連歌の花道『新月ノ歌会』

皐月の歌会

新月ノ歌会工事中

夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智

平成31年度 皐月の歌会『上弦の部』

今月は6月の季語を詠んだ上の句を提出ください


 季語リストに未掲載でも6月に関連する語であれば構いません

詠草リスト

[今回の投票式目]
特選(2点)×1票
並選(1点)×4票
次選(0点)×∞票
互選(2点)×1票

冠夏草に素足で立てばここからが

出詠名 芍薬
首席 / 16点 ×3 ×8 ×7 ×1

互選名 西鎮ロサ・ブラックティーNATURA寿々多実果甘酢あんかけキール袴田朱夏藤 かづえ榊 康天田銀河きい蟻男水無月水有きつねさち静ジャック芍薬

選評名 一番下の句を詠みたくなりました。初句の夏草でさわやかなグリーンの世界へ引き込まれました。夏草の香り、足裏の感触、風の音、想像がひろがり五感で楽しめるお歌だと思いました。「ここからが」の先を詠んでみたいです!
キール
★0
草を踏み切った瞬間までを上の句で味わう。下の句での飛躍(だけではないかもしれませんが)を促す、快い上の句だと思います。
袴田朱夏
★0
爽やかで力強くて「さあ夏がきた」という雰囲気がいいですね。下の句がいろいろ想像できそうです。
寿々多実果
★0
季語のチョイスがいいなと思いました。色彩と素足というところから感じられる質感にひかれました。

どちらかというと、六月という季節柄湿度を帯びた静かな上の句が多く、自分もそんなイメージを強く持っていたので、この上の句がとても新鮮で、下の句を考えるのに挑戦してみたくなりました。、
天田銀河
★0
下弦の句はどうなったのだろう、誰かが「このやろう!」とページをひっくり返したような・・・白紙(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0

耳の底雨音たどるかたつむり

出詠名 榊 康
2 / 14 ×2 ×8 ×7 ×1

互選名 西鎮りん2ロサ・ブラックティー甘酢あんかけ芍薬もーたろ袴田朱夏天田銀河きい古志野光水無月水有えさいきつねさち静ジャック榊 康

選評名 蝸牛を詩的に、しかも季節感もぴったりに取り込めているのが上手だと思いました。耳の奥でそっと息づくかたつむりも、雨音をきく人物もすっと浮かび上がってきて、背景を想像させられます。
りん2
★0
内耳の奥の三半規管はカタツムリの形をしているので、それとかけているのかなと思いましたが、かの有名な詩の「私の耳は貝の殻・・・」とかも連想しまして(^^)、雨に聞き耳をたてているその「静けさ」やゆっくり流れる「時間」といった雰囲気が心地よかったです。
ロサ・ブラックティー
★0
耳の底、という表現がいいと思いました。蝸牛のかたちを受けてのことでしょうが、静かな、でも無音ではない動きのある景。
袴田朱夏
★0
りん2様
「うたの人のお題<平成>」で比喩と実景の両立を詠われた方がいたので、私も詠いたいと思い詠わせて頂きました(^_^) 「蝸牛を詩的に」という所に比喩を、「雨音をきく人物」に実景を汲み取って下さりとても嬉しかったです。票に評までありがとうございました(^o^)/。
榊 康
★0
ロサさま
ロサさん この度も心に沁みる温かい評ありがとうございます<(_ _)>三半規管気付いて下さり感謝しております!この気持ち 心を込めて連歌の花道でお返ししたいと思っております、はい(^_^)v。
榊 康
★0
袴田朱夏様
「耳の底」はこだわった所でして拾って頂き感激しております!耳の”奥”ですと続く”雨音”と母音でぶつかり、また底の方が”たどる”と響き合い深く深く行くような感じがしましたもので(^_^) 票に評までありがとうございました(^o^)/。
榊 康
★0
皆様へ
お読み頂けることは短歌を作る励みになっております。票を通しての温かい声援感謝致します。今回の上の句ですが、甘酢あんかけ様の歌から技術的ヒントを私なりにですが拝借しました。皆様ありがとうございました<(_ _)>。
榊 康
★0
面白みがあってすてきな句でした!え?私なんかが何かしらヒントになったのでしょうか!?わ~!光栄でございます!(身に覚えがまったくありません!笑)
甘酢あんかけ
★0
「(耳の底雨音たどるかたつむり)気だるさに酔う無為のひととき」などと・・・ウイスキーの宣伝みたいな(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
甘酢あんかけ様
どんな時に雨音に耳を澄ますのか。木曽路の旅籠の軒先も風情がありますが、寝所に聞く雨音が身近かと(^^) ゆっくりと静かに深く辿る感じを表現できるアイテムが欲しい。甘酢あんかけ様の古伊万里に白湯の取り合わせに出逢ってからというもの、アイテムの醸す概念・映像力を頼ることに。そこで蝸牛君に(^^)虹を曳くし雨にも合う♡蝸牛をどの映像に乗せるか?甘酢あんかけ様は前回はつなつの二人を教室、しかも午後の教室に読者をいざなう。上手い!と感動を覚えていたのにそこへ、トドメのような舟と相性のいい「港としての」を添える。読み終えた時、ミスター味っ子の味皇のようにノックダウンの「ご馳走様でしたm(_ _)m」となり、同時にブラボーおじさんに代わり甘酢あんかけ様のドヤっ!(^_^)vの映像も浮かび。あっ!そーやっ耳や耳!(^o^)/となりました。お返事ありがとうございました。
榊 康
★0
ロサ様
ロサさん 下の句付けてくれてありがとね(^o^)/難しかったと思います。「無為のひととき」なんて哲学に通ずる所がありなかなか出てこない表現だよ!この一首大切にさせて頂きます<(_ _)>ありがとう(^_^)。
榊 康
★0
おおお!深く読んでくださっている!!でも、耳に行き着いた件に関しては甘酢は関係なかったような気もします(笑)榊さまの想像力がぐわーっと広がった結果ですなあ!

そして、ロサ様の下の句がアンニュイで渋くて大人!!かっこいー!!
甘酢あんかけ
★0

梅雨空を水たまりごと飛び越して

出詠名 藤 かづえ
3 / 14 ×1 ×10 ×3 ×1

互選名 西鎮甘酢あんかけキールもーたろ袴田朱夏榊 康天田銀河きい衣未(みみ)えさいさち静ジャック藤 かづえ

選評名 水たまりに映った梅雨空をえいっと飛び越したのでしょう。勢いがありますね。梅雨空が心理的なもやもやにも感じられて、主体の前向きな明るさに好感を持ちました。
きい
★0
水溜まりに映った梅雨空を飛び越していく情景に、鬱陶しい梅雨に負けない、前向きな力強さを感じました。
西鎮
★0
景そのものは素朴ですが、そこにどんな感情が潜んでいるのか、下の句での展開が楽しみです。新しい時代、こんな勢いで臨みたいし。
静ジャック
★0

紫陽花の色では虹に足りなくて

出詠名 さち
4 / 13 ×4 ×3 ×8 ×1

互選名 知己凛りん2NATURA甘酢あんかけ芍薬もーたろ袴田朱夏藤 かづえ榊 康さかなかな天田銀河水無月水有えさいさち

選評名 ピンクと水色とたまに白、紫陽花といえばこの三色が定番でしょうか。確かに虹にするには色が足りないですね、雨の季節によく出会う虹をさりげなく詠みこんだ巧さに一目ぼれしました。
芍薬
★0
理想的な存在としての虹、現実に目の前にある紫陽花、それは十分に美しいのだけれど・・・。六月の風景の中に浮かび上がるなんとなく漂うもどかしさを感じました。
もーたろ
★0
紫陽花は雨降るごとに色が変わると言われます。でもそれは盛りへ、そして枯れていく命の変化とも言えるかも。その色と
虹の光の色合わせに、ひかれます
さかなかな
★0
「(紫陽花の色では虹に足りなくて)園児の散歩を誘致しようか」圧倒的に黄色が足りない、雨上がりに子供たちがぞろぞろ歩いていたら、いろいろな意味でにぎやかだろうなぁ(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
ロサ・ブラックティーさん下の句ありがとうございます。黄色い帽子ですね。あとレインコートの色も沢山ありそうです。園児たちが来たら、賑やかになるのは色だけではないですよね。
さち
★0

かたつむり着信ありと角を振り

出詠名 水無月水有
5 / 13 ×1 ×9 ×3 ×1

互選名 西鎮ロサ・ブラックティー寿々多実果藤 かづえ榊 康きい蟻男えさいさち静ジャック水無月水有

選評名 某マンガの電伝虫をイメージしてしまうのですが(^^;)「角を振り」のしぐさが、なんとなく可愛くて、どう下の句(オチ)をつけられるか興味がありまして(^▽^)
ロサ・ブラックティー
★0
下の句が気になる世界観だと思います。
言われてみると、某漫画のイメージも。
西鎮
★0
かたつむりの可愛らしいさまが目に浮かびます。あの微妙に動く角は、確かにアンテナっぽくてメールや他の通信も受信していそうです。
藤 かづえ
★0
軟体動物は全身で移動するので「角を振り」に納得(^^)そして意外と早い、水槽の貝見てますと、角の長いやつなので(多分触手)すごく振ってるのが面白いです。
ロサ・ブラックティー
★0
「(かたつむり着信ありと角を振り)『もうすぐそこに到着するよ』」もはや待ち合わせの移動スマホのよう(^^)
ロサ・ブラックティー
★0

黒髪に蜜柑の花をあふれさせ

出詠名
6 / 12 ×3 ×4 ×6 ×1

互選名 西鎮知己凛りん2ロサ・ブラックティー甘酢あんかけ芍薬藤 かづえ榊 康さかなかな古志野光水無月水有静ジャック

選評名 ミカンの実はシトラス系の香りですが、蜜柑の花はかなり甘かったはず。純白の花と香りに、何だかこの髪も、艶やかさが引き立てられる気がします💛
ロサ・ブラックティー
★0
白色の花をまとった黒髪。初見では夏らしく花冠をかぶった妖精のような少女を思い浮かべたのですが、深読みすると黒と白で弔いの場面にも思えてくる深さがありました。
芍薬
★0
弔い!!・・上評をみまして、「深い!」と思いました。和歌山のみかん山とか想像してましたので。艶やかで香り高い気がするので、それだと、さらに対比が強調されて壮絶な美しさがありますね。
ロサ・ブラックティー
★0
六月の細部を上手く表現していると思います。
丁寧に拾い上げている六月の空気が、とても美しいと思いました。
古志野光
★0
蜜柑の花は花そのものなのか、それとも黒髪から広がる香の比喩なのか、どちらとも読めますし、さらに後者と読むのであれば、蜜柑の実の香りととるか花の香りととるか、それとも樹全体の香りととるか、人により受け取り方が変わってきそうです。下の句が面白くなりそうだと思いました。

★0
黒髪に花を飾った姿が、しかも蜜柑の花でとても爽やかで清楚な上の句だと思いました。下の句をつけるのが楽しみです!
水無月水有
★0
「(黒髪に蜜柑の花をあふれさせ)遠く輝く海は今『凪』」みかん山から離れられない(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0

目を閉じて思い出すたび開く傘

出詠名 蟻男
7 / 11 ×1 ×7 ×7 ×1

互選名 知己凛ロサ・ブラックティー甘酢あんかけキール芍薬もーたろ榊 康さかなかな天田銀河きいえさい静ジャック蟻男

選評名 今はいない人のことを思い出しているのでしょうね。逢う日は雨が多かったのでしょうか。それとも思い出すといまでも涙の雨が降ってしまうから傘を開くのでしょうか、ロマンチックな言葉選びのおかげで下の句にいろいろな広がりを持たせられそうで好きです。
芍薬
★0
思い出すたびに、心の中で傘が開くとは、どういう状況なのか。さびしげな情緒も、また幸せな展開にも行けそうで(^^)、これも捨てがたいです。今回、下の句で、主観的で素敵な情景を描けるお題が多くて、かなり迷いました。
ロサ・ブラックティー
★0
「閉じて」と「開く」の対比がいいと思いました。
悲しいようなうれしいような複雑な感情も見え、余韻が感じられる句です。
下の句への展開が楽しみです。
知己凛
★0
これはもう幼馴染(異性)と相々傘して帰った、気恥ずかしい思い出、で決まりです(^▽^)
ロサ・ブラックティー
★0

蟻地獄の逆円錐を埋め尽くし

出詠名 NATURA
8 / 10 ×2 ×4 ×4 ×1

互選名 西鎮甘酢あんかけキールもーたろ袴田朱夏榊 康蟻男さち静ジャックNATURA

選評名 埋め尽くすものが気になります。水なら乾燥を好んでよく作られる軒下にまで降り込んでくるほどの激しい五月雨の描写か?砂なら蟻が落ちないように子供が埋めたのか?いや安心・信頼?例えば弁護士・心理士等スペシャリストが相談者の心理的不安を取り除くための働きかけを詠んでいるのか?想像を掻き立てられます。
榊 康
★0
奇策というと失礼かもしれませんが、意表を突かれます。下の句への展開力が試される、面白い上の句だと思いました。
袴田朱夏
★0
インパクトのあるお歌で一度読んだら忘れられません。無駄のない言葉でたんたんと詠まれていますが内容は残酷で作中主体の鬱屈した何かを感じずにはいられません。なんというかこのエグ味のようなものがこのお歌の魅力だと思います。自分では詠まないタイプの上の句なのでぜひ下の句に挑戦してみたいです。
キール
★0
発想力で随一。「逆円錐」という言葉のチョイスも良いですね。下の句を詠むのは難しそうですが、挑戦してみたいと思いました。
さち
★0
是非ここに挑戦してほしいです(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
やってみました。

(蟻地獄の逆円錐を埋め尽くし)地獄の主に地獄を見せろ
さち
★0
さちさん、
とても素敵な下句をありがとうございます!
NATURA
★0
もし生き物のアリジゴクなら、めげずにまたすぐ穴をつくりそうだわ(^▽^)
ロサ・ブラックティー
★0

リビングに僕と孤独な薔薇が咲く

出詠名 静ジャック
9 / 10 ×2 ×4 ×3 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー甘酢あんかけ芍薬藤 かづえ榊 康きい古志野光えさいさち静ジャック

選評名 孤独なのが「僕」ではなく「薔薇」のほうであるのが、なにか深い物語がありそうで、この薔薇は本当に花なのか、実物の花としたら誰が持って来た物なのか、はたまた、何色?もしかして『別れ』の花言葉のある黄色のバラ?とか、いろいろな思いをかきたてられました。
ロサ・ブラックティー
★0
一番下の句への広がりを感じた美しいお歌でした。薔薇があるのが暮らしの中心であるリビングであるという点も効いており、人の心の動きのある深い一首が生まれそうです。様々な物語の展開が期待でき楽しみだなと思いました!
甘酢あんかけ
★0
赤花つけたのに、作るのが意外と難しい(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
「(リビングに僕と孤独な薔薇が咲く)彼女が置いて去ったメメント」・・・下の句の結果も見れず、ヒマなので作句に励む(^^)
ロサ・ブラックティー
★0

梅雨空をオフホワイトと言う君の

出詠名 袴田朱夏
10 / 9 ×2 ×3 ×9 ×1

互選名 西鎮知己凛りん2ロサ・ブラックティー甘酢あんかけ芍薬榊 康蟻男水無月水有えさいさち静ジャック袴田朱夏

選評名 梅雨空から二句への展開が好きです。
西鎮
★0
梅雨は梅雨でも、明るい曇り空、この明朗な彼女が、なんだか可愛い(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
票&評、お読みくださりありがとうございました!皆様の梅雨空が明るくありますよう。
袴田朱夏
★0
「(梅雨空をオフホワイトと言う君の)何かを期待するよな放課後」ってもしやこの『君』は男の子?女の子だと思ってました(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
ロサ・ブラックティー様、素敵な下の句をありがとうございます。特に「君」の性別は限定する意図はありませんでした…というより下の句で膨らましていただければと思ってましたので、お考えいただいてうれしいです。
袴田朱夏
★0

紫陽花の静かな顔に見つめられ

出詠名 きい
11 / 9 ×1 ×5 ×6 ×1

互選名 西鎮ロサ・ブラックティー寿々多実果芍薬藤 かづえ榊 康天田銀河古志野光衣未(みみ)さち静ジャックきい

選評名 薔薇などとはちがいこの季節の花としては一番寡黙に見えるお花ですよね、なぜだろう不思議です。花のフォルムもひとの頭っぽくてたまに怖くなるときがあるので共感しました。
芍薬
★0

ででむしと目が合いそして逸らされて

出詠名 衣未(みみ)
11 / 9 ×1 ×5 ×6 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーNATURA寿々多実果甘酢あんかけ袴田朱夏榊 康さかなかな蟻男えさいさち静ジャック衣未(みみ)

選評名 デンデンムシが人間を認識しているか怪しい気もしますが(^^;)目が合って、逸らされたと感じる主体の心情が、ちょっと面白いとおもいまして。
ロサ・ブラックティー
★0
カタツムリと目が合うなんてよほど観察しているのでしょう、しかも逸らされてしまう(と感じる)むなしさ。梅雨時の憂鬱な感じともうまく符合しています。
袴田朱夏
★0
とても気まずい、もしくは恥ずかしい、誰にも見られたくない瞬間、
…よかった、誰もいない。と思ったのも束の間、いた。カタツムリ(笑)
「何も見てない(事にしてあげます)よ。」とばかりに目を逸らされた
主体は どんな状況だったのでしょう。下の句を付けたくなりました。
蟻男
★0
「(ででむしと目が合いそして逸らされて)水たまりにて不覚の尻もち」記憶の底のほうに・・・ある気が(^^;)いや尻もちどころじゃなくダイブだったような・・・しかも何事も無かったかのようにそのまま遊んでいたような・・そういうタイプです(__)
ロサ・ブラックティー
★0

雨傘を二つ並べる帰り道

出詠名 きつね
12 / 9 ×0 ×7 ×6 ×1

互選名 西鎮知己凛りん2ロサ・ブラックティー甘酢あんかけキール袴田朱夏藤 かづえ榊 康天田銀河古志野光蟻男さちきつね

選評名 一つの傘ではなくて二つというところが初々しくていいな、と思いました。
どんな間柄のふたりなのだろうか、何を話す帰り道なのだろうか、と想像がふくらみます。
藤 かづえ
★0

でで虫の話し声など聞ける夜の

出詠名 さかなかな
13 / 8 ×0 ×6 ×6 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーNATURA寿々多実果甘酢あんかけ榊 康きい蟻男衣未(みみ)きつねさち静ジャックさかなかな

選評名 でで虫にしか見えない世界があるんだろうなぁ~。どんな話をしてるのだろう。ぼそぼそと話してそう。歌から詠み人のでで虫に寄せるやさしさが伝わります。雨は止み葉上のでで虫越しに少し星がのぞいてる、そんな夜が目に浮かびます。
榊 康
★0
でで虫の話し声を聞いてみたいです。ファンタジーなのか、それとも何かの比喩なのか。下の句が楽しみですね。
きい
★0

五月雨の乱れをただす革命家

出詠名 えさい
14 / 7 ×1 ×3 ×6 ×1

互選名 西鎮ロサ・ブラックティー寿々多実果袴田朱夏榊 康さかなかなきいさち静ジャックえさい

選評名 日本最初の元号である「大化」が定められたのが6月ですね。そのきっかけとなった大化の改新を五月雨に忍ばせて詠まれたことにただただ感動(^o^)/。さ”みだれ”と”乱れ”に韻を踏んでいるのもいいなぁ~。
榊 康
★0

朝露にぴゅいっと跳ねたあまがえる

出詠名 知己凛
15 / 7 ×1 ×3 ×4 ×1

互選名 西鎮寿々多実果甘酢あんかけ袴田朱夏榊 康衣未(みみ)静ジャック知己凛

選評名 「ぴゅいっ」のオトマトぺが臨場感を醸し、あまがえるの跳ね方と響き合います!「朝露」に跳ねたのは石垣とかからでなく草木からと想像させられ、あまがえるとの取り合わせもいいなぁ~と思いました。
榊 康
★0
とても可愛いと思いました。躍動感が好きです。
衣未(みみ)
★0

五月雨に浮かび流れる傘の花

出詠名 甘酢あんかけ
16 / 6 ×0 ×4 ×4 ×1

互選名 寿々多実果キール芍薬もーたろ榊 康水無月水有きつね甘酢あんかけ

選評名 上層階から見下ろしているのでしょうか、降り出した五月雨に一斉に開く傘の花。道を流れるその花はあたかも川面に漂う花のようです。それとも詠者はその花の一つとなって流れに翻弄されているのでしょうか。
もーたろ
★0
「傘の花」に紫陽花を、「流れる」に詠み人が電車・バス等から眺めている様子が伝わります。「雨に浮かび流れる」がいい!!読んでいて映像も流れてゆくような感覚に陥り後読感が心地よかったです。
榊 康
★0
「浮かび」「流れる」がいいなと思いました。自分もひとつめの評の方と同じく、傘のほうが動く様子を思い浮かべました。
きつね
★0
お読みいただきありがとうございました!票、そして、評がとてもうれしかったです!楽しかったです!
甘酢あんかけ
★0
「(五月雨に浮かび流れる傘の花)ビルの出口が排出孔で」う~んたとえが気に入らない、誰かもっとキレイに詠ってほしい(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
上から見ている」に1票(ってもう遅い・・すみません)出口でポッと開いて道路ヘスス~ゥィっと流れていく(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
ロサさま
お花が排水に流れる風景ってありますね!視点が面白い下の句を考えてくださってありがたいです!!傘が流れていく感じが生かされていていいなあと!
甘酢あんかけ
★0
甘酢あんかけ様
笑点の歌丸師匠の様に優しくツッコミをして頂き,榊ボケた甲斐がありました(^^) 番組拝見しました。前回もそうでしたが、敬愛する甘酢あんかけ様の歌が番組で紹介されるのは私事のように嬉しいです!!歌では読者をどこへいざない何を共感させて頂けるのか楽しみにしているのですが、この歌で私は感覚的にですがネパールに立ち大地の音を感じさせてもらいました。(私事ですが阪神大震災の折り生まれて初めて大地から音を聞いた経験があります)壮大な景色を前に地球に抱かれた感覚になると、色々伝わってくるものがあります。
 これほどまでの高さに隆起した<大地の持つエネルギー・躍動>を音としても記録し宿しているように山から感じられること、またそこから零れた石一つ一つにも壮大な歴史があり響いてくるものがあること。この歌はそうした感覚を呼び覚ましてくれます。甘酢あんかけ様の歌は魂が震えます。これからも素敵な歌を聞かせて下さいね。では次回の歌会で(^o^)/~失礼します。
榊 康
★0
榊さま
お褒めいただき過ぎて恐縮です…、どうもありがとうございます!NHK短歌、見てくださったのですか!?お言葉すごくうれしいです!評に感激してしまいました!!!読み手の方の脳内で書いてくださったようなものすごい地殻の動き・衝突音が想起されうるということ、あらためて言葉の力のすごさを思いました。(でも、ちょっとほめ過ぎです・・・苦笑)
阪神のあの大地震、体感なさったのですね…。地殻変動という点では同じことですね!地球規模のもう人間にはどうしようもない大きなうねりを前にすると畏敬の念しかでてきません。
次の歌会でも楽しくご一緒できること、楽しみにしております!(^^)♪
甘酢あんかけ
★0

さらさらと風の揺らした衣更え

出詠名 西鎮
17 / 5 ×1 ×1 ×7 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー甘酢あんかけ袴田朱夏藤 かづえ榊 康えさいさち静ジャック西鎮

選評名 風と衣の取り合わせがいい。”さらさら”の響きからくる爽やかな感じも、この時期の衣更えによく合います。気になったのは「揺らした」と「衣更え」との言葉同士の結びつき・相性みたいなものが少し分かりにくかったことかな。梅雨というじめじめして鬱陶しい時期に、読者を清々しい世界にいざなってくれる詠み人の心遣いにはとても好感が持てます。
榊 康
★0
雨の多い時期、しっとりとした歌もいいですが、さわやかで心地のいい上の句に惹かれました。

★0

通学路抜けてT字路薔薇の咲く

出詠名 りん2
18 / 5 ×0 ×3 ×8 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー甘酢あんかけ芍薬藤 かづえ榊 康きい衣未(みみ)えさい静ジャックりん2

選評名 これも、美しい情景で、選びたかったのですが・・・。
ロサ・ブラックティー
★0
雨に沈む景色の先にT字路という形で迎える色鮮やかな薔薇の壁庭。「雪国」の<トンネルを抜けると・・・>が脳裏をよぎりました。情景が広がる様に迫ってきます。
榊 康
★0
「(通学路抜けてT字路薔薇の咲く前で左右に『また明日』」こういう通学路だったらいいな(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
あっ字足らず!
ロサ・ブラックティー
★0

じんめりとした居間に琥珀羹の鮎

出詠名
19 / 5 ×0 ×3 ×3 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー甘酢あんかけ芍薬もーたろ榊 康蟻男

選評名 最近、琥珀のお菓子は、季節によっていろいろ作られているみたいですが、透明な中に鮎を模った不透明なお菓子が入っているものかな、と想像しました。「じんめり」が微妙なのですが(造語?)、湿り気を表しているものと憶測しまして、湿度の高い部屋の溶けそうなお菓子は、感覚的にもすごく甘そうな雰囲気がしました。
ロサ・ブラックティー
★0
“じめっと”より もっともっと重く停滞した気分。その中、すましたような和菓子の鮎。
縄張り意識が高く喧嘩っ早い鮎にまで素気無くされ
いよいよ井伏鱒二の山椒魚のような気分の主体を思い浮かべました。
主体の暗雲を払ってあげたいものです。
蟻男
★0
鮎さん、こだわってすみません。すごく気になっていまして。古語の動詞終止形につく助動詞「め」「め」「めり」「めり」「めれ」は知っているんですが、あと、甲州弁の「おしんめり」とか・・知らないということが引っ掛かりでして、そのあたりお教えいただけたらと(__)m。TVのバラエティとかまったく見ないので、この「じんめり」ってどうなのか、流行っているのか・・すみません。
ロサ・ブラックティー
★0
重ねがさねスミマセン。甲州の・「湿り(しめり)」>「じめり」>強調の「ん」が入って「じんめり」っでよろしいんでしょうか?
ロサ・ブラックティー
★0
ロサさま、蟻男さま、評をありがとうございます。
ロサさま、「じんめりと」なのですが、流行っているなど全くそういうことはありません。正直に申し上げますと、苦し紛れなのです。湿度の高い鬱々とした居間、ということを言いたかったのですがぴったりくる言葉が見つからず。勝手に作ってしまったので、「じんめり」が元からある言葉なのかどうか……。正しい言葉では無いと思います。

★0
これが創作だとすると、違和感のなさがスゴイと思います(^^)
ロサ・ブラックティー
★0

風のない空を見上げる鯉のぼり

出詠名 文月 栞
20 / 4 ×1 ×2 ×6 ×0

互選名 ロサ・ブラックティーNATURAもーたろ袴田朱夏榊 康天田銀河えさい静ジャック

選評名 確かに(^^)風がないと、鯉のぼりは、みーんな下がって、空を向いてしまっていますよね、6月になっても下げられたままの鯉のぼりを詠っているのでしょうか、ユーモラスな感じがします(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
風のないときには、だらんと生気のない感じでうなだれ、空を見上げているようにも見える鯉のぼりを捉えた視点がユニークですね。こんな日の鯉のぼりは何を考えているのでしょうか、下句への展開が楽しみです。
NATURA
★0
片付けられていない鯉のぼりにあえて注目している点が出色だと思いました。
袴田朱夏
★0

裏木戸に君を待ちたるこぬか雨

出詠名 寿々多実果
21 / 4 ×0 ×2 ×9 ×1

互選名 西鎮知己凛ロサ・ブラックティーNATURA袴田朱夏榊 康天田銀河蟻男さち静ジャック寿々多実果

選評名 「粉ぬか雨」が「来ぬか雨」ってかけられているように感じるのは、自分だけ?考えすぎかなぁ。
ロサ・ブラックティー
★0
雨をこぬか雨としたことで歌にやさしさが広がります。裏木戸で雨の中 人を待つ。日本の風情が切り取られているようで、絵になります。
榊 康
★0

告げかけた言葉をのんで蛍火を

出詠名 天田銀河
22 / 4 ×0 ×2 ×7 ×1

互選名 西鎮ロサ・ブラックティーNATURA寿々多実果甘酢あんかけ袴田朱夏榊 康さち静ジャック天田銀河

選評名 視線の先が蛍火であったことに、告げたかったニュアンスが切なく響いて来るようです。確信の無さみたいなものが「のんで」という動作に垣間見たようで胸に迫ります。
榊 康
★0
「(告げかけた言葉をのんで蛍火を)いっしょに掬う 顔が見れない」いま、情景と言葉が降りて来た~!
ロサ・ブラックティー
★0

五月雨のごと届きたる「あいたいよ」

出詠名 キール
23 / 3 ×0 ×1 ×6 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーNATURA榊 康天田銀河きつねさち静ジャックキール

選評名 とめどなく注がれる恋心。全力でぶつかってきてる感じが「めぞん一刻」の八神いぶきみたいで好きです。そこまで想われる詠み人はどなたなんでしょう?楽しみ(^_^)。
榊 康
★0
「(五月雨のごと届きたる「あいたいよ」)洗面器ならぬファイルにキープ」(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
こういうのやったりしますよ(^^;)ファイルに「おやすみなさい」が大量にキープ・・・。
ロサ・ブラックティー
★0

黎明をあらたと願い湧く夏に

出詠名 ロサ・ブラックティー
24 / 3 ×0 ×1 ×3 ×1

互選名 西鎮榊 康さち静ジャックロサ・ブラックティー

選評名 ”あらたと願い”に共感します!「湧く夏」からは希望への力強さ・熱みたいなものが伝わり、歌に勢いを与えてるように思いました。折り句として「れいわ」キターーーッ!と個人的にですが楽しませてもらいました(^o^)>。
榊 康
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最初に(^^)さちさん、そしてお花をいただいた皆様ありがとうございます。
「黎明(れいめい)をあらたと願い湧く夏に ボク達届けを出して来ました」(もちろん私ではありませんがハハ)などと詠ってみたかったんです(^^;)もう令和の盛り上がりが尋常でない気がしまして、駆け込みラッシュでしたし(^^)榊様の書かれた通り「レイワ」入れました(^^)
ロサ・ブラックティー
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そうか!「あらた」は婚姻届けを出しに来た人たちの心境を表した言葉でしたかぁ!下の句会話調みたいで何か好き(^^)あっ様やめて~(><)榊のおっちゃんって呼んで(^_^) ではでは下の句で(^o^)/~。
榊 康
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いえ、婚姻届け」に限らず、「新た」でも「改」でも、もう新しい1年に、皆が願い望む、その熱がいまだ冷めず、ますます積み重なっていってる気がするんですよ(^^)」
ロサ・ブラックティー
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いつも思う。この白紙ははたして単なるパグなのかと・・・・。
ロサ・ブラックティー
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Tポイントカード月POINTについて sing-for.month.jp/classic/tpoint.html
三ヶ月Data皐月の歌会上弦の部H31.05.10 up
順位筆名首席投句選句特選偏差EX合計

EX内訳

最優+3芍薬

最黄+2藤 かづえ

最緑+2袴田朱夏寿々多実果

初回+1文月 栞

欠票-1文月 栞

欠評-1えさい文月 栞

のの+1全員(管理人欠席のため)

月開催後記


芍薬さんが初の上弦首席でした

ロサ・ブラックティーさんから(多分)全句評をいただきました

通算70回出席: えさい

通算30回出席: NATURA

通算10回出席: 榊 康 さかなかな


ありがとうございました 花

皐月の歌会上弦の部