連歌の花道『新月ノ歌会』

葉月の歌会

新月ノ歌会工事中

夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智

平成30年度 葉月の歌会『下弦の部』

 上の句に付ける下の句を出詠ください

詠草リスト

[今回の投票式目]
特選(2点)×1票
並選(1点)×4票
次選(0点)×∞票
互選(2点)×1票

冠きみの小指をちょこんとつまむ

出詠名 知己凛
首席 / 13点 ×3 ×5 ×3 ×1

互選名 NATURAロサ・ブラックティーキールCIPHER衣未(みみ)寿々多実果きい静ジャック古志野光知己凛

選評名 「ちょこんとつまむ」と言う動作が可愛らしいので、呼ばれた幼子が、お母さんの指を、小さい手で掴むところを想像しました(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
いちにち経って、読み返してみて。・・いやいや若いカップルでもいいかなと・・・。手をつなぐ勇気がなくて、遠慮がちに指をつまむとか、初々しい(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
「これはたまらん」
CIPHER
★0
小さな皮膚感覚にぐっと来ました。
きい
★0

このひと夏で抜かれた背丈

出詠名
2 / 13 ×1 ×9 ×2 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーキールCIPHER甘酢あんかけさちつる苔井 茅藤 かづえきいきつね静ジャック古志野光

選評名 感覚的にも論理的にも👍
詠者は頭のいい人なのだと思います(^^)
CIPHER
★0
幼馴染みと、月を見ながら歩く光景が目に浮かびました。いつも一緒にいるのに急に意識しちゃう瞬間ですねー。
きい
★0
前の方の評を拝見して、「ああそうなのかぁ」と思ったのですが、一応わたしの鑑賞も載せておきます。わたしはお子さんが成長された様子を詠まれたのだと解釈しました。思春期にさしかかったお子さんが主体の背丈を追い越し、下の名前に「さん」を付けて恥ずかしそうに呼んでいる、そのような場面を想像しました。
藤 かづえ
★0

うす紫の恋がはじまる

出詠名 キール
3 / 12 ×2 ×6 ×1 ×1

互選名 NATURAロサ・ブラックティーもーたろ甘酢あんかけさちつる藤 かづえ静ジャックななキール

選評名 夕月夜の淡さと、ほのかな寒色が、涼しくなってゆく季節にしっくり来ているように思いました。そしてそれが恋である事で、周囲の肌寒さの中で、かえって暖かみも感じられる様に思います。
ロサ・ブラックティー
★0
うす紫という色が表すように、徐々にやさしくはじまってゆくのが読み取れました。すてきですね。
甘酢あんかけ
★0
言われてみれば、上の句で既にうす紫のイメージカラーが付いている気がします。
さち
★0
濃い紫でなく「うす紫」と詠んだところにひかれました。
藤 かづえ
★0

いよいよわたし羽化するのかな

出詠名 NATURA
4 / 11 ×2 ×5 ×3 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーキール知己凛寿々多実果甘酢あんかけさち苔井 茅藤 かづえNATURA

選評名 月夜の羽化なら蝉かなと思いましたが、やっぱり、女の子なら蝶ですよね(^^)ほのかな期待感が可愛く感じました。
ロサ・ブラックティー
★0
恋の予感にドキドキわくわくすると同時にこれからどうなるんだろうというかすかな不安みたいなものも見え隠れする歌だと感じました。
寿々多実果
★0
「羽化」の一語が、これほど多くの情景と心情を伝えられることに驚きました。
苔井 茅
★0

季節はずれの春がただよう

出詠名 静ジャック
5 / 11 ×1 ×7 ×3 ×1

互選名 NATURAキールもーたろ知己凛甘酢あんかけさちつる苔井 茅きい古志野光なな静ジャック

選評名 恋が始まった、というわけではない。心の春は「下の名で呼ばれた」この瞬間まさに漂い始めた。微妙な心模様がいい。この歌が表している通り、この歌にもはや評はいらないかも知れない。
もーたろ
★0
上の方に同感です。
言葉を絶妙に選んでいらっしゃるところにただただ脱帽です。
知己凛
★0

駆けぬけてゆくチワワのしっぽ

出詠名 苔井 茅
6 / 10 ×2 ×4 ×3 ×1

互選名 NATURAロサ・ブラックティーキール衣未(みみ)さちきい静ジャックなな苔井 茅

選評名 不意に下の名で呼ばれた刹那、二人のそばをチワワが駆け抜けていったのでしょう。下の名で呼ばれたことの戸惑い、期待感など複雑な気持ちがチワワのしっぽに込められているようで、いいなと思いました。
シフォン
★0
逃げ出したチワワを飼い主が呼んだのかなと思いました。その名はまさしく主体の下の名と同じだったのでは。。。チワワのしっぽがとぼけた効果を出しているなと思いました。
きい
★0
実は私も、作者とチワワが同じ名前なのではと思っていたんですよ(^^)今読み返すと、振り返った作者の目に、映ったのはチワワのしっぽだけ、という感じがしますね。
ロサ・ブラックティー
★0

終わらせるつもりの恋なのに

出詠名 きつね
7 / 10 ×1 ×6 ×4 ×1

互選名 シフォンロサ・ブラックティーもーたろCIPHER寿々多実果さち藤 かづえ静ジャック古志野光きつね

選評名 終わらせるつもりなのに、下の名で呼ばれると、また心が動いてしまうのでしょうか。その心の機微が、夕月夜の淡さと相まって、なんとなくほんわかしてしまう(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
すんなり心に入ってきますね(^^)
CIPHER
★0

胸の鼓動がこだましていく

出詠名 ロサ・ブラックティー
8 / 9 ×2 ×3 ×3 ×1

互選名 NATURAシフォンキール知己凛寿々多実果苔井 茅藤 かづえ静ジャックロサ・ブラックティー

選評名 鼓動がこだましてゆくという表現が、不意に下の名で呼ばれたことへの戸惑いや嬉しさを上手く表現していて素敵です。
NATURA
★0
鼓動がこだまする、という表現は、ドキドキ感がよくわかっていい!と思いました。
知己凛
★0

「月が綺麗」とあなたは言った

出詠名 もーたろ
9 / 9 ×2 ×3 ×2 ×1

互選名 シフォンキールさちかくとだにななもーたろ

選評名 最近よく見かける「月が綺麗」ですが、表の意味でも裏の意味(I love you)でもこの上の句にぴったりだと思いました。読んでいてキュンとなります。ロマンチックな秋の恋のお歌に仕上がっていて素敵です。
キール
★0
下の名で~➡一歩踏み込んで伝える
月が綺麗➡遠回しに伝える
ベクトルが真逆のように思えたんですよね(^^;)
雰囲気はあるのですけれど…
CIPHER
★0
一つ上の方の評を読んでなるほどその通りだと思いました。
でも、名前を呼ぶまでは勇気が出たけど、そのあと愛してるだとか好きだとか言う勇気がなくなっちゃって「月が綺麗」と言ったのかなとも思いました。
(そっちの方がよっぽど恥ずかしいような気もしますが……)
きつね
★0

 恋人(仮)の声で応える

出詠名 藤 かづえ
10 / 9 ×1 ×5 ×3 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーキールもーたろ知己凛さちかくとだにきつね古志野光藤 かづえ

選評名 「恋人気分」とか「恋人のフリ」とかじゃなく、「恋人(仮)」という表記が(字数にも入れて)、現代的でちょっと面白いと思いました。
ロサ・ブラックティー
★0
(仮)の声という、声を使い分けている感が面白いです。
きつね
★0
「友人」などといった関係ではなくなりかけている予感があり、とはいえ少なくとも今は「恋人」という関係でもない。そんな曖昧な状況にぴったりな「恋人(仮)」という、これまた曖昧な立ち位置に自らをおき呼びかけに応える。そんな情景が思い浮かびました。
自らをそんな立ち位置とした時に、主体は具体的にはどのように響く声を発して応えたのかと想像が膨らみます。

★0
現代短歌の柔軟性を感じます。
記号的に変化していく言葉を悲観しない姿勢が清々しいと思いました。
古志野光
★0

死んで照れ屋が治ったらしい

出詠名 神丘
11 / 8 ×0 ×8 ×3 ×0

互選名 ロサ・ブラックティーキールもーたろCIPHER衣未(みみ)寿々多実果甘酢あんかけさち苔井 茅きつね静ジャック

選評名 「死んで」の解釈が難しいかもしれませんね(^^;)
この捻り方、わたしは好きです(^^)
CIPHER
★0
すぐそこにいる恋人でなく、かつての恋人のあの世からの声。この発想はありませんでした。或いは離れ離れになっても当人たちは恋人同士なのかも。
さち
★0
怖くなく、ロマンチックな雰囲気です。
衣未(みみ)
★0
文字通り死んで、幽霊となって主体の近くに現れた様子を想像しました。幽霊の声を怖がらずに普通に受け止めている主体の様子を面白く思いました。
きつね
★0

 振り返ろうかこのまま行くか

出詠名 寿々多実果
12 / 8 ×0 ×6 ×5 ×1

互選名 NATURAロサ・ブラックティーキールもーたろ知己凛衣未(みみ)かくとだにつる藤 かづえ静ジャック寿々多実果

選評名 上の句の良さを壊さず、綺麗にまとめた下の句だと思います。主体の心の揺れがストレートに詠まれていて好感が持てます。
静ジャック
★0
上の句をしっかり受けている下の句だと思います。確かに、このような気持ちになる主体には共感します。
藤 かづえ
★0

亡き祖父の声 迷子の思い出

出詠名 蟻男
13 / 6 ×0 ×6 ×3 ×0

互選名 ロサ・ブラックティーキール甘酢あんかけさちかくとだにきい静ジャック

選評名 恋人同士の歌が多かった中で、『思い出の中の声』という所がノスタルジックで、秋の、少し物悲しい雰囲気が、優しく表現されていると思いました。
ロサ・ブラックティー
★0
なるほど、他人を下の名で呼ぶシチュエーションにはこういうのもあった、と膝を打ちました。しかも「亡き祖父」「思い出」とした事で主人公がもう子供ではないと示唆されているのも上手いです。
さち
★0

 潮風がさっきより冷たい

出詠名
14 / 5 ×1 ×1 ×4 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー甘酢あんかけきいきつね静ジャック

選評名 「冷たい」という言葉にはっとする意外性を感じました。読んではじめは、真剣に呼ばれた下の名に別れの気配みたいなものを感じとった、と思ったのですが、あとから下の名で呼ばれたことに照れて先ほどより潮風を冷たく感じるのかなと思い直しました。どちらにもとれると思うのですが、個人的な好みは後者です。とにかく好きです。

★0

線香花火が二輪咲いて散る

出詠名 甘酢あんかけ
15 / 5 ×1 ×1 ×2 ×1

互選名 つる藤 かづえきつね静ジャック甘酢あんかけ

選評名 韻律が整っていないところが残念なのですが、一見抜いてもよさそうに思える「咲いて」を抜かなかったところがいいなと思いました。ただ散るのでなくて一度は「咲いて」、すぐ「散る」ところが作者の伝えたいところなのではないかと思いました。
きつね
★0
皆様、読んでくださってありがとうございました。お花、そして、評をいただけうれしいです。夏の残りの花火がパチパチと咲いた後の静寂、二人が何かを話さなければいけない時間の到来を表現したく、咲くという華々しさを強く持ってきました。韻律をもっと綺麗にまとめられるようこれから精進したいです!
甘酢あんかけ
★0

弾むヨーヨー別れの予感

出詠名 シフォン
16 / 5 ×1 ×1 ×1 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーさちつるシフォン

選評名 上の句と下の句を通した韻の踏み方が絶妙。一番目立つのはヨーヨーを中心に「や行」。しかし「か行」や「ら行」もしっかりと響く。言葉がヨーヨーの様に弾み、韻で情景が作られていく。「別れの予感」で弾みが弱まり情景が遠ざかる。とにかく引き込まれました。
さち
★0

 振り向く頬に人差し指が

出詠名 きい
17 / 5 ×0 ×3 ×5 ×1

互選名 シフォンロサ・ブラックティーキールもーたろCIPHER寿々多実果さち静ジャックきい

選評名 いたずらですね。可愛い!
もう少し説明的じゃなければよかったかもしれないです。
知己凛
★0

濃くのびる影手繋ぐように

出詠名 つる
18 / 4 ×1 ×0 ×8 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーキールもーたろ衣未(みみ)甘酢あんかけさち藤 かづえ静ジャックつる

選評名 夕月夜の影がのびて「手を繋ぐように」見えている様子に、主体のときめくような気持ちが表れていていいな、と思いました。
藤 かづえ
★0
票及び評有難う御座いました。上の句で見えた映像をもうちょっと洗練して表したかったのですが、難しかったです。伝わって嬉しく思います。
つる
★0

ちゃんをつけろよデコ助野郎

出詠名 さち
19 / 4 ×1 ×0 ×2 ×1

互選名 キールCIPHER静ジャックさち

選評名 「気安く呼ばれる筋合いはない」
「振り向いてあげる○○じゃないけど」
が、わたしの第一感だったんですよね
わたしはいつも即詠なのですけれど…
(中略)
この踏み込み方は好きです(^^)
CIPHER
★0
CIPHERさん特選と評ありがとうございました。
私のこれこそが即詠です、アニメ映画の台詞(が独り歩きした物)という元ネタがあるのですから。
さち
★0

マネキンたちの国の言葉で

出詠名 瓦すずめ
20 / 4 ×0 ×4 ×1 ×0

互選名 ロサ・ブラックティーさちきいなな

選評名 不思議な魅力を感じました。マネキンたちの言葉は、英語なのか、古代エジプトあたりなのか、それとも業界言葉(^^;)なのか。
ロサ・ブラックティー
★0
マネキンが動き出す映画があったことを思い出しました。幻想的で面白いですね。
きい
★0

姉なら出かけてますよ お義兄さん

出詠名 CIPHER
21 / 4 ×0 ×2 ×3 ×1

互選名 NATURA甘酢あんかけさちつるCIPHER

選評名 作中主体は女性で、姉か妹がいる。双子だったら面白いなと思いました。
さち
★0

振り向く前に涙を拭いて

出詠名 古志野光
21 / 4 ×0 ×2 ×3 ×1

互選名 シフォンロサ・ブラックティーCIPHERかくとだに静ジャック古志野光

選評名 何か悲しいことがあって泣いていたところに名前を呼ばれたのでしょうか、それとも、名前を呼ばれた嬉しさでちょっとほろりとしてしまったのでしょうか。泣き顔は恥ずかしいから見せたくないという気持ちを感じる下の句です。
藤 かづえ
★0

あなたの声がぴちゅんと跳ねる

出詠名 衣未(みみ)
22 / 3 ×0 ×1 ×3 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーキールさち静ジャック衣未(みみ)

選評名 名前にちゃんをつけたのかな?「ぴちゅん」がとても可愛らしく感じられました。
静ジャック
★0

月明かりの下 二つの月影

出詠名 かくとだに
23 / 2 ×0 ×0 ×1 ×1

互選名 甘酢あんかけかくとだに

選評名

それでも雨は降り止まずあり

出詠名 えさい
24 / 0 ×0 ×0 ×3 ×0

互選名 ロサ・ブラックティーさち静ジャック

選評名 月夜だから、この、降りやまない雨は「心の中の雨」なのでしょうか。
ロサ・ブラックティー
★0


Tポイントカード月POINTについて sing-for.month.jp/classic/tpoint.html
三ヶ月Data葉月の歌会下弦の部H30.08.20 up
順位筆名首席投句選句特選偏差EX合計

EX内訳

最優+3知己凛

最黄+2

最緑+2つる

上下+1キール蟻男きいロサ・ブラックティー静ジャック甘酢あんかけ寿々多実果つる藤 かづえきつねNATURAシフォンさちかくとだにCIPHER衣未(みみ)知己凛もーたろえさい

初回+1瓦すずめ

欠票-1神丘蟻男瓦すずめえさい

欠評-1神丘蟻男瓦すずめかくとだにえさい

のの+1全員(管理人欠席のため)

月開催後記


知己凛さんが通算2回目の下弦首席でした

通算70回出席: 静ジャック

通算30回出席: もーたろ

通算10回出席: かくとだに

連続10回出席: もーたろ かくとだに


ありがとうございました 花

葉月の歌会下弦の部