弥生の歌会
夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智
平成30年度 弥生の歌会『上弦の部』
詠草リスト
特選(2点)×1票 |
並選(1点)×3票 |
次選(0点)×∞票 |
互選(2点)×1票 |
春風が郵便受けに紛れ込み
出詠名
きい
首席 / 14点 特×2 並×8 次×4 自×1
互選名 キールNATURAロサ・ブラックティー藤 かづえ衣未(みみ)榊 康水無月水有さち鮎さかなかな知己凛もーたろ静ジャックきつね自きい
選評名
春が来て、何かいいことが起きる予感みたいなものを感じます。良い知らせが届くといいですね。
NATURA
★0
春風と郵便受けの組み合わせ、素敵ですね。想像力をかきたてられ、下の句を読んでみたいと強く思いました。
キール
★0
春らしい暖かさを感じつつも「紛れ込み」なのでこのあと思いがけないドラマが待っている予感もしました。
静ジャック
★0
藤棚に風船ひとつ揺れていて
出詠名
蟻男
2席 / 12点 特×3 並×4 次×7 自×1
互選名 キールNATURAロサ・ブラックティー藤 かづえ衣未(みみ)榊 康外川菊絵鮎寿々多実果さかなかな知己凛きい静ジャックきつね自蟻男
選評名
引っかかってしまったのでしょうか。でも藤棚に寄り添っているような気もして、下句の展開に期待が膨らみます。
外川菊絵
★0
ものさみしいような、でも朗らかなようなバランスがとても好きです。
鮎
★0
野良猫が枝垂れ桜を二度見して
出詠名
甘酢あんかけ
3席 / 11点 特×2 並×5 次×7 自×1
互選名 キールNATURAロサ・ブラックティー藤 かづえ榊 康水無月水有さち寿々多実果さかなかな蟻男知己凛きいもーたろ静ジャック自甘酢あんかけ
選評名
『猫のいる風景』みたいな(^^)絵になる情景だと思いました。思わず岩合さんあたりの写真集が頭をよぎりました。
ロサ・ブラックティー
★0
お読みくださりありがとうございました!お花、評、大変うれしいです!
甘酢あんかけ
★0
「(野良猫が枝垂れ桜を二度見して)『私も同じ気持ちなんだよ』」なんて(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
しじみ蝶ゆらぐ軌跡のその先へ
出詠名
外川菊絵
4席 / 11点 特×2 並×5 次×4 自×1
互選名 NATURA甘酢あんかけロサ・ブラックティー榊 康さち鮎寿々多実果蟻男知己凛きい静ジャック自外川菊絵
選評名
春一番にみる蝶々は、いつもベニシジミなので(^^)蝶々の中ではかなり小さくて、必死に飛んでいるので、抑揚の動作も細かく速いのが「ゆらぐ」にうまく表現されていると思いました。
ロサ・ブラックティー
★0
出始めの蝶って目に入ってくると何だか目で追ってしまいますよね♪目線より上を飛ぶアゲハだと春の陽光に、すぐに見失ってしまいますが、ヤマトシジミとかは目でしっかり追えますね。なのでじっくり見てると、ちらちらゆらいでるように見えてきます。「しじみ蝶ゆらぐ」とされた所は経験者にとり言い得て妙と感じました。また「その先」と視線をやる所に、頑張って飛んでる(生きている)蝶に向ける主体の、軌跡を追いながら見守る優しさも感じさせられました。
榊 康
★0
下の句へと続く三句目の言葉選びが好きです。
知己凛
★0
冒険をしてみた靴でゆく春は
出詠名
榊 康
5席 / 10点 特×3 並×2 次×3 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー藤 かづえ外川菊絵さかなかな知己凛もーたろ静ジャックきつね自榊 康
選評名
冒険は春が来る前に済ませたんでしょうか。少し度胸がついて迎える春はわくわくする気持ちがより大きくなっていそうです。広がりを感じます。
外川菊絵
★0
すでに経験した冒険のその時に這いていた靴は、自分と同じくらいの辛苦と喜びを知っているのでしょう。冒険の中身を想像し、靴を履き春に向かうワクワクがいいですね
さかなかな
★0
冒険をしてみた靴。かつて勇気を出した経験、それを象徴するその靴。それには「春」に向けた希望が込められているように思う。果たしてそんな春の景色に何が見えるのだろう。想像を掻き立てられるいい上の句だと思う。
もーたろ
★0
春になって新生活が始まり、新しい町をたくさん歩いてみたことを冒険と呼んでいるのだと読みました。冒険の時のわくわくに続きがありそうな気がします。
きつね
★0
外川菊絵様
ハイ背伸びしてちょっと高価な靴を履き、度胸をつけたことあります(^_^)映画・ドラマ等で「冒険しちゃった♪」という女性に対し「じゃあその冒険した靴でどこか行きますか」と、さらりと言ってのける007のボンドみたいな男に憧れたりします。温かい評ありがとうございました(^o^)/。
榊 康
★0
さかなかな様
評読ませて頂きグッときました。道具や物に自身の人生を重ね、まるで相棒の様なまなざしを送る。物と付き合う月日が長くなると本当にそう思え、一緒に春を見たくなりますね。素敵な評ありがとうございました(^o^)/。
榊 康
★0
もーたろ様
「かつて勇気を出した経験、それを象徴するその靴」に、靴にも浪漫があるのだと感じさせられ、このようなお言葉を頂けたことで、この上の句を出して良かったと感激しております。素敵な評ありがとうございました(^o^)/。
榊 康
★0
きつね様
「新生活の始まり」と四月らしさを感じ取って頂き感謝します。不思議ですが靴を見れば一人に感じない時があったりします。新しい町に新しい靴で駆け出し、共にその町の楽しみを探しに行く。このわくわくを共感して頂きとても嬉しいです。温かい評ありがとうございました(^o^)/。
榊 康
★0
皆様 票心より感謝します。ありがとうございました<(_ _)>。
榊 康
★0
口パクで校歌を歌う一年生
出詠名
寿々多実果
6席 / 10点 特×2 並×4 次×6 自×1
互選名 甘酢あんかけロサ・ブラックティー衣未(みみ)榊 康水無月水有さちさかなかな知己凛きいもーたろ静ジャックきつね自寿々多実果
選評名
わかります。入学したての頃はうろ覚えなんですよね……😁 すごく微笑ましくて懐かしいです。
水無月水有
★0
私の子供時分を見たみたいでオモシローイ(^o^)/ 一年生が効いている!四月歌で一年生って新一年生ですね。これ入学式だったら周りを見る余裕も無い所に、よく分からない校歌というものがやってきて、どうする自分(*_*@) でっ、とにかく口パクでしのいだ(^_^)ってとこでしょうか。何が何だか分からない。でも何かしないといけない必死な感じが”口パク”から伝わってきます。そこ切り取ってきたかぁ~。微笑ましくも面白いこのようなお歌に出逢うと元気を貰います。ありがとう(^0^)/。
榊 康
★0
とても可愛らしく、そういえばわたしもそうだったなと思い出してほっこりしました。
衣未(みみ)
★0
みどりごの頰をなでゆく春の風
出詠名
キール
7席 / 10点 特×1 並×6 次×5 自×1
互選名 NATURA甘酢あんかけロサ・ブラックティー藤 かづえ榊 康外川菊絵水無月水有さち鮎蟻男きい静ジャック自キール
選評名
子の頬と春風、どちらがやわらかいのかな?優しい気持ちになりました。
甘酢あんかけ
★0
やわらかい新鮮な春の風を感じました。
藤 かづえ
★0
きっとまだ桜は散っていないだろう
出詠名
さかなかな
8席 / 9点 特×2 並×3 次×3 自×1
互選名 キール甘酢あんかけロサ・ブラックティー榊 康寿々多実果蟻男きい静ジャック自さかなかな
選評名
この主体がこの後どうするのか、どこへ向かうのか、という事に、すごく想像が膨らみます。
ロサ・ブラックティー
★0
展開が楽しみな上の句ですね!さみしさの中の明るさのバランスが絶妙だと思いました。
甘酢あんかけ
★0
主体は、既に(大半は)散ってしまったのを知っているように感じました。
知っていながら、こう言わざるを得ないのだと。
それでも、 “だろう”と結ぶところに心の揺らぎが見え、
下の句で この主体を描き出したいと思いました。
蟻男
★0
「(きっとまだ桜は散っていないだろう)急いた季節に君の手を引く」なんか(^^)駆け出していきそうな感じがしまして。
ロサ・ブラックティー
★0
巣立ちする刹那ふるえる雀の子
出詠名
NATURA
9席 / 8点 特×1 並×4 次×8 自×1
互選名 甘酢あんかけロサ・ブラックティー榊 康外川菊絵水無月水有さち鮎さかなかな蟻男知己凛きいもーたろ静ジャック自NATURA
選評名
小さいふわふわの身震い、いとおしいです。
甘酢あんかけ
★0
この上の句だけでも「雀の子」季語が生きていますが、下の句次第で歌の方向性が変わりそうでもあり、続きを詠んで(読んで)みたいなと思いました。
さち
★0
さくらさくら指のさきから染まりゆく
出詠名
水無月水有
10席 / 6点 特×1 並×2 次×4 自×1
互選名 キール甘酢あんかけロサ・ブラックティー榊 康さち鮎きい自水無月水有
選評名
満開のさくらの樹々の中にいると呑まれてしまうような、自分もさくらになってしまうような気分になります。指のさきから染まりゆくは、そういうことを言っているのかなと思いました。下の句が付くとまた雰囲気が変わりそうですね。
きい
★0
”指のさきから”に楽器の演奏を想像し、楽器は琴かな(^_^)。奏者の指先から春色が染まるようでありながらも、春に寄せる秘めた感情が、音と一緒に零れてくるのを見ているようです。
榊 康
★0
「(さくらさくら指のさきから染まりゆく)音色 とき色 詠朗々」時間の流れが見える様(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
木蓮に忘れたくないこと一つ
出詠名
鮎
11席 / 6点 特×0 並×4 次×3 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー藤 かづえ衣未(みみ)榊 康寿々多実果もーたろ静ジャック自鮎
選評名
さりげなさがお洒落に感じました。私事の思いを、皆様どう綴って行かれるか興味がわきました(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
木蓮の花の素朴な気高さと「忘れたくないこと」が響きあっていていいな、と思いました。
藤 かづえ
★0
「あさがおをまいた」日記の1枚目
出詠名
悠
12席 / 3点 特×0 並×3 次×6 自×0
互選名 キールロサ・ブラックティー榊 康さち寿々多実果知己凛きいもーたろ静ジャック
選評名
四月には始まり・旅立ち等イメージがあると思われるのですが、このお歌も四月らしさを感じさせられます。「あさがおをまいた」とされてることで子供の日記ですね。生物の成長の観察を通して、お子さんがどのような発見や命が織りなす美しさに気付かれるのか、お母様かなこれから書かれてゆく日記を楽しみにしている様子が伝わってくるお歌です。
榊 康
★0
ひらがなで書かれた日記の1枚目が可愛らしいですね。これから下の句がどう付くのか読みたくなりました。
きい
★0
ザラザラと大音量で散るサクラ
出詠名
ハシリドコロ
13席 / 3点 特×0 並×3 次×5 自×0
互選名 ロサ・ブラックティー藤 かづえ榊 康水無月水有さち知己凛きい静ジャック
選評名
花びらが散る時の一枚一枚の音は無音に近いかすかなものでも、一斉に散り、風で互いに擦れ合った時、音が重なってゆくと大きな音になってゆく。その音は自然が織りなす芸術だと改めて感じさせられた歌でした。「ザラザラと大音量」に時おり春風が見せる力強さ、春にあって壮大さを見たようです。
榊 康
★0
花の雨上がればそこに虹のあり
出詠名
知己凛
14席 / 3点 特×0 並×1 次×5 自×1
互選名 キール甘酢あんかけ榊 康外川菊絵寿々多実果静ジャック自知己凛
選評名
風雪に耐え、やっと花を咲かせるも束の間、今度はその花を散らすことになりそうな雨。よりによってと雨をうらめしく思うのですが、雨はやがて止み虹がもたらされる。その時点では苦難と思っていたものが、後から見れば次の希望を呼び込んでいた。そう感じさせられこのお歌に、前向きに進む元気を頂きました。
榊 康
★0
ためらいも期待も混ぜて催花雨(さいかう)に
出詠名
ロサ・ブラックティー
14席 / 3点 特×0 並×1 次×5 自×1
互選名 榊 康さち鮎寿々多実果蟻男静ジャック自ロサ・ブラックティー
選評名
催花雨を知らなくて調べました💦素敵な季語ですね。
春に新しいことに踏み出そうとしているのでしょう。
これから咲く花がきっと決意を後押ししてくれると思います。
寿々多実果
★0
一面の芝桜にも誓いたい
出詠名
藤 かづえ
14席 / 3点 特×0 並×1 次×5 自×1
互選名 NATURAロサ・ブラックティー榊 康外川菊絵寿々多実果静ジャック自藤 かづえ
選評名
地を覆う芝桜の底力を思いを馳せます。強い意志が見えてくるようです。
外川菊絵
★0
春風がほどいた手と手がゆれている
出詠名
きつね
15席 / 3点 特×0 並×1 次×3 自×1
互選名 キールロサ・ブラックティー榊 康鮎自きつね
選評名
春風と”ほどいた”と平仮名にされている所に温もりみたいなのを感じ、それでなのか”ゆれている”に「またねー(^o^)/~」と互いに手を振っている情景が浮かんできました。春の温かな黄昏の光景が目に映り、心地よい春風を感じるようです
榊 康
★0
風船にえっちゃんの顔描いてみる
出詠名
静ジャック
16席 / 2点 特×0 並×0 次×3 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー榊 康さち自静ジャック
選評名
えっちゃんの顔を描かれた風船はえっちゃん本人のように思えたことでしょう。この後の風船の動きが気になります。本物のえっちゃんはどんな子なのかも気になります。
きい
★0
子に向ける親の愛を感じました。頂いた風船が色だけだったのかな、それでは少しさみしいと、遊び心を持って子の似顔絵を描き足し喜ばせる。親の温かさと微笑ましい親子の様子が描かれたお歌のように思いました。
榊 康
★0
暫く背景を思いめぐらし、歌意がもっと深いところにあることに気付かされた様な気がします。評の解釈失礼しましたm(_ _)m。
榊 康
★0
白詰草オランダ紫雲英クローバー
出詠名
さち
17席 / 2点 特×0 並×0 次×2 自×1
互選名 榊 康寿々多実果自さち
選評名
白詰草 うん♪オランダゲンゲ ん?クローバー!って互いに別名同士じゃ~ん(ガックシ)_
榊 康
★0
あれっ!ガックシ以降出てない。絵文字挟んだのがいけなかったのかなぁ~。重複していましたら、すみません。消えてる部分→「でもね短歌でのこうした試み、なんか好き(^_^)」今度はちゃんと出ることを祈って。
榊 康
★0
さち様
評は頂いて元気が出るものを、と心がけていたのですが、この評に関しては配慮が無かったと反省しております。ごめんなさいm(_ _)m 榊 歌に遊び心や面白さがあるものに出逢うと、はしゃぐ癖があり、文章も砕けたモノになります。今回この上の句に私は遊び心を感じました。榊はこの上の句を楽しんでいたのだとご理解頂ければ幸いです。こんなんですがあきれつつも、これからもお付き合い頂ければと思っております。下の句読ませて頂きました。さちさんのお人柄が表れていて、いいなぁ~と共感しました。ではまた下の句で(^0^)/ 失礼します。
榊 康
★0
「(白詰草オランダ紫雲英クローバー)希望・信仰・かおる愛情」(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
苺の花みたいに咲く恋もある
出詠名
衣未(みみ)
17席 / 2点 特×0 並×0 次×2 自×1
互選名 ロサ・ブラックティー榊 康自衣未(みみ)
選評名
苺の花は背の低い苗に寄り添うように咲く、どちらかと言うと地味な白いお花ですね。そんな小さな恋を応援したくなります。
きい
★0
私はいちごの花は純白で清楚で可愛くて好きです(^^)まるで天使の様。そして実りある恋ですよね(^^)b
ロサ・ブラックティー
★0
辛夷咲き大塚野原の組み合わせ
出詠名
えさい
18席 / 0点 特×0 並×0 次×2 自×0
互選名 ロサ・ブラックティー榊 康
選評名
これって・・・もしやテーマは裁判員裁判?それとも(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
大塚陽子さんや野原水嶺さんによって、帯広から辛夷という短歌誌が発行されていたことは、詠み人にとり北の国から春が告げられたようなものであったのでしょうね(^_^)。
榊 康
★0
実は文学的な本をほとんど読んでいないと言うことが露呈してしまった(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
実は文学的な本をほとんど読んでいないと言うことが露呈してしまった(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
月POINT
順位 | 筆名 | 首席 | 投句 | 選句 | 特選 | 偏差 | EX | 合計 |
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EX内訳
最優+3:きい
最黄+2:きい
最緑+2:NATURA
初回+1:ハシリドコロ
欠票-1:悠ハシリドコロえさい
欠評-1:悠ハシリドコロえさい
のの+1:全員(管理人欠席のため)
開催後記
きいさんが通算5回目の上弦首席でした
通算130回出席: 悠
通算90回出席: 藤 かづえ
通算40回出席: 寿々多実果
ありがとうございました