連歌の花道『新月ノ歌会』

葉月の歌会

新月ノ歌会工事中

夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智

平成25年度 葉月の歌会『下弦の部』

 上の句に付ける下の句を出詠ください

詠草リスト

[今回の投票式目]
特選(3点)×1票
並選(1点)×2票
次選(0点)×∞票
互選(2点)×1票

冠今日はあなたに電話しない日

出詠名 みそ味
首席 / 19点 ×4 ×5 ×2 ×1

互選名 吉井えみ眠いよゆりぐもはだし白猫喫茶店迂回する案あかさかヒトデマン黒団子miyafi管理人みそ味

選評名 登場人物の揺れ動く感情が伝わってきますね。
眠いよ
★0
この作品は、下句だけ見ると「秋の風景」や「とんぼ」と関係ない印象です。
しかし上句と並べた途端、上下が妙に融合して立体的な物語を作ります。
いる人いない人、ここに来るまでの時間も透けて見えるよう。さらにとんぼも
欠かせない役割でいる。こういう化学変化のある連歌が面白いと思います。
管理人
★0
みそ味さん初参加で初優勝おめでとうございます!
*:・゚ヽ(゚ロ゚*) 驚きより流石な印象
管理人
★0

 どうせ明日はちょうちょに聞くし

出詠名 クニコ
2 / 16 ×4 ×2 ×1 ×1

互選名 ゆーり白猫喫茶店遊糸鏡が映すものヒトデマン黒団子クニコ

選評名 やさぐれてますね。好きです
白猫喫茶店
★0
指にとまってくれなかったとんぼにすねちゃった絵を想像しました。
鏡が映すもの
★0
ちょうちょにもフラれたら道行くオジサンにも
ナイス害
★0

あほうと飛んだ翼が白い

出詠名
3 / 15 ×4 ×1 ×3 ×1

互選名 みそ味ゆりぐもゆーり温かい図鑑真匿名恋をしているmiyafi管理人

選評名 77に裏切りが2つも
とんぼと思ったらカラスでカラスと思ったら白い翼の何かだった
割りとスッと読めた上の句の後の
急展開で「えっ」「えっ」ってなって面白かったです
迷い道から広がる不思議な世界観
ですがそれ以上の意味が取りにくかったというか、読後の印象は少し薄く感じた…かも!
miyafi
★0
とんぼが「悩むなよ、そんなことで」って意味での「あほう」なんでしょうか。もしそうなら、あほうの後に読点つけると、より際立つ気がしました。
にしてもやさしい。去り際の翼が白くみえたのも、尋ねた人の迷いが消えたからかもってのは、考えすぎでしょうか。
すっと気持ちのよい句でした。
はだし
★0
下句の冒頭、不意な「あほう」が本当に面白いです。
虚を突くとんぼの飛び方を浮かべると、カラスよりも確かに言ってました。
濃いめな四句に対し、つっと去るように簡潔な結句の「抜け」もかっこ良いです。
あと上の方の評も素敵で、作品をより一層鮮やかに感じました。
管理人
★0
特選に選ばせていただきました。
トンボの翼を「白い」と見る視点が新鮮で素晴らしいと思いました。通常トンボ=夕景のイメージですが、これはどちらかと言えば爽やかな朝の情景に見えます。
今回上句の問いに対して答えの形で提示される下の句が多かったように思いますが、トンボの様子だけで主人公の心象を表現しているこの歌が一番気持ちよく読めました。
恋をしている
★0

占えばほら風に逆らう

出詠名 くじらの
4 / 12 ×2 ×4 ×2 ×1

互選名 帽子のバッジ眠いよはだしクニコ温かい図鑑真匿名miyafi握り締めたメモくじらの

選評名 「ほら」ということは本人には進むべき道がもう見えていたのでしょう
それでもとんぼに聞いたのは背中を押してもらうため
或いは覚悟を決めるためか
「尋ねる」と「占えば」が少しぶつかっている気もしましたが
技巧的なところを気にしなければ全然スッと入ってきました
miyafi
★0
スっと入ってきてスっと共感できました。
「逆らう」のですが詠んだときにふわっと柔らかな秋風が吹いたようなそんな心地よさもあり、しばらくこの情景の中に佇ませていただきました。
クニコ
★0

置き去りコーラ満たす一雨

出詠名 あかさか
5 / 9 ×0 ×7 ×4 ×1

互選名 みそ味帽子のバッジ眠いよはだし迂回する案ヒトデマン黒団子miyafi管理人握り締めたメモあかさか

選評名 お礼のコーラ、去った後の雨。コーラが庇の下にでもあれば、とんぼがとまって雨宿りしてそうな。静かな時間の流れが素敵でした。
迂回する案
★0
情景が浮かぶ短歌ですね。瓶のコーラがぽつんとあって、去っていったとんぼの道が続いているような。写真を撮るならローアングルで決まりです。
クニコ
★0
カメラワークに動きが見えて面白いです
時間の経過を感じさせる表現もとても上手い
上の句から下の句まで一気に場面が飛躍する感じは
やり過ぎると読んでいる人が置いて行かれることもあると思うのですが
この歌はその間がなんとなーく想像できるのでありだと思います
フレーズとして綺麗でした
miyafi
★0
一番好きでした
置き去りコーラというワードが凄くカッコいいです
今度自分もやってみます
町内の人に怒られても置き去ります
ナイス害
★0

ぼろ自転車とさいごの旅路

出詠名 miyafi
6 / 8 ×1 ×3 ×2 ×1

互選名 吉井えみ眠いよくじらの迂回する案遊糸鏡が映すものmiyafi

選評名 きれいな情景です。自転車という誰でも親近感を抱きやすい対象は、
作品に思いも寄せやすいのではないでしょうか。ただ、それが既成的と
いうか、いかにもな印象を受ける短所にもなっていると感じました。
思いも寄らぬものに哀愁を見た時、特別な詩は生まれるように思います。
管理人
★0
自分は「さいご」を「最期」と読み、悲壮感と覚悟を感じました
自転車を押す手はシワだらけで、視点は宇宙
その先にある答えは1つで、とんぼもそう答えたのかもしれません
ギザカナシス
ナイス害
★0

 あせらず、ガス欠バイクと共に

出詠名 はだし
7 / 8 ×1 ×3 ×0 ×1

互選名 ゆりぐもくじらの鏡が映すものあかさかはだし

選評名 バイクを押してのんびり移動、急ぐ旅ではないのでしょうか。「あせらず、」を直接的ではなく、読み手にそれを感じさせる表現にすると、より情景が広がるような気がします。
遊糸
★0
ゆっくりのんびり動く時間の流れを感じて自分はすごく気に入りました。
鏡が映すもの
★0

旅人は皆泣かない迷子

出詠名 恋をしている
8 / 7 ×1 ×2 ×4 ×1

互選名 みそ味眠いよくじらの迂回する案ヒトデマンmiyafi管理人恋をしている

選評名 旅人は心が強いですね。
眠いよ
★0
なんか説得力がすごかったです、格言っぽい
フラフラと心もとない足取りではなく
意志のあるしっかりとした足取りで
上の句にある「迷い道」を楽しんでいる感じが上手く出ていると思います
miyafi
★0

汚れた眼鏡を裾で拭きつつ

出詠名 白猫喫茶店
9 / 7 ×1 ×2 ×3 ×1

互選名 みそ味吉井えみゆりぐも迂回する案遊糸あかさか白猫喫茶店

選評名 「眼鏡を拭く」内容を詠んだ作品が今回もう一句ありました。『とんぼのめがね』
からの連想か、結果的には割りと出やすいアイデアということでしょうか。
詩情は良くても、どうしてもお互いに薄め合い、特別な印象になりにくいと
感じました。不運もありますが、簡単にかぶらない発想が見たいです。
管理人
★0

 甘い風にもなびかぬ師匠

出詠名 鏡が映すもの
10 / 7 ×1 ×2 ×2 ×1

互選名 みそ味くじらのクニコ白猫喫茶店鏡が映すもの

選評名 師匠カッケーっす
白猫喫茶店
★0
結句途中まで平凡に思える展開が、残り3音ここで「師匠」はインパクト
ありました。存在感ある色で、一首全体の印象が後ろから塗り替わる
ような感覚が気持ち良かったです。うん、師匠カッケーっす。
管理人
★0
でもハゲ散らかした長髪はなびいてる
いやはや師匠カッケーっす
ナイス害
★0

 妹駈け出しおいでと手招く

出詠名 遊糸
11 / 6 ×1 ×1 ×1 ×1

互選名 ゆーりあかさか遊糸

選評名 上句になかった存在、「妹」を持ち込むのは作中世界を色付ける
と同時に読み手に驚きも与える上手い手法と思います。
内容もノスタルジーが流れて情感的。ただ気になるのは、
言いたいことを詰め込んだ作文的な印象を受けました。
詩文的に詠めたら、さらに美しい一首になったと思います。
管理人
★0
上の方の評にもある通り作文的な印象があります
もう少し背後になんらかの感動を感じさせられれば
綺麗にまとまりながら、かつ深い歌になっていたかも知れません
ジブリっぽい画で場面は好きです
きゅうりの丸かじりがしたい
miyafi
★0
BGMは矢野顕子で
ナイス害
★0
頭の中で描いていた絵は、幼い妹が兄に道案内をしている場面です。兄はその道筋を知っているんだけど、妹がとんぼに尋ねる姿を可愛くてたまらないといった様子で見守っています。
14文字しかない下句のうち「妹」が4文字を占め、残り10文字でその世界を表現すべく試行錯誤し、玉砕しました。
遊糸
★0
ともあれ、票と評をくださった皆様、有難うございました└(゚∀゚└)
励みになりました&勉強になりました&精進します!
遊糸
★0

「6時5分」と謎の返答

出詠名 五月雨と憂鬱
12 / 5 ×1 ×2 ×2 ×0

互選名 はだしクニコ白猫喫茶店温かい図鑑真匿名

選評名 謎の答えが歌意に隠れてるのか気になります。方角を時刻で答える例はありますが、
それでも意味が不十分でした。謎解きの作品は面白いですが、謎が謎のまま
答えはあるのか。ただ思わせ振ってるだけなら内容不足に感じます。
わたしの勘が鈍いとしても、伝わらなければ意味は無いも同じと思います。
管理人
★0
迷い道での不可解な出来事によって不思議の国のアリスのような物語がここから始まっていく、そんな妄想が広がりました。昆虫の国に迷い込んだ少年が主人公。次はどの昆虫に出くわす?「6時5分」の謎は?この先どうなるの?と。思わせぶりに勝手に(まんまと?)乗っかり楽しませていただきました。
クニコ
★0
人生の迷い道。意味深な感じでポカーンとさせておくことでなんてくだらないことで悩んでいたんだろうと思わせるための6時5分なのかなと思いました。
温かい図鑑
★0
「6時5分」のインパクトがすごいですね。好きです。
ただ「謎の」は「6時5分」を見た段階で分かるので、削って内容などを深めるのに使ってもいいかな、と思いました。
はだし
★0
一番上を書いたのですが、他の方の評も読んで見方も変わってきました。
謎は意味深なままで、呆気に取られる様子をそのまま愉しめば、
漂う面白味にも気付けました。意味だけ追って頭固くなってたようです。
批判的に書いてた面を反省してます。
管理人
★0
2番目に好きでした
短針と長針が真っ直ぐな1本ではなく、上が少し折れてる具合がとぼけていて、作者の練った感じが汲み取れます
夕方、ではなく朝
ナイス害
★0

さらば来世の高校教師

出詠名 ナイス害
13 / 4 ×1 ×1 ×3 ×0

互選名 帽子のバッジ迂回する案鏡が映すもの恋をしている管理人

選評名 来世もお世話になる気まんまんだ!ウィットに富む迷い人好きです。
迂回する案
★0
面白いです。きれい系の上句から思い切って振った発想にインパクトが
ありました。下句の主張が強力ですが、通して見ると独特な人物像
ながら作品の整合性も取れています。多数支持を得るには少し抑えたい
気もしつつ、それでこの個性を消しては勿体無いと思いました。
管理人
★0
下の句のフレーズをとても面白く思いました。
ややつながりが難しく、とんぼを来世の高校教師だと捉えると、道を聞いてから「さらば」するまでに間がまったくないのが気になります。
ただ、気まぐれに出会ったとんぼを恩師だと思ってしまうという旅人の優しい心情にはドキリとします。上の句からの意外性もあり、この人の歌をもっと見てみたいと思わされました。
恋をしている
★0

夏の終わりを手ぐりよせてみる

出詠名 ゆりぐも
14 / 4 ×0 ×2 ×4 ×1

互選名 みそ味吉井えみ眠いよはだし白猫喫茶店あかさかゆりぐも

選評名 秋ではなく、夏の終わりを手ぐりよせてるのが好きです。
眠いよ
★0

ぐるぐる回って明日に着地

出詠名 眠いよ
15 / 4 ×0 ×2 ×3 ×1

互選名 みそ味ゆりぐもクニコ温かい図鑑眠いよ

選評名 上句をなぞりすぎに感じました。上句が持ってる詩情を、下句がその説明
になってるような。上句だけを読んだ時と、下句までを読んだ時とで読後
の印象があまり変わらないように思います。厳しいですが、それなら上句
だけを俳句として見た方が詩として完成度が高かったように感じました。
管理人
★0
「完成度」より「純度」と表現した方が適切でした。訂正。
管理人
★0
解釈が違うようなので、僕の意図を説明させて頂きます。
上の句へのコメントにも書いたのですが、僕は上の句を「人の心の内面」として捉えています。
ですので 「ぐるぐる回って明日に着地」は、頭の中で迷いや葛藤が渦巻きながらも、眠ると次の朝は必ずやって来ている、という意図で作りました。
眠いよ
★0

てっきり朝かと思う太陽

出詠名 ヒトデマン
16 / 4 ×0 ×2 ×2 ×1

互選名 恋をしているmiyafi管理人ヒトデマン

選評名 太陽は何かの暗喩として読んでも面白いかもしれません
額面通り素直に読むとすると朝の太陽が持つイメージ
清々しいとか爽やかだとか
そういった主体の心境を反映してそんな風に見えたのでしょうか
読み手側で色々情報を補完する必要はありますが
それが歌の広がりや深みを演出している気がします
miyafi
★0
ご来光のような明確な答えが、ゆっくり頭をかすめていく
おめでとう おめでとう
ナイス害
★0
とんぼという小さい対象に道を尋ねたつもりが、主人公は大きな存在感の太陽に出会ってしまいます。
その意外な出会いに対する驚きが「てっきり」そしてその大きさが「朝かと思う」で無駄なく表現されていて素晴らしいと思います。
ここで「てっきり」ときているということは、情景は夕暮れでしょうか。太陽に初めて気づいたような主人公の感慨を通して、それまでもくもくと旅をしてきた男のひたむきさも感じ取れます。
恋をしている
★0

軽い背中ね、と低く飛び

出詠名 真匿名
17 / 3 ×0 ×1 ×6 ×1

互選名 みそ味眠いよ白猫喫茶店迂回する案温かい図鑑ヒトデマン管理人真匿名

選評名 結句6音の前で読点を一拍とさせ、とんぼとの会話に流れる「間」を表現した
と思います。試みは面白く上手ですが、それなら上句と下句の間が窮屈に
感じました。視覚リズムが肝な作品なので見逃せないと思います。下句の
イメージと台詞回しはかっこいいので、余計に気になって惜しいです。
管理人
★0

柔らかな飛翔それが答えなら

出詠名 握り締めたメモ
18 / 2 ×0 ×0 ×3 ×1

互選名 眠いよはだし迂回する案握り締めたメモ

選評名 何らかの決意を感じます。迷いが晴れたんでしょうか
「柔らかな飛翔」だといいのか悪いのか少し曖昧な気もしました
はだし
★0
結句の締め方が好きです。こう終わらせる以上、四句が云わば勝負フレーズに
なると思いますが、「柔らかな飛翔」の印象値がやはり弱く感じました。
とんぼのイメージに対して、やや従順すぎたように思います。
管理人
★0

「まだ見ぬ彼は何色お目々?」

出詠名 吉井えみ
19 / 2 ×0 ×0 ×1 ×1

互選名 あかさか吉井えみ

選評名 こちらも『とんぼのめがね』から、目の色で人種までを問う面白さは
ありますが、やっぱり発想が近かったと感じました。
上句に合わせようとしすぎると、飲み込まれやすいのではないかなと。
もっと自分の世界へ連れて行ってあげて良いんだと思います。
管理人
★0

「眼鏡拭けよ」のジェスチャーにくし

出詠名 迂回する案
20 / 2 ×0 ×0 ×0 ×1

互選名 迂回する案

選評名 「眼鏡を拭き」を詠んだもう一句と、どちらも単体なら風情と人情の味わいある
良作と思いますが、やっぱりかぶって「おっ」が薄れた面は正直ありました。
連歌短歌で大切な部分も、「おっ」の中にあるんだと思います。
「意外性」「気付かされ」などなど。
管理人
★0

どんなミライのわたしが見たい?

出詠名 ゆーり
20 / 2 ×0 ×0 ×0 ×1

互選名 ゆーり

選評名 「ミライ」をミイラと空目してしまいました。ごめんなさい。敢えてカタカナにしたのはどのような意図があるのでしょうか。「とんぼ」がカタカナだと効果的な表現かもしれませんね。
遊糸
★0
カタカナが実はアーバンな感じをだしているのではないでしょうか。とんぼとの対比によって。この(たぶん)女の子は都会の思春期不安定な少女なんでしょう。
oops!
★0
とんぼが照れちゃいそうな、モザイクがかったミライがイケてます
ナイス害
★0



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