神無月の歌会
夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智
平成28年度 神無月の歌会『上弦の部』
詠草リスト
特選(2点)×1票 |
並選(1点)×3票 |
次選(0点)×∞票 |
互選(2点)×1票 |
ロケットの中にこっそり冬の月
出詠名
木蓮
首席 / 14点 特×3 並×6 次×5 自×1
互選名 吉川みほロサ・ブラックティー村田一広宮本背水404notF0816蝶番坊斎雀來豆きつね静ジャックきい古志野光蟻男悠自木蓮
選評名
幻想的なおもしろい句だと思いました。
404notF0816
★0
冬の月がロケットの中に既にあって、それでもなおそのロケットはどこにあるのかどこを目指すのか。気になります。
蝶番
★0
追記 ペンダントの方ともとれますね。てっきり宇宙船の方とばかり。
蝶番
★0
冬の月は、真っ暗な空によく似合う白光を放っています。そんな目立ちそうな月が知らないうちにロケットの中にいる……。ロケットがどちらの意味でも、綺麗な画と面白い情が浮かびます。
坊斎
★0
空を飛ぶ「ロケット」という読みもあるんですね!それもいいなあ。ロケットの中に冬の月なのに「こっそり」というのが最高ですね。下の句が見たい!
静ジャック
★0
空を飛ぶロケットしか思い浮かびませんでした。作者の意図とは違うのかもしれませんが、その方が面白く読めていいなって思います。
きつね
★0
“外の”になるとこのロケットは宇宙をいくんでしょうね。
“ペンダント”と“こっそり”が呼応している上手い上の句だと思います。
古志野光
★0
遅くとも十一月には届けたい
出詠名
サリーB
2席 / 12点 特×3 並×4 次×8 自×1
互選名 吉川みほロサ・ブラックティー木蓮村田一広いちかわあさひ404notF0816雀來豆藤 かづえ静ジャックきい古志野光蟻男悠管理人つん自サリーB
選評名
ああ、これは。11月ならではのなんとなく宙ぶらりんな一ヵ月、でも気がつけば押し迫って12月。それではでは遅すぎる。そんなストレートにして絶妙な季語。盲点を突かれた感じがしました。なにを届けるのか下句をつけるのが楽しみでもあり、難しそうでもあり…。とても謎と魅力に富んだ上句だと思います。
吉川みほ
★0
なんだかしっくりきてしまいました。そして秋の日の短さや、冬に向かっての慌ただしさ、の中でいろんな事が進まないもどかしさが、よく表されているように感じました。
ロサ・ブラックティー
★0
主体が届けたいのは何なのか考えるのが楽しみです。
404notF0816
★0
これからの展開が一番面白くなりそうなので、選びました。
とも、には本当に届けたいっていう想いが伝わるなぁって思います。
いちかわあさひ
★0
余韻がなんとも楽しい。
雀來豆
★0
初時雨となりの猫と目があえば
出詠名
きつね
3席 / 12点 特×3 並×4 次×6 自×1
互選名 知己凛ロサ・ブラックティー宮本背水いちかわあさひ404notF0816藤 かづえサリーB静ジャックきい古志野光蟻男管理人つん自きつね
選評名
雨と猫というのは、それだけで絵になる素敵な景だと思いますが、それが「初時雨」というのが、さらにいいですね。気まぐれと躍動と、なにかが起きそう、というワクワク感が可愛らしい上の句で、どんな下の句が来るのかと考えるだけで楽しくなります。
宮本背水
★0
雨宿りしている猫と主体が目に浮かびます。
主体の優しい眼差しを想像しました。
404notF0816
★0
時雨をお互いに見合っている猫との光景がいいなと思いました。
いちかわあさひ
★0
主体と並んでいる猫を想像しましたが、
「となりの」を「隣り家の」と解釈すると
屋内と屋外で目が合ったシチュエーションも可能で
下の句の広がりを感じました。
あと、やっぱり何をさせても猫はかわいいです(笑)
蟻男
★0
冬めいて高層ビルの競う朝
出詠名
きい
4席 / 12点 特×2 並×6 次×4 自×1
互選名 知己凛吉川みほロサ・ブラックティー木蓮村田一広404notF0816藤 かづえサリーBきつね静ジャック蟻男管理人自きい
選評名
空気も澄んで、ビルが朝の光でことに綺麗にみえる。「競う」と「高層ビル」もひびきあい。好きな景です。
吉川みほ
★0
高層ビルを見上げながら出勤する朝でしょうか。身体が引き締まるような11月の冷たい空気を感じます。
藤 かづえ
★0
11月の都市の情景が浮かびます。
サリーB
★0
旋律を奏でるがごと銀杏散り
出詠名
藤 かづえ
5席 / 11点 特×3 並×3 次×2 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー木蓮宮本背水いちかわあさひ404notF0816蝶番みちくさ静ジャック自藤 かづえ
選評名
今回は情景が見えるようなのを選びたい気持でしたので(^^)イチョウは特殊な形なので、きっと扇がひるがえる様に落ちるのでは、という思い浮かべた時のイメージが美しくて、これを選びました。何枚も、何枚も落ちてくる葉を、眺めている作者の姿と、流れている時間までが、目に見えるようでした。
ロサ・ブラックティー
★0
季節感もぴったりの11月らしいお歌だと思いました。ひらひら落ちていく葉は本当に何かの旋律に乗っているように見えます。下の句のアレンジでどんな形になるか楽しみです。
木蓮
★0
銀杏の散るときの美しさが目に浮かぶようです。
404notF0816
★0
がごとっていうことばが少し音としてもったいないなぁって思いながらも、きれいな風景に一票。
いちかわあさひ
★0
銀杏落ち葉の美しさを「旋律を奏でるがごと」が言葉としてもさらに美しく表現していると思います。下の句でどのような展開が待っているのかもとても楽しみです。
静ジャック
★0
「風のフィナーレ梢を渡る」銀杏の幹はまた独特の木肌なので青空に映えそうです。
ロサ・ブラックティー
★0
大根のひとつひとつに顔があり
出詠名
宮嶋いつく
6席 / 10点 特×2 並×6 次×3 自×0
互選名 吉川みほロサ・ブラックティーみちくさ雀來豆藤 かづえサリーB静ジャックきい蟻男悠管理人
選評名
大根の個体差に着目して、慈愛を感じられるところが好きです。
吉川みほ
★0
何気ないところに向けた視点がいいと思います。
雀來豆
★0
大根を抜いた時の、あるいは、売り場に並んでいる大根を見た時の感想でしょうか、それとも切った時の断面なのでしょうか。確かにひとつとして同じ形、大きさの大根はありませんよね。それを「顔」と見ているところがいいな、と思いました。
藤 かづえ
★0
意識したことがなかったので、逆に心惹かれました。目の付け所がいいと思います。
静ジャック
★0
確かにお店に並んでる大根も、よく見ると個性がありますね!
きい
★0
一見どれも同じ品種の大根に見えるようで、太さが違ったり長さが違ったり、しわのようなへこみの位置とか、意識して見れば一つ一つに個性がありますね。
そんな視点で読むべき上句なのだろうと思うのですが、大根の一つ一つに本当に顔があるというホラー(?)な光景も想像してしまいました。すみません。
悠
★0
初時雨きみはどこにもいないのに
出詠名
悠
7席 / 10点 特×2 並×4 次×4 自×1
互選名 知己凛ロサ・ブラックティー木蓮村田一広宮本背水いちかわあさひ404notF0816古志野光蟻男管理人自悠
選評名
このあとの展開を考えるのが楽しみな句です。
寂しさ、嬉しさ・・・感情をどうとらえるかでガラッと変わってきそうです。
知己凛
★0
下の句を考えるのが楽しみな句ですね。初時雨からどう繋がるか想像が広がります。
404notF0816
★0
探しているんだろうなぁっていうのが伝わります。
いちかわあさひ
★0
我儘に付き合つてゐる小春日の
出詠名
いちかわあさひ
8席 / 9点 特×1 並×5 次×6 自×1
互選名 吉川みほロサ・ブラックティー村田一広宮本背水404notF0816坊斎藤 かづえサリーBきつね静ジャックきい悠自いちかわあさひ
選評名
わがままに「付き合う」。小春日の中の少し遠景の幸福感のある上句。下句でどのような関係性なのか、いろんなバリエーションが広がりそうです。
吉川みほ
★0
如何にもありそうな情景。ひと騒動起きるのか、ハッピーエンドなのか、下の句が楽しみです。
静ジャック
★0
この幸せそうな感じがとても好きです
きつね
★0
稲を刈り終えた畑に案山子あり
出詠名
宮本背水
9席 / 7点 特×0 並×5 次×5 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー木蓮蝶番みちくさ雀來豆サリーB静ジャックきい蟻男悠自宮本背水
選評名
稲と一体化していた案山子が、稲を刈られてしまって「あったのね」とポツネンと残されてているのが、ユーモラスで可愛く思えまして。稲刈りの邪魔になって抜かれなかったのかな、などと思いをはせたりしました(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
稲作というと田圃を連想してしまいますが、陸稲なのかな。
みちくさ
★0
迫りくる紅葉を抱いた九十九折
出詠名
知己凛
10席 / 7点 特×0 並×5 次×4 自×1
互選名 村田一広宮本背水坊斎雀來豆藤 かづえきつね静ジャックきい管理人自知己凛
選評名
「迫りくる紅葉」って、最初は文字的ないかにも大仰な表現に見えたのですが、そこに「抱いた九十九折」と繋がると、なるほど、この初句に説得力が強くでてきて、目の前に広がる赤色の景を感じました。
宮本背水
★0
いろは坂を連想しました。綺麗だろうなぁ。
蝶番
★0
「抱いた」という擬人法がいいなと思いました。紅葉した真っ赤な山が間近に迫ってくる様子が浮かびます。
藤 かづえ
★0
いろは坂を連想して美しい光景が目に浮かんでいいなぁと思ったのですが、これはこれでもう完成しているように思えて下の句をつけるのが難しく感じました。
きつね
★0
小妖精はかりごとする神の留守
出詠名
吉川みほ
11席 / 6点 特×1 並×2 次×4 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー村田一広蝶番雀來豆藤 かづえきい蟻男自吉川みほ
選評名
何をいたずらするか数人でくすくす笑いながら相談してる小妖精たちの姿が浮かびました。何をいたずらするんだろう。
蝶番
★0
一体どんないたずらが見れるのだろうと思うと下の句が見たくて見たくて…わくわくしちゃいました。
きい
★0
七五三慣れぬ草履の足元に
出詠名
みちくさ
12席 / 6点 特×0 並×4 次×5 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー蝶番坊斎藤 かづえサリーB静ジャックきい蟻男つん自みちくさ
選評名
何があるんでしょう。
蝶番
★0
幼い子が慣れない晴れ着に身を包み歩きにくそうに、でも、みんなの注目を浴びているからここはひとつがんばらなきゃ、と歩いている健気な様子が目に浮かびます。
藤 かづえ
★0
越してきた街は落葉がよく似合う
出詠名
雀來豆
13席 / 6点 特×0 並×4 次×3 自×1
互選名 知己凛ロサ・ブラックティーサリーBきつね静ジャック悠管理人自雀來豆
選評名
秋の終わりの雰囲気がよく出ています。下の句でどう変わるのかあるいはこのまま仕上がるのか、見てみたいです。
静ジャック
★0
神様が留守番電話に吹き込んだ
出詠名
404notF0816
14席 / 5点 特×1 並×1 次×6 自×1
互選名 知己凛吉川みほ木蓮蝶番サリーBきい悠つん自404notF0816
選評名
よほど重要なメッセージでしょう。聞きたいです。
つん
★0
神様に隠れて二人キスをして
出詠名
つん
15席 / 4点 特×1 並×0 次×1 自×1
互選名 みちくさ雀來豆自つん
選評名
留守番の神様に気を付けて
みちくさ
★0
七階のショパンの調べ冬めいて
出詠名
静ジャック
16席 / 4点 特×0 並×2 次×6 自×1
互選名 木蓮村田一広404notF0816みちくさ坊斎藤 かづえサリーBきい自静ジャック
選評名
ショパンが詩的でいいなあと思いました。
どんな下の句をつけるか考えるのが楽しみです。
404notF0816
★0
山茶花の咲いて零るる夢のあと
出詠名
蝶番
17席 / 4点 特×0 並×2 次×4 自×1
互選名 ロサ・ブラックティーみちくさ坊斎静ジャックきい悠自蝶番
選評名
俳句としても成り立つのではないかと思うほど、美しいと思いました。
完成されていると感じてしまい、下の句を付けるのが難しそうです。
知己凛
★0
美しい言葉と、情景だったのですが、演歌に聞こえちゃいました(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
青写真預けたばあちゃん船をこぐ
出詠名
蟻男
18席 / 4点 特×0 並×2 次×1 自×1
互選名 雀來豆サリーB静ジャック自蟻男
選評名
主体が「青写真」を預けたのか、ばあちゃんが預けたのか結論が出ていません。「船をこぐ」も本当に船をこぎだしたのか、うつらうつらと船をこいでいるのか、下の句で決着がつくのですね。おもしろいです。
静ジャック
★0
この夏は厳しかったね返り花
出詠名
坊斎
19席 / 3点 特×0 並×1 次×1 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー蟻男自坊斎
選評名
本当に。共感します(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
顔面で時雨を浴びてる椿には
出詠名
古志野光
20席 / 2点 特×0 並×0 次×4 自×1
互選名 村田一広蝶番雀來豆静ジャック自古志野光
選評名
俯いて金盞 香ばし滴り
出詠名
ロサ・ブラックティー
21席 / 2点 特×0 並×0 次×3 自×1
互選名 村田一広雀來豆静ジャック自ロサ・ブラックティー
選評名
情景の切り取り方はいいなあと思うのですが、漢字の読みが(私には)一読でわからず、わかったところで句跨がりで読みにくいところがもったいないと思いました。
知己凛
★0
令和2年。今見ても謎(^▽^;)漢文の何かにはまっていたと思う。何かめでたい漢文だった・・・・気がする(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
月POINT
順位 | 筆名 | 首席 | 投句 | 選句 | 特選 | 偏差 | EX | 合計 |
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EX内訳
最優+3:木蓮
最黄+2:木蓮きい宮嶋いつく
最緑+2:サリーB
欠票-1:宮嶋いつく
欠評-1:宮嶋いつく
六連+3:知己凛
のの+1:きい
開催後記
木蓮さんが初の上弦首席でした
連続10回出席: つん
ありがとうございました