それだけに、結句の「今夜はカレー」は非常に残念な気持ちになりました。わくわくしたマジックの種明かしされてしまった感じで。
嶋田さくらこ
★0
喧嘩の後のゴメンねという言葉も素直には受け入れられなくてもやもやしていても、玉ねぎをゆっくりと炒めているうちにだんだん落ち着いてきて、飴色に変わるころにはその言葉をやっと受け入れられるようになる、時間の経過と、最初は刺激のある玉ねぎが甘くやわらかくなる様子がうまく重なっています。
一字空けで「今夜はカレー」について、やや安易な気も確かに少しするのですが、私は「嫌な気持ちは忘れて、今夜はカレーだよ」というようなすっきりした気持ちが現れているように思いました。
贅沢を言うと一人の場面か、ゴメンねと言った相手に「今夜はカレーだよ」と伝えたのかという辺りまで描いてもらえたらなお良かったように思います。
泳二
★0
四句まではとてもいい流れだと思うのですが、一字空けのあとの結句が気になりました。飴色の玉ねぎという時点でカレーを作っていることはだいたいわかるので(あとはオニオンスープくらいでしょうか、でもそちらを想起する人は少ないでしょう)、わざわざカレーを結句に持ってくる必要はなかったのではないでしょうか。
別の着地点を見てみたかったです。
なぎさらさ
★0

変な夢をみていた秋の寝不足にピーナツバターをこってりと塗る

出詠名 おもち長月優 × 白黒つけたいカフェオ-レ
11 / 31 ×3 ×25 ×18

互選名 せしん永峰半奈八条ハチ甘酢あんかけ大西ひとみ田村わごむ未補小泉夜雨ユク秋山生糸ロサ・ブラックティー袴田朱夏ネネネ守宮やもり近江瞬西村湯呑奈月遥とわさき芽ぐみニッキもーたろ杉谷麻衣はねさとこ遠野 かなみともえ夕夏さち高野 蒔平出奔岩田あをきつねこプロジェクト拝田啓佑千原こはぎ月骨ただよう雀來豆芍薬このは伏見ようtoron*藍笹キミコ岡桃代街田青々静ジャック嶋田さくらこあいのすけ宗谷燃

選評名 こってりと、がおもしろくてかわいいです。
まだ夢の中から覚めていないような、夢心地のような雰囲気がしました。
たぶん休みの日で、パジャマのままなんだろうな、まで想像してしまうくらい場面が浮かびました。
ネネネ
★0
寝不足のぼんやりとピーナツバターのもったりと甘ったるい感じが上の句と下の句をうまい距離感で繋いでいていいなと思いました。「変」という題で、「変な夢」を持ってくる心の強さもすごい。
田村わごむ
★0
歌会のテーマが「変」なので、「変な夢」としたのだと思うのですが、「寝不足にピーナツバター」を塗る行為の生活感や、主体の好物なのだろうなという推測から歌を深く読んで、主体へ近付いていきたかったのに「変な夢」でまとめられると少し物足りない気持ちです。「変な夢」がどんな変な感じなのか、ヒントがほしいなと思いました。わたしもピーナツバター大好きで「こってり」塗る派です。
嶋田さくらこ
★0
「変な夢」と「秋の寝不足」と「こってり塗られたピーナツバター」が妙にシンクロしているなと思いました。まだ少し変な夢を引きずりながら寝不足のぼんやりした頭でこってりと塗るピーナツバター…生活感と夢心地の狭間をうまく表しているなと思います。
千原こはぎ
★0
着地点が面白いし巧み。軽くさらりとした詠みっぷりが好きです。
月骨
★0
ピーナツバターは寝起きのもったりとした頭の中と組み合わせるのにぴったりですね。秋らしい色でもあり、かわいい歌だなぁという印象です。
芍薬
★0

LAWSONの青いミルクの灯台の<kana>電球<:>たま</kana>変えながらふと夜空見る

出詠名 とうてつといぬとうてつ × いぬ
12 / 30 ×3 ×24 ×9

互選名 諏訪灯大西ひとみさはらや霧島龍ユクロサ・ブラックティー袴田朱夏シナモン多田なの近江瞬雨田夏夜もーたろはね桜望子404notF0816あひるだんさーさとこさゆ寿々多実果きつねこプロジェクト拝田啓佑天田銀河中條茜雀來豆真壁カナ水無月水有ルナク芍薬このは伏見よう鴨衣麗春香藍笹キミコ街田青々なぎさらさ泳二

選評名 読んでいて情景がふっと浮かびあがってきました。全体が青に包まれている感じでなんとも言えない心地よさのある短歌だと思いました。電球を変えるため、いつもより近づいて見た夜空は、どんなだったのだろうと想像するのも楽しかったです。
シナモン
★0
おそらくは大多数の人が経験したことのない景でありながら、読む人をその景へと誘い込む歌い方がいい。上の句の捉え直し方と、下の句の目線の動きの重なりで淡い一瞬を捕まえている。「ふと」は必要か。
近江瞬
★0
おもしろい歌だと思います。ただ「電球変え」の「変え」は「替え」若しくは「換え」ですね。お題のワードだけにイタイです。わからなくなったら音読みのワードにしてみると分かりやすいと思います。この場合は「電球を変化させる」なのか「電球を交換する」なのか。すべてにあてはまるわけではありませんが役に立ちます。老婆心ながら
もーたろ
★0
あの看板電球なのかなとすこし気になりました 蛍光灯とかLEDなんだろうけど
けどあの看板はほんと高いところに掲げられていますよね それを灯台と言って空にすこし近いところと表現するのはすてきだとおもいます それだけに結句は安易にも思えますしそうは読まない漢字にルビでちがう読み方をさせるのも字数に制限のある定型詩として気になるところです
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
私には、付近に人家のあまり無いところに、ポツンとあるコンビニの様に感思えます。灯台の灯を守る様に、ひっそりとコンビニの看板の明かりを守っているのでしょうか。「ふと夜空見る」に客足の途絶えた、深夜勤の、ふっと緊張の緩む瞬間を感じました。
ロサ・ブラックティー
★0
青いミルクの灯台、という表現はとても好きです。個人的には、少し郊外の明かりの少ない地域にあるローソンかな、と思いました。暗がりがきっと海のように見えると思うので。
ただ、どうしても「電球」に「たま」とルビを振っているところが気になりました。もう少し整理すれば無理なルビを振らなくてもよくなるような気がします。
なぎさらさ
★0
「青いミルクの灯台」という言葉は魅力的ですね。電球を交換することが実際にあるのかどうかわかりませんが、変えるとしても店員ではないでしょうね。少し田舎のコンビニの灯りは本当に灯台のようで、明かりが消えたら周りは真っ暗になるでしょう。だからこそふと夜空を見るんですね。私はこの「ふと」は活きていると思いました。
「変え」の字はわたしもマイナスだと思いました。
泳二
★0
この句をまた鑑賞してるんですが。きっとこのコンビニ、地域で必要とされているんだろうなぁと。
ロサ・ブラックティー
★0

言葉では足りない「すき」をこっそりとうさぎ林檎に変える5時半

出詠名 spicesニッキ × シナモン
13 / 29 ×4 ×21 ×17

互選名 いぬ諏訪灯永峰半奈シリカ八条ハチ日向彼方大西ひとみさはらや未補藍野ミズキ小泉夜雨ロサ・ブラックティーかくとだに袴田朱夏nu_ko守宮やもり近江瞬西村湯呑奈月遥イトウナルミ雨田夏夜若枝あらう404notF0816ねこむこすさとこ高野 蒔さゆ寿々多実果平出奔きつねこプロジェクトただよう真壁カナルナクこのは谷口泰星鴨衣藍笹キミコ西藤智街田青々静ジャックなつお泳二

選評名 うさぎりんご、一度やってみたことがあるけど、簡単そうに見えて意外と難しい。でも、うさぎへと変わったりんごってすごく可愛い。5時半という早い時間からある人のために丁寧にりんごを作っているのかな。言葉じゃなくて〈もの〉だから表せるものがあると思う。いい歌だと思いました。
シリカ
★0
お弁当って早起きしなきゃいけなくて大変なんですよね。でも好きだから頑張れるし、ちょっとひと手間加えて林檎をうさぎにしちゃったりする。林檎を切っている所や、愛おしく想う気持ちがとてもよく伝わってくるいい歌だと思いました。
日向彼方
★0
シンプルで素直な歌です。相聞だと思いますが、関係に関わらずお弁当の定番のうさぎのりんごにも早起きして作ってくれた人の無言の気持ちがこもっていることに気づかされます。奇を衒わず、言葉選びや語順に丁寧にこころが配られていることがわかります。
泳二
★0
前評の方の言われる通りシンプルで素直な歌と思います 下の句の場面設定も健気さがあっていいと思いました ただ短歌としては上の句くらいシンプルになってしまうと強度が薄弱になってどうしてもどっかで聞いたようなみんなが言ってることという印象でそれを受ける「うさぎ林檎」もそこまで独創性のある言葉とは取れませんでした
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
着想はシンプルながら、ひとつひとつのフレーズが上手く効いて非常に魅力的な歌になっていると思う。
林檎を「うさぎ林檎」にしても味は変わらないし、栄養価が上がることもない。彩りだけのためのそれが「すき」の変化形であるという表現は言い得ているものかと思う。
それでいて、やりすぎでないところも良い。「言葉では足りない」ということは、ふだんから十分に言葉にして伝えているのだろう。ふつうならそれで満足するところに、プラスアルファするものとしての「うさぎ林檎」というチョイスは見事。
平出奔
★0

冬服は別れの匂い昨日よりすこし小さくみえる教室

出詠名 ブルー・カピバリアンズ杉谷麻衣 × 泳二
14 / 29 ×2 ×25 ×20

互選名 いぬ他人が見た夢の話甘酢あんかけさはらや知己凛藍野ミズキロサ・ブラックティーハナゾウネネネ守宮やもり近江瞬奈月遥イトウナルミMOONもーたろはね継野 史桜望子404notF0816えだまめねこむこすあひるだんさー遠野 かなみえんどうけいこ高野 蒔さゆ岩田あを斎藤秀雄拝田啓佑千原こはぎ月骨天田銀河ルナク芍薬宮本背水このは伏見よう谷口泰星鴨衣麗春香枡英児藍笹キミコひめまる街田青々静ジャック嶋田さくらこあいのすけ

選評名 卒業を詠んだ歌だと思いました。素直でシンプルな言葉選びで、卒業式のあとの喪失感のようなものが表現されていると思います。昨日まで自分の一部分だった教室から切り離された主体の目に、教室を「すこし小さく」見せることで、主体の成長を描いています。上の句の「冬服は別れの匂い」にも、切なさが感じられます。
守宮やもり
★0
衣替えの歌ですね。残念ながら衣替えは「変」ではないのですが、教室の様子が変わりました。冬服になると教室に暗い色が溢れ、透明感が失われるからでしょうか、狭く感じるというのはよくわかります。三年の衣替えは最後の衣替えですね、この服のまま卒業へと進んでいく。その切なさも感じ取れます。
もーたろ
★0
衣替えというより、歌全体を通して変化を詠んだ歌なんだろうと思います。
冬服になるということは卒業がもう間近ということ。そういう主体の些細な気付きを歌にすることでそのセンチメンタルさをうまく落としこんでいると思いました。小さく見える教室、というのも卒業に向けて荷物を減らしたり掲示物をとったり、そういった徐々に物理的に少なくなっていく小ささだったり、心理的にどんどん教室から離れて遠くなっていく小ささだったりをとてもよく表現していると思いました。
桜望子
★0
冬服に変わることで卒業や進級によるクラス替えでの別れを間近に感じている。自分たち一人一人が日々成長していくことにより教室も少し小さく見える。切なくも冬の教室の空気感が漂う素敵な歌だと思いました。
千原こはぎ
★0
〈別れの匂い〉には、他の評にもあるように、〈冬服〉が「卒業」を予感させるからなのだろうと思う。〈教室〉が〈昨日よりすこし小さくみえる〉のは、字義通りには衣替えをしてみんな厚着になったから、空間を占める個人領域が大きくなったから(狭く感じる)なのだろうけれど、学校という空間ではみんな成長していて、改めて「卒業」を意識すると、みんなの成長に改めて気づく、ということなのかもしれません。自分の成長にも。また、〈冬〉という文字から冷たさ・寒さを連想して、液体が固体になる、物質の状態変化をも思わせます。水の状態だった夏のあいだ、体積は大きく、分子は大きく運動する。これが氷になると、体積は〈小さく〉なり、分子はほとんど運動しなくなる。やがて「卒業」(春)を迎え、氷が溶け、さらに気体になると、エネルギーは大きくなり、自由に運動し、散らばってゆくのでしょう。
斎藤秀雄
★0

爪を塗り薔薇を咲かせる病床に相も変わらず咳は続いて

出詠名 チームおくりびとともえ夕夏 × せしん
15 / 28 ×2 ×24 ×23

互選名 永峰半奈八条ハチ甘酢あんかけしらくまさはらや知己凛未補ユク秋山生糸ロサ・ブラックティー袴田朱夏ネネネ近江瞬ニッキ雨田夏夜さいとうもーたろ杉谷麻衣若枝あらうはね桜望子404notF0816五感ねこむこすあひるだんさーさとこ遠野 かなみえんどうけいこさち高野 蒔さゆ寿々多実果岩田あをきつねこプロジェクト千原こはぎ天田銀河中條茜雀來豆真壁カナルナク芍薬このは高木一由anna西藤智街田青々静ジャックなぎさらさなつお

選評名 作中主体の、病床でのささやかな楽しみ。それを見つけるまでの苦闘もあったのだと思います。かすかな希望ともいえぬ希望を見出だすしかない生の苦しさが伝わってきます。
永峰半奈
★0
病床のささやかな楽しみとして爪に薔薇の絵を描く、と読みました。切実で美しい情景です。上句と下句が逆であればより良いのではないでしょうか。薔薇を咲かせる、は咳と合わせると吐血とも読めますが、冒頭の解釈が好みです。
秋山生糸
★0
他の歌の多くが「変わる」ことを詠んでいるなか、「相も変わらず」と変化のないことに「変」を詠み込んだところにおもしろみを感じました。上の句で病を患った女性の繊細な匂やかさみたいなものが立ち込めて、最後の「咳は続いて」で、ひょっとしたらこの女性の命は長くないのかもしれない、など儚くも美しい情景、境遇が立ち昇ってきて想像を掻き立てられます。
五感
★0
描いていらっしゃる背景はとても悲痛なものなのですが、上の句から、主体が絶望の中でも前向きに、美しく生きていこうとしているのが強く強く伝わってきます。胸が熱くなりました。
若枝あらう
★0
「相も変わらず」の一言を置くことで闘病生活が長いことをさらりと伝える題の詠みこみが見事だと思います。もう花を持って見舞いに来る人も少ないのでしょう。爪の色は、深紅を想像しました。病院かサナトリウムのような寂しい風景のなか、頻繁に自分の目に入る爪というパーツを選んで塗る薔薇の色。芯が強く情熱と生命力を失わない女性像が、ひとつの映画を観終えたあとのように心に残りました。
高野 蒔
★0
完成度なら圧勝だと思いました。描写力がすばらしく、そこから作中主体の姿がくっきりと浮かびあがらせています。
あひるだんさー
★0

土色に変わった靴で駆ける子の風が奏でていったコスモス

出詠名 銀河にただようただよう × 天田銀河
16 / 27 ×3 ×21 ×13

互選名 諏訪灯永峰半奈シリカ日向彼方甘酢あんかけしらくま未補藍野ミズキ笠原楓奏(ふーか)ロサ・ブラックティーハナゾウ近江瞬とうてつ御殿山みなみ奈月遥もーたろ杉谷麻衣桜望子えだまめ五感あひるだんさー遠野 かなみ高野 蒔さゆ平出奔きつねこプロジェクト中條茜雀來豆ルナクこのは伏見よう藍笹キミコanna岡桃代街田青々静ジャックなぎさらさ

選評名 情景が目に浮かぶような優しい歌だと思いました。コスモスへのイメージが自分の中で一段階良くなった気さえします。
永峰半奈
★0
最初に子の足の土をクローズアップしたところが非常に効いていると思いました。靴を土色にするほど元気な生き生きとした子の姿から、その子が起こした風によって揺れるコスモスが最後に読者の脳内に残される情景がとてもよく浮かびました。描写が非常にしっかりしているからこそ、歌自体に生命力を感じる歌だと思います。一読してこの歌が特選だと感じました。とても好きな歌でした。
桜望子
★0
大人になってからの秋やコスモスはどこか寂しげなものでしたが、秋晴れの広い土手にコスモスがわんさか咲いているような、幸福感あふれる景色を思い出しました。どこにも引っかかりのない丁寧な言葉選びにも、見守る目線の優しさを感じます。「土色」や「奏でていった」の表現のうつくしさがじんわり効いて、あたたかい余韻が残りました。
高野 蒔
★0
景はよくわかりますし、「土色に変わった靴」でそれまで走り回っている元気な子供の様子まで描けていて良いと思いました。
歌の作りとして全ての言葉が順に係ってゆき最終的に「コスモス」を修飾していますが、これは好みとしてはどこかで一旦切った方が子供がいきいきと描けたような気もしました。
奏でて「いった」も主客がやや混乱して少し気になりました。
泳二
★0
単語ひとつひとつが持っている詩的イメージが最大限に引き出されている歌だと思いました。情景を描いた歌だと言えばそこまでですが、それだけではない強度を感じたのは、言葉に力があるからだと思います。素敵な歌です。
藍野ミズキ
★0
わたしも全体のつくりとしてすこし気になりました 子どもの描写がしっかり生き生きとしているので下の句にコスモスへ焦点が移るよりか全体として子どもにフォ-カスした方がわかりやすいのかなと思います 「駆ける子の風」というのもすこし表現として乱暴かもしれません
やっぱり初句の描写が歌にいきおいを与えていてすてきだと思います 秋の涼しい空気のなかで遊ぶ子どもが浮かびます
白黒つけたいカフェオ-レ
★0

変域を求めよ、教科書逆さまに「先生、わたしの火の粉が降るよ」

出詠名 黄色いクジライトウナルミ × 近江瞬
17 / 27 ×3 ×21 ×7

互選名 いぬさはらや未補霧島龍小泉夜雨秋山生糸ロサ・ブラックティーnu_ko守宮やもり愁愁とうてつ御殿山みなみとわさき芽ぐみ雨田夏夜さいとう継野 史えだまめねこむこす平出奔岩田あを斎藤秀雄拝田啓佑中條茜雀來豆宮本背水このはtoron*麗春香あまの白黒つけたいカフェオ-レ街田青々

選評名 すこし読みづらい歌で「変域」「逆さま」「わたしの火の粉」など前衛や読めなさを相当意識している作品とおもいます もちろん短歌や詩は読める(全体を意味を解して通読する)ことが第一の目的ではないのでこの短歌もコラ-ジュのように楽しめますが作品発表ではなく歌会なのでそこの部分はすこし傷になるかなと思いました
「変域」「教科書」「先生」あたり共通の語彙で世界は一貫しているように思うのですが下の句はかっこいいですよね
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
変域と火の粉の繋がりがどうにも読めなくて、逆さまにするというところにもなにか仕掛けがありそうですが読み解けず、雰囲気は好きなのですがもやもやします。深読みせず味わう方が良いお歌なのかもしれません。
秋山生糸
★0
変域って1次関数の…数学苦手でスミマセン。数式と火の粉、関係があるかもしれないですね。火の粉が降るは、何を例えているのか。
雰囲気はとても好きです。
アオヰ
★0
一読、〈先生、わたしの火の粉が降るよ〉というセリフは、単純に数学の問題が難しすぎて頭がパンクしちゃう、という主体の心情の吐露のように聴こえるし、たぶんそう読んで差し支えないと思う。気になるのがここで〈変域を求めよ〉とされている数学の問題が、一次関数か二次関数か、という点。もちろんどちらであるとも書いていないのに、どうしても二次関数であるように思えてしまう。なぜなら、〈教科書逆さまに〉なったときにグラフの見た目に大きな変化が生じるのは二次関数のグラフであるように思えるから(それと、たぶん一次関数の変域を求める問題につまずく学生は、そんなにはいないだろう、という類推がはたらくから)。また、この二次関数グラフは、ぼくにはどうしても「下に凸」のグラフ(定数が正の二次関数)であるように思える。〈教科書逆さま〉になったとき、〈わたし〉の目には「上に凸」のグラフに見えて、今にも何かがこぼれそうな、何かが〈降る〉ような、〈逆さま〉の壺になるのではないか。このとき、結句の〈降るよ〉が、円環的に上句に、像の上書きを与える。さらに飛躍して読むなら、The Love Formulaと呼ばれる、いわゆる「ハートの方程式」を描く関数もここに重ね合わされる(もちろん、中学や高校の授業――の場面の歌だと思うのですが――でハートの方程式は扱わないだろうけれど)。そのとき、〈先生、わたしの火の粉が降るよ〉という主体の心情は、〈先生〉への恋心のようにも思えて、それは〈わたしの火の粉〉というフレーズがどこか情熱的な、若い恋愛感情にも通じるような感触を与えるからなのだけれど、まあそれは深読みのしすぎかもしれませんね。
斎藤秀雄
★0
歌意はよくわかりませんでした。私も二次関数のカップ型の曲線を逆さまにするとそこから火の粉がこぼれる、という読みをしました。先生への恋心のような。
気になったのは最初の読点とカギ括弧です。「変域を求めよ」は問題文、または先生のセリフですが読点で地の文と区切られています。一方下句のセリフはカギ括弧でくくられています。そうするとこれは先生目線の歌にも読めるのですが、どうなのでしょう。
泳二
★0

コーヒーへ落とすミルクの白に見る心変わりの辿りゆく相

出詠名 雑草の対位法ねこむこす × 五感
18 / 26 ×2 ×22 ×22

互選名 永峰半奈甘酢あんかけ田村わごむ未補霧島龍ユク秋山生糸ロサ・ブラックティーシナモンネネネ守宮やもり近江瞬西村湯呑御殿山みなみ奈月遥MOON桜望子404notF0816えだまめさとこ遠野 かなみえんどうけいこともえ夕夏高野 蒔さゆ平出奔きつねこプロジェクト月骨淡海わこ天田銀河ただよう真壁カナルナク芍薬このは谷口泰星鴨衣高木一由メガネ枡英児西藤智岡桃代街田青々静ジャックなぎさらさなつお

選評名 コーヒーへ落としたミルクが、くるくると広がって全体の色を濁らせてしまう様子と心変わりの取り返しのつかなさを重ねていて、上手な比喩と思いました。その分、結句の「相」が、言いたいことはわかるのですが、若干収まりが悪い気がします。好きな歌です。
秋山生糸
★0
コ-ヒ-ミルク占い かき混ぜたコ-ヒ-にミルク落としてどんな模様になるか見るやつですよね
ここではそのミルクに心変わりの兆しみたいなのが見えていたということなんですけどその相が判明してからも主体はミルクの描く模様がどんなふうになるのか注視していて わたしは占い師の解説が始まってからもそのコ-ヒ-カップを見続けているというように読んだのですがそこに占いへ頼る心とかその占いから自分のこれからを見つめる心とか主体の揺れるさまを読みました これはコ-ヒ-占いですけどわたし達の心も実際まっすぐではなくてだれかからのなにげない一言やちょっとした契機で目指すものや生活が変わったりしますよね 「心変わり」て一般的に裏切りとかあんまり良くないイメ-ジありますけどそれが「白」ていうのも本質を言っている気がしてなにごとも周りからの評価がつきものだけど主体である本人にとっては正しいことしか選んでいないはずでその白の行先を見つめる視点には切実さが宿りますよね かっこいい歌だとおもいます
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
コーヒーへミルクを落とした際の色の変化と心変わりの変化を比喩的に見ているのだと思い、その濁ってゆく感じがうまく言い表されているなあと感じました。
選歌したあとに他のかたの評で占いだったかなあと思いましたが、占いだとたどりゆくというところがちょっと説明しにくいのかなあとも思いました。たどりゆく、も含めてお題の変に沿っていると思ったので、占いだと全体的に占いについてだけを言った歌になってしまってちょっと小さくまとまってしまうのかなと感じました。
桜望子
★0
コーヒーにミルク(いわゆるフレッシュ)を入れると独特のマーブル模様を描きながら混ざって行きますね。みるみる形が変わって最終的には全体がミルクコーヒー色になります。その様子を心変わりに喩えた歌ですが、「辿りゆく相」は私もよくわかりませんでした。私は占いの歌とは読めませんでした(というかコーヒーミルク占いというものを知りませんでした)。
泳二
★0
「心変わり」という言葉と感覚を覚えた誰もが、この光景を見たことがあるのではと思いました。目をつけたところが素敵です。
鴨衣
★0
真っ黒なコーヒーを白く変えていくミルクに心変わりとはこういうことかと納得する主体の姿が目に浮かびました。視覚的で好きです。
淡海わこ
★0

変速機ずっと触りもしなかったきみを乗せ自転車でゆく海

出詠名 空に浮かぶ子供雀來豆 × 月骨
19 / 26 ×2 ×22 ×13

互選名 いぬ八条ハチさはらや未補霧島龍藍野ミズキ小泉夜雨ユク秋山生糸ロサ・ブラックティー袴田朱夏シナモン多田なのネネネ近江瞬愁愁御殿山みなみ杉谷麻衣はね404notF0816ねこむこすあひるだんさーあおきぼたんともえ夕夏さゆ寿々多実果中條茜ルナク芍薬宮本背水このは小池佑麗春香藍笹キミコ西藤智街田青々静ジャック

選評名 「きみ」を乗せるまで、日常は変わらない速度で流れていたんでしょうか。「きみ」を乗せたら日常の速度が変わる。海に早く着けと、変速機でギアを変えて。自転車に二人乗りで、風を切って走る様子が浮かびます。かわいくて爽やかな歌だと思いました。
八条ハチ
★0
正直なところ傷はあります。後半のもたついた感は否定できませんし、破調の効果もいま一歩な印象ではあります。しかし、作中のふたりの性格と関係性、さらには主体と一緒にいる時間を少しでも伸ばそうとしたのであろう、「きみ」の想いを主体を通して読者に感じさせる点が素晴らしいと思いました。さらに、「変速機」に着眼した視線も見事です。ひとつひとつのキーワードがしっかりと解け合っていることも含め、首席としました。
あひるだんさー
★0
そう、「変速機」ってせっかくついてるのにあんまり使わないんですよ。わかる!実は最初読んだ時に「きみを乗せ」ている間、変速機に触らなかったんだと読んでしまったのですが、最初にコメントされてる方の読みを読んで、なるほどと思いました。「ずっと」がどこにかかるのかで誤読してしまいました。読者がちゃんと読めれば、スピード感のあるいい歌になると思います。
嶋田さくらこ
★0
上の句でどうして変速機を触らなかったのだろう?と思わせて、下の句に君を乗せていることがわかります。変速機を変えるのは簡単だけど、あえて変えずに「きみ」のすべてを感じたかったのかな?と思いました。
あおきぼたん
★0
多分ギアはロウか1でずっとゆっくり進んでできるだけ長くいようとした歌と読みました。甘酸っぱいなぁと思います。
藍笹キミコ
★0
変速機を触らなかったという着眼は良かったと思います。
本当に個人的な好みで申し訳ないのですが、きみを自転車に乗せて海に行くのはちょっと類型的過ぎるように思いました。
泳二
★0

おとうとが声変わりして雨雲がいまにも虹を吹き出しそうで

出詠名 粘液みるく未補 × 斎藤秀雄
20 / 25 ×4 ×17 ×12

互選名 いぬシリカ甘酢あんかけ大西ひとみさはらやロサ・ブラックティーネネネ西村湯呑さいとう若枝あらうはねえだまめねこむこすあおきぼたんえんどうけいこともえ夕夏高野 蒔さゆ岩田あを淡海わこ中條茜芍薬このは谷口泰星toron*藍笹キミコあまの白黒つけたいカフェオ-レ街田青々静ジャックなぎさらさ泳二宗谷燃

選評名 こういうユ-モアすきです 声変わりしたから吹き出しそうという風に読めそうですけど(吹き出すという言葉から声変わりを笑っているように思えるので)ここはちがうものの衝突と読みたいと思いました 弟は声変わりをして雨雲はなにか虹を吐き出しそうにふくれて日差しを浴びている
短歌ていう詩型は伝統として自分の内面を表現する面があると思うのですがここには主体のことはなにも語られず周りの(わたしの読みだと)無関係の二物が提示されるにとどまっていて短歌ぽくなさがおもしろかったです 二物衝撃の前衛さと下の句のファンタジ-みがいい均衡を保って歌を形作っていると思います
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
「虹を吹き出す」っていうのが、成長期に自分の中に謎の生物を飼っている感じを良く表わしていて、いい表現だと思いました。思春期の弟さんに鬱屈したものを感じつつも、それ(雨雲)を抜けた後の虹を作者が予見しているのが素敵です。
あおきぼたん
★0
おとうとの声変わり、雨雲が織りなす虹、どちらもちょっと不思議な「自然現象」です。声変わりが完了する前の少年たちは、自分の思いをすべて声に乗せる余裕がなくてぶっきらぼうだったことを思い出させます。
それを思うと、下句の様子は、あぁもうすぐこの弟は自分の新しい声を手に入れて生き生きと男性として歩みだしていくのかなぁという希望にも見えて、とても明るく清々しいです。
一見、何の関係もなさそうな声変わりと雨雲の並列ですが、読めば読むほど味わいがあるなぁと思いました。
ともえ夕夏
★0
今回圧倒的一目ぼれの歌がこちらです。おとうとが成長し何か大きな動物へと変わりゆく喜びとこわさのような相反する気持ちを「雨雲と虹」のふたつにかけあわせたところが秀逸です。ぶわぁぁぁ!と何か世界が変わるぞという、前向きで強い力を秘めています。主体のおとうとへの注意深いまなざし、観察力が上手に表現された歌でした。お見事です。
芍薬
★0
普通ならば何の関係もなさそうな、「おとうとの声変わり」と「雨雲から虹が出てくること」をまるで両者の間に絶対的な因果関係があるかのように詠んでいて、その着眼点とセンスが素敵だと思いました。もしかしたら、そういうことが本当あるのかも知れないと思わず考えてしまいました。
おとうとが大人の男になってしまうことを示す少しセクシャルなワード「声変わり」の持つ日常感、そしてもう後戻りできないという緊張感のようなものが「雨雲が虹を吐き出す」という神秘的で非日常的な言葉へと上手く繋がっていて、その流れと対比も良かったです。
あまの
★0
声変わりと虹という組み合わせが素敵で、それが無理なく結び付けられている点が素晴らしいです。喉にむずりとしたものを感じる声変わりと、今にも虹を吹き出しそうな雨雲の、なんと明るく力強い結びつきでしょう。
また、声変わりしていくおとうとへの細やかなまなざしにも心を打たれます。声変わりして大人に近づいていく喜びと、成長に伴う戸惑いとが読み取れてぐっときました。
とにかく大好きです。
なぎさらさ
★0
好きな歌です。おとうとの声変わりを祝福するような雨雲。もちろんその祝福は主体の心情を反映しているのだと読みました。
声変わりというのは高い声を失って低い声に(しゃがれた声に)なりますが、それと虹が良い対照になっていると思います。
泳二
★0

もう二度と叩けぬ肩の変拍子 愉しげな父のVHS

出詠名 ウーロンハイは許せない霧島龍 × 藍野ミズキ
21 / 22 ×3 ×16 ×11

互選名 せしんいぬ八条ハチ甘酢あんかけさはらや知己凛田村わごむ未補小泉夜雨ユクロサ・ブラックティー守宮やもり奈月遥もーたろ若枝あらう継野 史ともえ夕夏さち高野 蒔さゆ岩田あを月骨ただよう中條茜雀來豆このは西藤智街田青々あいのすけ宗谷燃

選評名 いいなあ。ホームビデオの一幕ですね。変拍子というかたちで盛り込まれた題が、幼い頃のたどたどしい手付きを思わせますね。
いぬ
★0
「二度と叩けぬ」は変拍子ぢゃなく肩にかかると読みたいです つまりいまはいない父と子どもだった主体とをビデオは映していて変拍子ということで一心に叩くというよりは叩きながらも撮影者の方を向いたりちょっと休憩したりしながら肩を叩いているのだとおもいました
お父さんがその肩たたきをしてもらいながらたのしげに映っているのもしみじみするのですが上の句での動作主である主体から下の句では父へフォ-カスが移っているのがすこし違和感がありました おなじビデオのことを言っているはずなんですけど上の句では(「変拍子」で止めてあることもあり) 変拍子を奏でている主体に着目しているのに対して下の句では父に焦点が当てられているのが感動の中心をぼやかしてしまった印象です
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
家族の何気ない日常も時を経ると特別なものになりますね。昭和~平成初期のを象徴するVHSという言葉で当時の文化も取り入れられていて個性がありました。
甘酢あんかけ
★0
亡きお父上への思慕と「変拍子」に少しばかりの後悔も感じられました。思わずウルウルしてしまう鑑賞(感傷)ですね。秀逸です。
もーたろ
★0
原則的に上の句を体言止めした場合、下の句も体言止めにするのはNGとされています。そこが引っかかりました。
404notF0816
★0
「父のVHS」で時代を感じます。
さち
★0
体言止めの批判がありました。短歌を詠む上でしない方がよいとされることは様々あります。字余り、字足らずを始め動詞を三つ以上入れないというのもあります。しかしこれらは禁則ではありません。短歌を鑑賞した上で、その点が気になるという評ならばいいと思うのですが、鑑賞する前からその点のみを批評するのは如何なものかと思います。現にこのR1グランプリの最初の「変」のお題の首席に輝いたのは体言止めの歌でした。素晴らしい歌です。
もーたろ
★0
確かに上句下句とも体言止めは歌がぶつぶつと切れてしまう場合があり、もちろんその効果を狙って使われているところもあると思いますが、この歌では一字空けもあり余計に切れが強くなってしまい、正直ややマイナスだったかな、と思います。
私はそれよりも下句のリズムが気になりました。
歌意としてはみなさんが書かれているとおりでよい場面だと思います。
泳二
★0

剥きすぎたりんごが色を変えてゆくふたりの日々を思い出せない

出詠名 お茶と小倉トーストえんどうけいこ × 岩田あを
22 / 22 ×1 ×20 ×15

互選名 いぬ諏訪灯シリカ八条ハチ知己凛小泉夜雨ロサ・ブラックティー袴田朱夏ネネネ守宮やもり近江瞬ニッキさいとうもーたろあおきぼたんさちさゆ寿々多実果斎藤秀雄拝田啓佑千原こはぎ天田銀河水無月水有芍薬このは谷口泰星長月優鴨衣高木一由藍笹キミコあまの岡桃代街田青々静ジャック泳二宗谷燃

選評名 主体はたくさんりんごを剥いてしまったのでしょうか。胸にグッと迫ります。
404notF0816
★0
別れの後でしょうか、頭では分かっているのに手は勝手に二人分のりんごを剥いてしまい、食べきれずに茶色に変色している。りんごは二人の楽しかった日々が色あせていることを暗示しているのだと思いました。
あおきぼたん
★0
よくある流れだとふたりの日々を「忘れられない」となると思うのですが、そこを捻った点が上手いと思います。
日々は思い出せないけれどりんごは二人分剥いてしまう。りんごの数だけがふたりでいたことの名残りのようで、それが茶色く変色していく。
上句のぼんやりとした主体の寂しさと、下句のもう少し悲痛な(でもまだちょっとぼんやりしてる)流れも好きです。
泳二
★0
主体は、「ふたりの日々」に思いをはせている間にりんごを剥きすぎてしまったのでしょうか。あるいは、上の句は過ぎてしまった日々の象徴なのかもしれません。せつなさが伝わってきました。
岡桃代
★0

ローソンがセブンに変わり待ちあわせ場所に戸惑う熱海のカラス

出詠名 ウーパーチワワ中條茜 × 芍薬
23 / 21 ×1 ×19 ×16

互選名 永峰半奈八条ハチ甘酢あんかけ大西ひとみ知己凛未補ユクロサ・ブラックティー袴田朱夏シナモン近江瞬とわさき芽ぐみニッキ若枝あらうさとこさち高野 蒔さゆ平出奔斎藤秀雄淡海わこルナクこのは小池佑伏見よう谷口泰星鴨衣枡英児藍笹キミコあまの岡桃代白黒つけたいカフェオ-レ街田青々静ジャックなぎさらさ嶋田さくらこ

選評名 これは本当にカラスとして読むのか、比喩なのか迷いましたが、とても面白い作品だと思いました。コンビニが変わるとカラスも迷うのかな。あれ!?ローソンやって聞いたのに無いやんカァ!?みたいな……ごめんなさい。熱海なのは何故だろう??
色々想像が広がりました。
とわさき芽ぐみ
★0
ふと思ったんですが、ディスコとかに黒服オンリーの人たちを、カラス族とか言いませんでしたっけ?
ロサ・ブラックティー
★0
この歌の評価のポイントは2点。(1)〈ローソン〉の詩的価値の剥奪、(2)〈熱海〉のパワー。なぜか現在の短歌で詩的価値を過剰に付与されている単語のひとつに〈ローソン〉があると思うのですが、この歌ではすぐに〈セブンに変わ〉ってしまう。そこが爽快。たとえば「ひかり」という単語が歌のなかに登場すると、なにか希望が開けてくるような、救いがあるかのような雰囲気を醸し出すことができてしまいますが、そうした詩的パワーワードを、歌全体が統制しているのならともかく、逆に歌全体が単語に統制されているとしたら、その歌はたんに自堕落だと思う。この歌は〈ローソン〉に頼っていない。かっこいい。そのまま読み進めると、〈熱海のカラス〉が登場して、笑う。なぜ〈熱海〉(笑)。唐突な〈熱海〉の登場に〈戸惑う〉のは読者のこっちだよ!ともいいたくなりますが、〈熱海〉には〈海〉があり、これは〈ローソン〉に対応している。ところがこの〈海〉はただの〈海〉ではなく、〈熱〉い〈海〉で、この〈熱〉が〈セブン〉に対応している。そうした色彩の変化に、無色の(というか無彩色の)〈カラス〉が〈戸惑う〉のは、とてもよいことであるのと同時に、とてもどうでもいいことのように思えてきます(いい意味で)。この〈カラス〉は、地元の恋人たちやマイルドヤンキーとかなのかもしれませんが、たぶん〈熱海〉あたりの若者たちは、郊外の若者によく似た、地方都市の若者で、「無彩色」という形容がぴったりな感じがします。
斎藤秀雄
★0
カラスってやたら群れてるし、それを待ち合わせに例えて更にコンビニがローソンからセブンに変わり戸惑うという日常的実感に落とし込んでいるのが面白かったです。熱海ってワードもカラスといい感じに遠くて、フックになってるなと思いました。
伏見よう
★0

きみとぼく何度も海に行くだろう生まれ変わってしまっていても

出詠名 酒と白米toron* × あまの
24 / 20 ×1 ×18 ×11

互選名 いぬ諏訪灯永峰半奈シリカ八条ハチ日向彼方藍野ミズキロサ・ブラックティー多田なのネネネ守宮やもり御殿山みなみイトウナルミ紺野なつはね404notF0816あひるだんさーあおきぼたん高野 蒔寿々多実果斎藤秀雄ただよう真壁カナ芍薬このは藍笹キミコひめまる街田青々静ジャックあいのすけ

選評名 生まれ変わっても何度も二人が海に行ってしまうのはそこが生命の始まりの場所だからでしょうか。始まりの場所に帰れば生まれ変わってもまた出会えるのではないか、という希望も感じられました。
諏訪灯
★0
故郷か、思い出か、はたまた海を名前に持つふたりであるか、きみとぼくを強く結びつけるものは海なのでしょう。きみもぼくもあたりまえのように海へ行くということ、その時にきみ「と」ぼくは一緒にいることを、まっすぐに信じている強さが眩しくほろ苦く印象的でした。
高野 蒔
★0
生まれ変わっても何度も海へ行く、という歌でも成立することから、この歌の肝は「しまって」というところかなあと感じました。生まれ変わってもというと転生が前提としてあって、それをのりこえてという印象なのですが、それすら前提でないような、事故のような生まれ変わりが襲いかかってしまっていても、という過酷さです。それだけになにやら強いものを覚えました。いい歌ですね
御殿山みなみ
★0
きみとぼくは生まれかわっても何度も海に行く、という歌ですが、それ以上の背景を読み取る要素がありません。
「きみとぼく」も「生まれ変わってしまっていても」も冗長に感じます。もっときみとぼくにしかない断片を盛り込めたと思います。
泳二
★0
まず一読して真っ直ぐな内容に好感を持ちました。「しまって」からは、できれば生まれ変わる前の今のきみと海へ行きたいという主体の願望が伝わってきます。「生まれ変わっても会いたい」といった言い回しはよく使われますが、「しまって」にすることで「きみ」への好意を読み取るヒントが与えられ読み手の楽しさが増えると感じました。
多田なの
★0

変だからいいんじゃないか朝飯にパンと昆布は意外と合うぜ

出詠名 めぐみのあめ水無月水有 × ガイトさん
25 / 17 ×2 ×13 ×14

互選名 いぬ永峰半奈他人が見た夢の話シリカ大西ひとみ田村わごむユクロサ・ブラックティーハナゾウ袴田朱夏とうてつイトウナルミ雨田夏夜紺野なつえだまめえんどうけいこ高野 蒔寿々多実果岩田あを拝田啓佑千原こはぎただよう中條茜このは高木一由メガネひめまる街田青々なぎさらさ

選評名 変なところもある自分を認めてもらったような、そんないい意味で肩の力が抜ける歌ですね。みんな意外と変なんだな、と発見したときの気持ちを思い出しました。
永峰半奈
★0
パンと昆布の組み合わせにやさしいリアルを感じます。味覚を感じるのは良いです。あと変って言い切るところも好き。
とうてつ
★0
トーストに海苔の佃煮が意外と合うというのは聞いたことがありますが、昆布?!とはどのような取り合せなのか引き込まれます。純和風の残り物をつつきながらパンを主食にするのでしょうか。整ったモデルルームのような暮らしではなく、ごちゃごちゃした日々もひっくるめて愛情で包み込んでしまう頼もしさが素敵でした。こういう人と暮らしたら楽しかろうなと思います。
高野 蒔
★0
昆布とパン、まず思い出したのが、北海道のお菓子で「わかさいも」です
いもと言ってもお菓子です
和菓子とも洋菓子ともまた違うのですが、硬めの白あんに金糸昆布が織り交ぜてあるお菓子で、白餡だと思って食べると昆布の味がするという、変で不思議なお味です
パンと昆布、わかさいもが好きな人なら、変なんだけど意外と合うんだねと言いそうだなと思いました
大西ひとみ
★0
トーストとわかめのお味噌汁じゃないかなと思ったのですが、わたし大好きですこの取り合わせ(どうでもいい情報)。
「変だからいいんじゃないか」と言い切る主体が面白いですね。語尾の「ぜ」も、変さに誇りと価値を見出している主体の性格を表現するのにぴったりで、ふふっと笑ってしまう歌でした。
千原こはぎ
★0
「変だけど」ではなく「変だから」というところに、妙に力強さと説得力を感じます。変だけど、でも実はそこまで変じゃなくて、そう言われれば受け入れられそうな2つの組み合わせが面白いと思いました。
天田銀河
★0
勢いのある言い切りっぷりが好きです。食パンに子持ち昆布をのせて食べるのかと想像したのですが実際はどんなレシピなのでしょう。主体と、言われている相手の関係も色々と想像出来て楽しい歌です。
ただよう
★0
正直、朝食にパンと昆布は意外と合うぜ、と言っている以上のことを読み取れませんでした。
泳二
★0

リニューアルしたジョーシンのレジの向き変わらず横の電池変わらず

出詠名 ひざやねん御殿山みなみ × 宗谷燃
26 / 17 ×2 ×13 ×10

互選名 せしん他人が見た夢の話甘酢あんかけ大西ひとみ藍野ミズキロサ・ブラックティー袴田朱夏さいとう杉谷麻衣ともえ夕夏さゆ斎藤秀雄拝田啓佑千原こはぎ月骨中條茜雀來豆芍薬このは小池佑岡桃代白黒つけたいカフェオ-レ街田青々静ジャックなつお

選評名 量販店みたいな店はよくリニューアルしますね。リニューアルにつきセールとよく広告を見ます。でも実態は殆ど変わりないこともあり、電池の位置も変わっていない、そんな事を詠んだ歌かなと思いました。
世の中も、そんなものかもしれません。意外と変わると言っている時は変わらず、でも変わると言っていない事の方が気が付いたら大きく変わっていることがあります。
アオヰ
★0
大幅にリニューアルオープンしたジョーシンの、売り場のあちこちはこれまでと配置が違っていて「おー新しいなー」と見て回ったけれど、レジの向きとその横に置かれた電池の位置だけは変わってなくて「そこは変わらんのかい」と突っ込みたくなるようなちょっとホッとするような、そんな情景かなと思いました。変わることと変わらないこと、それに伴う受け取り手の感情、小さな気付きとささやかな日常を淡々とした表現でうまく歌にされているなあと思いました。
千原こはぎ
★0
この、「変わるぞ!」といって変わってない感じ、とてもよくわかります。日常の中にある、面白い題材だと思いました。四句と五句の同じリズムで並べたところが、ユーモラスのある効果を出しているようにも思える反面、少しばらついたというか、スッキリと落ちてこないような印象も受けました。好みの問題なのかも知れないです。
杉谷麻衣
★0
すっかり変わったジョーシンの店内で、自分の知っているジョーシンがまだ残っているのを見つけてなんだかほっとする感じ……そこを切り取るか!って感じで好きな歌でした。
小池佑
★0
なるほど確かに家電量販店はリニューアルをたまにしますが、レジの位置とかトイレの位置は大抵変わらないですし、レジの横には変わらず電池が置いてありますね。しかし発見というほどのことでもないし、そこから「変わるようで変わらない日常」みたいなものを導くほどのことでもないような。
その「ほどではない」感が面白いのかもしれないですね。
泳二
★0

蓮根の穴の一つは地獄門のぞけば変わる明日の教室

出詠名 ちこたん知己凛 × あおきぼたん
27 / 17 ×1 ×15 ×15

互選名 いぬ八条ハチ甘酢あんかけ霧島龍ユク秋山生糸ロサ・ブラックティー袴田朱夏nu_ko守宮やもり愁愁もーたろ若枝あらうさとこえんどうけいこさちさゆ岩田あを斎藤秀雄きつねこプロジェクト淡海わこ天田銀河中條茜真壁カナ水無月水有このは伏見ようtoron*鴨衣白黒つけたいカフェオ-レ街田青々

選評名 「蜘蛛の糸」をモチーフにされているのかな、と読みました。天から見下ろしてみると、さながら地獄門のような教室がある……のぞいてみるたびにその様子が変化しているのは、様々な人間関係によるものでしょうか。
あらゆる想像のできるうただと思います。
小泉夜雨
★0
量子物理学教室を連想しました。蓮根の穴というのも実験ぽく思えます。
もーたろ
★0
蓮根も教室も日常的な物や事です。その穴をのぞくと地獄門という言葉にドキッとしました。のぞくたび変わる運命のような、日常はほんの少しのことで変わっていくのかもしれません。
アオヰ
★0
蓮根がロシアンルーレットに使う拳銃の弾を入れる部分に似ていることを思わせ、明日は自分がいじめのターゲット地獄になっているかもしれない教室の危うさを思いました。
さゆ
★0
わたしもいじめをモチーフにした歌かと思いましたが、蓮根の穴、地獄門、それをのぞく、という時代がかった道具立てがあまり合わないと思いました。「のぞけば変わる」は、その穴をのぞけば景色が明日の教室に変わる、ということかと思いましたが、読み切れませんでした。
泳二
★0

背が伸びた分だけ星に近づいてプラネタリウムの光は忘れた

出詠名 街角パジャマ谷口泰星 × 伏見よう
28 / 16 ×1 ×14 ×14

互選名 せしん諏訪灯他人が見た夢の話大西ひとみ未補藍野ミズキ小泉夜雨ユク笠原楓奏(ふーか)ロサ・ブラックティーとうてつイトウナルミはね継野 史桜望子404notF0816あひるだんさーさゆ岩田あを斎藤秀雄天田銀河雀來豆ルナク芍薬このは麗春香枡英児あまの街田青々

選評名 とてもロマンチックなお歌で好きなのですが、お題がちょっと分かりにくいように感じました。それがもったいないです。
404notF0816
★0
とてもロマンチックなお歌で好きなのですが、お題がちょっと分かりにくいように感じました。それがもったいないです。
404notF0816
★0
プラネタリウムに頼らなくても実際の星がみえているからそれでいいということなのかな 実際の星についてどう思っているかはここからは読めませんがプラネタリウムからは距離を置いている 背が伸びたといってもそれだけでは恒河沙分の1くらいしか星との距離は縮まらないと思うしここでわざわざ言ってるくらいだからプラネタリウムの光も忘れられていないのではとわたしは思ってなにか絶対的なものに近づけないその距離の永遠さを感じました 上の句はいままでもポップスなどにありそうな言葉だと思います
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
イメージを膨らませて読むと、「背が伸びた」主体はきっと成長期で、その変化を詠み込んだのだと思いました。おそらく、幼いころに見た夜空のことを思い出して、今見えている夜空と比べるとなんだか星が近く感じる、ということだと読みました。そこからの「プラネタリウム」だと、プラネタリウムが唐突だし浮いてしまって、主体に気持ちを乗せられないんですね。本物の「星」と「プラネタリウムの光」の対比がうまくいかなかったのではないかと感じました。
嶋田さくらこ
★0

風向きの変はらぬやうに舞台へと立ち並む<kana>黙<:>しじま</kana> 指揮棒が薙ぐ

出詠名 バターになって、ぶどうぱん。高野 蒔 × 愁愁
29 / 16 ×1 ×14 ×13

互選名 いぬ永峰半奈甘酢あんかけ大西ひとみ未補小泉夜雨ロサ・ブラックティー袴田朱夏さいとう桜望子404notF0816えだまめねこむこす遠野 かなみえんどうけいこともえ夕夏さゆ淡海わこ天田銀河中條茜雀來豆このは鴨衣麗春香枡英児白黒つけたいカフェオ-レ街田青々泳二

選評名 オーケストラの演奏が始まる前の一瞬が切り取られていて息を飲みました(違っていたらごめんなさい)。「薙ぐ」という言葉が効いていると思います。刀を思わせる鋭さが演奏会の緊張した雰囲気を思わせますね。しじま、を静寂ではなく黙を使っていること。「立ち並む黙」という言葉の本意を聞きたいです。
えだまめ
★0
漢字の重みと仮名遣いのやわらかさのためか、厚みのある空気感
がオーケストラの場面の表現によく合っていると思いました。一瞬の緊張感をとらえた、小さな小さな場面の切り取り方も好きです。
天田銀河
★0
良い歌ですね。オーケストラでまさに演奏が始まる瞬間を見事に描いていると思います。特に結句「指揮棒が薙ぐ」の描写は上手いと思いました。
四句までの語順がややごちゃごちゃしてしまっているような気がしてその点だけが残念でした。一つぐらい要素を削っても良かったかも。
泳二
★0

いつの間に覚えていたの指先の予測変換あの子の名前

出詠名 催花雨日向彼方 × 雨田夏夜
30 / 13 ×1 ×11 ×20

互選名 諏訪灯しらくまさはらや藍野ミズキ小泉夜雨ロサ・ブラックティー袴田朱夏シナモン多田なの奈月遥ニッキMOONもーたろえだまめあおきぼたんえんどうけいこさち高野 蒔さゆきつねこプロジェクト淡海わこ中條茜このは谷口泰星toron*麗春香ひめまるanna岡桃代街田青々静ジャックあいのすけ

選評名 各所に置かれた「の」が気持ちよく音律を整えていて、口ずさむのがとても楽しいお歌です。階段をステップを踏んで降りていくような、それで踊り場で後ろを振り返って相手に微笑みかけるような、そんなテンポに思えます。
音の調子で言えば、上の句が緩やかに繋がって穏やかなせせらぎのように流れていったところに、四句目の「予測変換」と音をすとんと落としたのがとても効果的に思います。ここでブレスを入れてからの、肺に吸い込んだ息を惜しみ無く使っての「あの子の名前」だなんて、もう、こんなの恋文じゃないですか、口説き文句じゃないですか、相聞じゃないですか、告白じゃないですか! こんなところにお歌を出してないで、気になる「あの子」に送れよ! と言いたくなります(笑)
ケータイやパソコンの予測変換は、本当に自分が意識してなくても頻度の高い単語をどんどん覚えていって、日頃から「あれ、そんなに打ってたっけ」「あぁ、確かにたくさん打ってるなぁ」と小さな驚きをもたらしてくれます。しかも、今時のパソコンは入力された単語を覚えるだけでなく、そこから使用者の傾向を認識して、「この単語使いそうだな」というものを予測させたりして、技術の進歩はすごいなと思います。皆さんも、一般人が使わない漢字ばかり日頃打っていて、普通の単語を打ったら意味不明なレベルで造語みたいな熟語を予測変換されたことがあるのではないでしょうか。こう、余計なことすんなよ、パソコンって思いますよね。そんなパソコンが、「あの子の名前」を出してくるだなんて、他人からすれば褒めたくなりますし、本人からすれば頭を抱えたくなるのではないでしょうか。
この読み方だけでも、十分に美しいお歌と思いますが、しかしここで「予測変換」するのは、ケータイやパソコンではなく「指先」になっています。
或いは、これは「自分の指先が勝手に予測変換してあの子の名前」を打ち出したのではないでしょうか。ブラインドタッチで手元を見なくても入力できてしまった、またはその名前ではないものを打とうとしていたのに、指先が勝手にその名前を打ってしまっていた、というような。こちらの読みを取ると、「あの子を意識しないように努力しているのに、指先は、そして自分の本心は意識した自我とは裏腹に、あの子強く強く求めている」ように思えて、わたしはとてもほっこりとした気持ちになってしまいます。
「機械」にせよ、「自分の無意識」にせよ、客観的に自分が「あの子の名前」を何度も入力していた事実を思い知らされた主体の驚き、戸惑い、焦りがお歌から感じ取れて、ついつい恋愛好きとしては、主体の本心の方を応援したくなりますね。建前なんて吹き飛ばしてほしいです。
お歌の口調が柔らかく、女性か子供でしょうか。主体の純粋さが言葉遣いに現れていて、透明で暖かな色の気持ちを感じます。わたしとしては、この世全ての恋心がこんな透き通った素直なものであればいいのにと思ってしまいます。
読んでいて、とても優しい気持ちで見守りたくなり、そこに幸せが胸に灯りました。ありがとうございます。
奈月遥
★0
予測変換がいつの間にか良く使う言葉を覚えてしまうというモチーフの歌は正直よく見ます。
その上でどれだけ独自のものを描けるかだと思いますが、「いつの間に」「あの子」という具体的でない言葉ではせっかくの物語がぼんやりしてしまっていると思います。
泳二
★0
わたしはパソコンではなくスマホと読みました 手元の端末であれば予測変換の表示される画面と指先が同じ視野のなかに入りますし「指先の予測変換」も無理のない表現だと思います たしかに恋の歌で「予測変換」を使うものは短歌にとどまらずたくさんあって既視感があるのと下の句の名詞節の連続は定型詩ではすこし素人感が出てしまうかなと思います
白黒つけたいカフェオ-レ
★0

ジャイアンも声変わりしたのに俺はお前を俺のものにできない

出詠名 ワキントヒョウモン田村わごむ × メガネ
31 / 13 ×1 ×11 ×8

互選名 せしん八条ハチ小泉夜雨ロサ・ブラックティー袴田朱夏多田なの守宮やもり愁愁MOON若枝あらうともえ夕夏さち岩田あを水無月水有芍薬このは小池佑谷口泰星高木一由街田青々

選評名 「ジャイアン」は歌を歌うのが好きだったと思いますので、続く言葉に「声変わり」がきたのはいいと思いました。
ドラえもんはストーリーまでよく知りませんが、ジャイアンは声変わりして恋人ができたり、もてるようになったのでしょうか?それなのに俺は一人の人も「もの」にできないのかな。
「もの」に違和感がありますが、お前と言っても人とは限らないのかもしれないですね。
アオヰ
★0
ジャイアンの声変わり‥‥これは自分が幼い頃に慣れ親しんだ声優さんの声が交替したことを意味しているのかなぁと読みました。といっても、これも随分前の話なのですが、たてかべさんから今の木村昴さんに代わったことで、自分の子供時代がいつまでも同じまま続かないことを痛感した大人たちはわりといるんじゃないでしょうか。
子供時代を経て、ずっと好きだった人をまだ自分の恋人にできないでいる、その嘆き方が、ジャイアンの決め台詞をなぞっている、そのユーモラスな描写と一途で甘酸っぱささえ感じる素直さの同居が、なんだかとても可愛らしくて「がんばれー!」と応援したくなります。時間の流れ方、そして自分の不甲斐なさ等々、すべてを「ジャイアン」という固有名詞1つに詰め込んであるのが面白いし、歌をコンパクトにしている効果があっていいと思いました。
ともえ夕夏
★0
ドラえもんの一斉声優交代から13年経つのですね。新しくジャイアンの声の担当となった木村昴さんは当時14歳。たてかべ和也さんのそれまでの声に対して「むしろ声変わり前だな」と比べてしまったのを記憶しています。この歌の「声変わり」は、声優が交代したというのと、その後の木村昴さん自身の声変わりの二つの意味があるのかなと思いました。
さち
★0
男性の声変わりと、声優さんの交代のどちらの意味にもとれると思いました。いずれにしても長い時間が過ぎてしまったのでしょう。ちょっと不器用な感じがして切ないと思いました。
水無月水有
★0
ジャイアンが声変わりした?と思ったのですが、なるほど、声優の交代という解釈がありました。しかしそれを「声変わり」と呼ぶのは私は少し違和感があります。もう一つ、「お前のものは俺のもの」というジャイアンの有名なセリフですが、それと声変わりにあまり関係がないように思います。
関係なくても良いのかも知れませんが、ジャイアンというキャラクターを出してそのセリフをもじる作りであればそこは納得感が欲しかったと思います。
泳二
★0

不完全変態だから冬眠は大人の姿で丸くなれます

出詠名 autumn sproutシリカ × とわさき芽ぐみ
32 / 12 ×2 ×8 ×4

互選名 イトウナルミえだまめさとこえんどうけいこ斎藤秀雄このは小池佑toron*長月優メガネ藍笹キミコあまの街田青々泳二

選評名 とても惹かれました。
完全変態だったらもっと生きる術があったかもしれない。なのにヒトはいつも不完全で他の生き物に劣る。でも丸くなってやり過ごすことができる、できるのですね。ネガティブな(大人が丸くなる)という行動が素晴らしいスペックのように思えてきます。まだ生きる方法がある、ということかな...好きな歌です!
えだまめ
★0
この歌はどうして面白いんだろう、というか、どうして興味深いんだろう、と悩んでしまいました。ひとつには〈不完全変態〉という言葉の失礼さというか(笑)、より原始的な昆虫(トンボ、バッタ、ゴキブリなど)は明確な蛹の時期がないから「不完全」と名付けられているみたいですが(詳しくは知らないのですが)、そんなに蛹が偉いのかよー、と言いたくなります(ならないかな)。完全変態の昆虫は幼虫から成虫になるときに蛹の形態をとりますが(寒冷期を乗り切れるように進化したとWikipediaに「一説」が書いてありましたが)、不完全変態だと蛹になれない、ゆえに〈冬眠は大人の姿で丸く〉なる。これだけなら、たんなる事実を述べているだけなのですが、ここでは〈なれます〉となっている。そこに何か、メリットを見出している! そうか。この評を書いていて、面白さはここにあったのか、と膝を打ちました。ベタな連想をすると、〈冬眠〉は屋内でぬくぬくとすることで、そんなときに〈大人の姿〉だと、〈大人の〉楽しみができる……いや、どうなんだろう。大人の楽しみというと「生まれたまんまの姿で」というのがベタなのかもしれないけれど、そうすると、〈大人の姿〉でする大人の楽しみがあるのかもしれない。それはそれで、とても楽しいことのような気がします。
斎藤秀雄
★0
不完全変態というのは前評の方が書かれているように幼虫、蛹、成虫という過程を経ない昆虫の変態のことですが、人間なら子供から突然大人になってしまったような印象を受けます。冬眠という言葉にも引きこもりのようなネガティブなイメージが重なります。それを「丸くなれます」と開き直る主体の心情が面白いと思いました。「だから」の接続はわかりませんが、主体にとっては理屈がついているのでしょう。
泳二
★0

またいつか北極星に変わっても愛してあげるとベガはささやく

出詠名 ながねぎ永峰半奈 × なぎさらさ
33 / 12 ×0 ×12 ×11

互選名 藍野ミズキロサ・ブラックティー守宮やもり奈月遥イトウナルミもーたろ五感あひるだんさーさち高野 蒔平出奔斎藤秀雄きつねこプロジェクト淡海わこルナク宮本背水このは鴨衣高木一由藍笹キミコひめまる街田青々静ジャック

選評名 地軸の移動を歌っているのでしょうか。地球レベルでは息の長い話ですが、宇宙ではそうでもないかもしれませんね。ベガの彼氏がどの星なのか気になるところです。
もーたろ
★0
北極星に変わるのはベガ自身か、ささやく相手か、少し悩みましたが「また」とあることから過去に北極星であったベガの方として読みました。ストレートに何万年もの時を超えた愛と取っても、北極星の務めがあっても愛に生きるという風に取っても、柔らかい語り口が妖艶に響きます。はじめは相手も星(アルタイル?)と考えたのですが、地上の人間に星が「ささやく」としてもロマンのある表現だと思います。
高野 蒔
★0
前評の方の説明どおり、北極星は地球の地軸のぶれ(歳差)によって周期的にいくつかの星に替わっていき、いずれこと座のベガにもその順番が回ってくるそうです(西暦13000年頃だそうです)。Wikipediaによると。
ベガといえば七夕の織姫星なのでこの相手はやはりアルタイルと読みたいですね。ユニークでロマンチックな味わいの歌ですが、ややその蘊蓄によりかかってしまい、もう少し恋の背景を読ませてほしかったようにも思えます。
泳二
★0
ささやいた相手が気になりました。やはり織姫だから、彦星への言葉でしょうか。それとも、かわる間際、北極星を立派に勤めあげたポラリスに対して、はたまた、私たちが生まれるずっと前に北極星だったとき。人間からすると気が遠くなるような、永遠とも思える星の時間にも変わり行くものと変わらないものがあるのか、と思わせられました。それがこの歌では愛で、人間に通じるものなので、素敵だなと思いました。
鴨衣
★0

ハンドルが歪んだままの自転車で奇跡のような軌跡を描く

出詠名 小倉姉妹えだまめ × 大西ひとみ
34 / 11 ×1 ×9 ×8

互選名 諏訪灯さはらや霧島龍ロサ・ブラックティーハナゾウとわさき芽ぐみ継野 史404notF0816さとこさゆ平出奔斎藤秀雄拝田啓佑月骨中條茜このはひめまる街田青々

選評名 奇跡と軌跡はかなりよく見る同音異義語ですよね わざわざ短歌に使うほどの新鮮味はないように感じます
「変」が直接詠みこまれずにテ-マ詠ということになっていますが軌跡が「変」ということでしょうか その軌跡について具体性がないのとその軌跡が「変わったもの」だと言うために直接詠みこまない(短歌の上には表現していない)言葉を題に委ねているのももうすこし頑張ってほしかったとおもいます
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
ハンドルが歪むと気持ち悪いですよね。そのまま乗り続けるのも大変。でも主体は乗り続ける。何かとんでもない奇跡が起こるかもしれない。日常のよくある変な感じ、そこから始まる変化。上の選評とはまるで違いますが、ゆだねられた分その先は拡がると思いませんか。
さとこ
★0
自転車のハンドル、自分で気が付かないうちに歪んでることありますね。友達の自転車を借りると、あれこれ変な感じ…ってなります。
軌跡を描くがいいなと思いました。2番目の評に共感しました。日常は奇跡の連続です。小さい奇跡、大きい奇跡、繋がると壮大な軌跡が描けている。そんな感じに読み取りました。
アオヰ
★0
私もお題「変」の解釈としては苦しいと思います。確かに読者に委ねるというやり方は否定しませんが、「変」というような広い概念のお題はどんな歌からも読み取ろうと思えば読み取れるので、かなり巧みに匂わせないとなんでもありになってしまうと思います。
泳二
★0

黄昏の舞台にリンゴン鐘が鳴り芋虫少女は姫として舞う

出詠名 藍鴨藍笹キミコ × 鴨衣
35 / 11 ×0 ×11 ×6

互選名 永峰半奈甘酢あんかけ大西ひとみ未補ロサ・ブラックティー西村湯呑愁愁さいとう継野 史ねこむこすあひるだんさー雀來豆真壁カナルナクこのは街田青々静ジャック

選評名 「鐘」でシンデレラ、「虫」でカフカの変身を思い浮かべました。
黄昏の頃にお姫様に変身して、舞踏会へ出掛けていくのでしょうか。
夜明けにはまた芋虫に戻ってしまうのかな …などいろんなストーリーを考えてしまいました。残酷童話のようだけれど、美しい歌だと感じました。
愁愁
★0
上評を読んで、なるほど、シンデレラの魔法の解ける0時の鐘は失念していました(^^;)私は単純に、結婚式の鐘を連想してましたので、芋虫は羽化して(大人になった)蝶になったのだと思いました。ここまで書いていて、とある歌を思いだしてしまった。いえ、きっと、その歌を知っていたから、そんなイメージが湧いたんでしょうね(^^;)「・・・大人の階段昇る~♪」というあの歌。
ロサ・ブラックティー
★0
普段はどちらかというと地味な少女が、舞台という自分を輝かせてくれる場所で、自分らしく舞う歌として読みました。全体を通した優しい視線が素敵です。
あひるだんさー
★0
可憐な変身譚。イイ感じでした。映像化希望。
雀來豆
★0
ちょっと一首にまとめるには要素が多すぎてごちゃごちゃした印象を持ちました。雰囲気は嫌いではないです。
泳二
★0

あの夜に追いかけられて泣いた月を天体望遠鏡で捕らえる

出詠名 心臓に負担なつお × 継野 史
36 / 8 ×0 ×8 ×11

互選名 他人が見た夢の話しらくま霧島龍藍野ミズキユクロサ・ブラックティー守宮やもり雨田夏夜もーたろ若枝あらうあおきぼたんさゆ寿々多実果このは藍笹キミコanna街田青々静ジャックあいのすけ

選評名 幼い頃、といっても小学生の頃でしょうか、いくら走っても同じところにある月を怖いと思ったことを思い出しました。時を経て、同じ月を望遠鏡で捉える。成長というのはそういうものなのかもしれませんね。物事が理解できてくるにつれて、自然への畏敬も失われていく。寂しいですけど現実です。しかしまだまだ自然は奥深い。
もーたろ
★0
とても素敵なテーマですが、これはやはり、どうしても三句、四句の字余りが勿体ないと思います。それから、泣いたのは主体ですが、月が泣いたように読めてしまうのも引っかかります。推敲して定型におさめ、主述の関係を整えたらとても良いお歌になると思います。
秋山生糸
★0
とても素敵なテーマですが、これはやはり、どうしても三句、四句の字余りが勿体ないと思います。それから、泣いたのは主体ですが、月が泣いたように読めてしまうのも引っかかります。推敲して定型におさめ、主述の関係を整えたらとても良いお歌になると思います。
秋山生糸
★0
お題がちょっと弱いかな?と思ってしまいました。大人になって変わった、ということでしょうか。月を天体望遠鏡で捕らえる、という表現は素敵だと思いました。
淡海わこ
★0
前評にもありますが、三句、四句の破調は非常に損をしていると思います。破調が全て悪いわけではありませんが、リズムを崩す破調は「どこで切れるんだろう」という一瞬の迷いを生じて読者を歌の世界から引き離してしまい、このような世界に引き込む魅力を持った歌ではマイナスだと思います。
「あの夜に」「泣いた月」あたりの語の係りももう少し整えられたように思います。
泳二
★0

ねぇあたし変われるかなと君は泣き抱きしめることもできず晩秋

出詠名 まあお茶でも飲んでって甘酢あんかけ × さゆ
37 / 7 ×1 ×5 ×10

互選名 未補ロサ・ブラックティーかくとだに守宮やもりイトウナルミもーたろ404notF0816あひるだんさーあおきぼたんえんどうけいこ岩田あを真壁カナこのは高木一由anna街田青々

選評名 切ないです。恋愛のうただと思いましたが、「抱きしめることもでき」ないということは、たとえ君に変化が生じたとしても、主体には受け入れることができないのでしょう。「晩秋」という語がまた寒々しくてすてきです。
小泉夜雨
★0
ベタだけど好きですねぇ(^^)少女は自分を変えたいと言って泣き、きっと彼は「変わらなくていいんだよ」って言いたいんじゃないかと思うけど、包み込むこともできないまま時が過ぎてしまったのでしょうか。もどかしくて、切ない所が秋のセンチメンタルとも会ってドラマティック。雪が降ればきっと抱きしめられるよ・・・と思う。
ロサ・ブラックティー
★0
ありがとうございました!
甘酢あんかけ
★0

二人だと暇は時々忙しく変態を可視化してみたりする

出詠名 関西センチメンタルず街田青々 × 小池佑
38 / 5 ×1 ×3 ×8

互選名 甘酢あんかけ未補ロサ・ブラックティー愁愁とうてつさとこ寿々多実果斎藤秀雄拝田啓佑このは鴨衣枡英児

選評名 変態を可視化するとどうなるんだろうと、面白く読みました。思いついたのは現象を単語にしたり、グラフや、表にして…これは忙しくなりそうです。二人だと、とあるので恋人だとして、この変態!グラフにしてやる!とか、それはとてもいい関係ですね。
アオヰ
★0
暇は時々忙しく、の言い回しはとても良いと思います。暇つぶしにやることにはまってしまうような。そこに「可視化」というなんだか研究的な行動を入れるのも素晴らしい。おしむらくは、可視化する対象が「変態」なのがベストなのだろうかということです。もっと可視化に対しておっと思う日常語がありそうな気がしている歌で、しかしお題がお題なので抗えない部分も非常によくわかります
御殿山みなみ
★0
付き合ってそこそこ経った恋人同士の歌かなと読みました。二人で家にいて、一緒に食事をしたり遊んだりしつつ、ただ何もせずいるだけの時間もあってというような、自然体な関係が上の句から浮かんできました。そんな中で変態を可視化してみたりする。この下の句の表現が特に好きです。ここは単純に性行為のことかなと思いました。主体はお互いのフェチまでなんとなく知っておりそれを拒むのではなく自然に受け入れているように思えて、心の奥底にある深い愛情を感じました。可視化というのが客観的な言葉で、そのためこの愛情は二人が共有するものだと素直に想像されるのが、また上手だなと思いました。
枡英児
★0
普段は隠している変態成分を可視化する、という筋でよいのでしょうか。昨今いろんなフェチがありますから、そのフェチを解放できる、発掘できる関係、とその暇具合にまで想像が及んでたのしかったです。
拝田啓佑
★0

本能寺の変な男気焼け落ちて秋までも待つホトトギスの声

出詠名 姫ともー獣ひめまる × もーたろ
39 / 5 ×0 ×5 ×14

互選名 秋山生糸ロサ・ブラックティー袴田朱夏ニッキねこむこすあおきぼたんともえ夕夏さちさゆ平出奔斎藤秀雄中條茜このは谷口泰星鴨衣街田青々静ジャック嶋田さくらこあいのすけ

選評名 「本能寺の変」と形容詞の「変な」をかけているんですか? 男気ていうのは織田信長のことなのかな ちょっと全体にどういう歌なのかがつかめませんでした‥この歌自体が変な歌ということにもなりそうですけど
白黒つけたいカフェオ-レ
★0
ここまで言葉で遊んでいるのも面白いと思ったのですが(^^)「『本能寺の変』の様な男気」って切腹(腹を割る)なのでしょうか。ホトトギスを「泣くまで待って」ついに秋になってしまったとは(^^;)本心を打ち明けられないまま、声がかかるのを待っていたらとうとう秋になってしまった、と読みましたがいかに。
ロサ・ブラックティー
★0
「本能寺の変」と「変な男気」の掛詞、「本能寺の変」の縁語としての「焼け落ちて」、信長が言ったという「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」を踏まえた「秋までも待つホトトギスの声」と、かなり興味深い作り込み方ですね。「殺してしまえ」の信長が、部下の謀反に殺されてしまうという歴史を思うと、ひょっとして死に際に、こんなことなら家康のように「鳴かぬなら鳴くまで待とう」のスタイルで部下と接すればよかったと後悔したのでしょうか?ただし秋までという限定付きですが、ってしばし日本史の世界に入り込ませていただきました。ただ、このお歌の歌意は、一読した時に、技巧に走り過ぎてちょっと分かりにくいという印象が残るかもしれません。
ニッキ
★0
「本能寺の変な男気」はちょっとおもしろいですね…なんか笑ってしまいました。でも「焼け落ち」ちゃうんですよね、「男気」は。昨今だと、「日本男児」とはこうあるべき、という見解は批判の的になっていますが、この歌は昔からある風潮としての「男気」を示すのに歴史的な出来事を持ってきて、そのことを読者に示すのに成功しています。「ホトトギス」ってけっこう夏中鳴いてるんで、「秋」まで「待つ」のはぎりぎり待てる感があります。これが冬ならアウトかなって。さて、「ホトトギスの声」の持ち主は誰なんでしょうか。ストレートに読むなら恋人かな。でもこの主体、きっと結局振られてしまうとわたしは推測しました。秋のせいですね。
嶋田さくらこ
★0
狙いはよくわかりましたがちょっと乗れませんでした。好みの問題ですが。
泳二
★0

棄権

出詠名 しおかぜ夏山栞 × 神丘 風
40 / 0 ×0 ×0 ×1

互選名 斎藤秀雄

選評名

cancel

出詠名 Shiratuyumoon × かくとだに
41 / 0 ×0 ×0 ×0

互選名  Don't Mind... 

選評名

cancel

出詠名 白色蛍光マーカー須磨蛍 × 白井肌
41 / 0 ×0 ×0 ×0

互選名  Don't Mind... 

選評名


参加者一覧

エントリーコンビ
全米が山賊笠原楓奏(ふーか) × 小泉夜雨
俺たちが全米だ
桜町404番地桜望子 × 404notF0816
架空の街からお届けする三十一文字part3
姉妹で風呂出るよ平出奔 × きつねこプロジェクト
ヒライデプロジェクト
あらうっかり八兵衛若枝あらう × 八条ハチ
うっかりするならタウンワーク!
僕だけなくす拝田啓佑 × 多田なの
雨上がりのコンビニの傘は僕のです
いよぽん姉妹ハナゾウ × 守宮やもり
酸いも甘いもまるごと齧れ
neńuçoネネネ × nu_ko
元上司と部下です。ポテトサラダを食べながら結成しました。
パンダと未言秋山生糸 × 奈月遥
みんなも赤ちゃんパンダの名前応募しよう!(秋) / シャンシャンかわいい(奈)
嶋原こさく嶋田さくらこ × 千原こはぎ
チキンハートな二人で参戦
こぼれいくら淡海わこ × 諏訪灯
いくら軍艦に乗って旅に出ました
おもち長月優 × 白黒つけたいカフェオ-レ
がんばるぞ!
とうてつといぬとうてつ × いぬ
よろしくお願いします
spicesニッキ × シナモン
おやつは今日も八ツ橋です♪
ブルー・カピバリアンズ杉谷麻衣 × 泳二
青を泳ぐカピバラと見守るロック姉さん
チームおくりびとともえ夕夏 × せしん
ご愁傷様でした。
銀河にただようただよう × 天田銀河
平成最後の宇宙遊泳
黄色いクジライトウナルミ × 近江瞬
本当はワニです。
雑草の対位法ねこむこす × 五感
ダークホース的な魅力でがんばります。
空に浮かぶ子供雀來豆 × 月骨
萩蒼し
粘液みるく未補 × 斎藤秀雄
23時のリップサービス
ウーロンハイは許せない霧島龍 × 藍野ミズキ
我々はウーロンハイが許せないのだ。
お茶と小倉トーストえんどうけいこ × 岩田あを
名産物の組み合わせ
ウーパーチワワ中條茜 × 芍薬
生活リズムが、合わない。
酒と白米toron* × あまの
うたの日六級の天才 with 天才の足を引っ張る十級おじさん
めぐみのあめ水無月水有 × ガイトさん
よくわからないけど 組んでくださってうれしい 初参加です
ひざやねん御殿山みなみ × 宗谷燃
だれやねんとは言わないで
ちこたん知己凛 × あおきぼたん
角笛鳴らしてぱんぱかぱーん!!
街角パジャマ谷口泰星 × 伏見よう
共作自体初の二人で頑張ります
バターになって、ぶどうぱん。高野 蒔 × 愁愁
9.20全国ロードショー
催花雨日向彼方 × 雨田夏夜
2人で歌を咲かせます。
ワキントヒョウモン田村わごむ × メガネ
主に小動物を愛でるアラサーコンビ!!
autumn sproutシリカ × とわさき芽ぐみ
平均年齢めちゃ若くなった。
ながねぎ永峰半奈 × なぎさらさ
楽しんで参加したいと思います。よろしくお願いいたします。
小倉姉妹えだまめ × 大西ひとみ
猫のお告げでR-2デビュー
藍鴨藍笹キミコ × 鴨衣
愛かも、ざらざらした言葉 。愛かも、短歌を詠む気持ち。
心臓に負担なつお × 継野 史
血管が心配な二人。
まあお茶でも飲んでって甘酢あんかけ × さゆ
秋の歌会、たのしいな~
関西センチメンタルず街田青々 × 小池佑
気まぐれロマンティックぶちかまします!
姫ともー獣ひめまる × もーたろ
変しい変しい、我が変人よ
しおかぜ夏山栞 × 神丘 風
チーム00年代の亡霊です
Shiratuyumoon × かくとだに
同級生コンビです。ケンカするほど仲がいい?
白色蛍光マーカー須磨蛍 × 白井肌
純粋な人には光って見えます!

42組 

せしん[*]いぬ[*]諏訪灯[*]永峰半奈[*]他人が見た夢の話[*]シリカ[*]八条ハチ[*]日向彼方[*]甘酢あんかけ[*]しらくま[*]大西ひとみ[*]さはらや[*]知己凛[*]田村わごむ[*]未補[*]霧島龍[*]藍野ミズキ[*]小泉夜雨[*]ユク[*]秋山生糸[*]笠原楓奏(ふーか)[*]ロサ・ブラックティー[*]かくとだに[*]ハナゾウ[*]袴田朱夏[*]シナモン[*]多田なの[*]nu_ko[*]ネネネ[*]守宮やもり[*]近江瞬[*]西村湯呑[*]愁愁[*]とうてつ[*]御殿山みなみ[*]奈月遥[*]とわさき芽ぐみ[*]ニッキ[*]イトウナルミ[*]MOON[*]雨田夏夜[*]さいとう[*]紺野なつ[*]もーたろ[*]杉谷麻衣[*]若枝あらう[*]はね[*]継野 史[*]桜望子[*]404notF0816[*]えだまめ[*]五感[*]ねこむこす[*]あひるだんさー[*]さとこ[*]遠野 かなみ[*]あおきぼたん[*]えんどうけいこ[*]ともえ夕夏[*]さち[*]高野 蒔[*]さゆ[*]寿々多実果[*]平出奔[*]岩田あを[*]斎藤秀雄[*]きつねこプロジェクト[*]拝田啓佑[*]千原こはぎ[*]月骨[*]淡海わこ[*]天田銀河[*]ただよう[*]中條茜[*]雀來豆[*]真壁カナ[*]水無月水有[*]ルナク[*]芍薬[*]宮本背水[*]このは[*]小池佑[*]伏見よう[*]谷口泰星[*]toron*[*]長月優[*]鴨衣[*]麗春香[*]高木一由[*]メガネ[*]枡英児[*]藍笹キミコ[*]ひめまる[*]あまの[*]anna[*]西藤智[*]岡桃代[*]白黒つけたいカフェオ-レ[*]街田青々[*]静ジャック[*]なぎさらさ[*]なつお[*]嶋田さくらこ[*]泳二[*]あいのすけ[*]宗谷燃

106名