連歌の花道『新月ノ歌会』

春分の歌会

新月ノ歌会工事中

夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智

二人一組で短歌一首を詠む歌会R-2ぐらんぷり 『R-2ぐらんぷり』2014-春

『 ピンク 』

出詠は二人一組で参加ください
上句下句の分担なしで一首を相談共作して構いません
作中で題の詠み込みは必要ありません
出詠したコンビは互選(選歌と選評)に参加ください
選歌は特選並選次選の投票で行います(通常回と同ルール)
選評は(コンビ両名とも)一人一首以上に書いてください

詳しくはR-2ぐらんぷり案内ページR2GP

詠草リスト

[今回の投票式目]
特選(2点)×1票
並選(1点)×2票
次選(0点)×∞票

冠片足を抱いて泣いてるフラミンゴあなたの月に飛び立てなくて

出詠名 アメ白姫糸憂 × 月丘ナイル
首席 / 29点 ×10 ×9 ×7

互選名 中森つんゆりぐもふちさき遊糸管理人知己凛クニコ秋山生糸詠伝河嶌レイはだし迂回マサキ小早川東風温かい図鑑とみいえひろこ大木はちさとこまりかオリールオこはぎさくま

選評名 飛べない鳥は他にもいますが、確かに片足立ちはフラミンゴ。情景が浮かんでほろりとしました。
中森つん
★0
あなたの月に飛び立てなくて。はじめは勝手な想像から、星と読み違えてしまったのですが、月としたのはなにか思いが込められているのかな…と深読みしてみたり。月明かりに照らされ、綺麗なピンク色のフラミンゴが愛おしそうに月を見上げる情景が浮かびました。
ゆりぐも
★0
フラミンゴは飛べない鳥ではありませんので、飛ぶことはできるのにあなたの元へ行けないという意味ではないでしょうか。動物園のフラミンゴは飛べないよう羽を切っていますが。
泳二
★0
フラミンゴがどうして片足でいるかというと、寒いんだそうで。それはさておき片足で立つのではなく「抱く」という表現が、どうしようもなくひとりでいるという寂しさが出て素敵だと思いました。あの長い首で項垂れる姿は憂いているよう。南国の鳥の華やかさと恋の切なさを美しくまとめ上げていますね。
詠伝
★0
お題「ピンク」からフラミンゴを詠まれたところがまずすごいな、と思います。美しい、独特のピンク色ですね。また、明るい、ともすれば能天気なイメージで見られることの多い鳥を切ないトーンで歌われたのも新鮮でした。ひとつだけ、私は「あなたの月」に引っかかりを感じてしまいました。単純に月にむかって飛び立てない(あるいはあなたのところへ飛んでいけない)ほうが悲しさが際立つような気がします。
秋山生糸
★0
ピンクのフラミンゴと月の情景がとても美しく、片足を抱くという表現に魅力を感じました。月は唯一無二の象徴としての存在でしょう。
仮にフラミンゴとペンギンを入れ替えると、飛び立てないことの切実さが増幅するように感じました。結句が惜しい気がします。

★0
フラミンゴのピンク。まずそれを見つけた点が素敵です。片足で不安定かつ膝を抱えるように抱いているという表現もぴたりとハマってると思いました。切なくも美しい情景が浮かびます。
クニコ
★0
皆様が仰るように、ピンクからフラミンゴを導いたのは素敵です。片足立ちで眠っている様子が、泣いているように思えました。月明かりの下、静かに泣いているフラミンゴ。美しく切ない、物語のワンシーンのようです。

★0
フラミンゴと月。なかなか思いつかない組み合わせです。道具立てのセンスが素晴らしいと思います。あの細い脚と細い月。その不安定さが静かに響き合って、「飛び立てな」さを上手に演出しています。「抱いて泣いてる」という見方は好みだと思いますが、「泣いてる」がちょっと分かりやすくなり過ぎたかなと思います。
とみいえひろこ
★0
みなさんが仰るように、ピンクからフラミンゴを導き出したこのセンスが素晴らしいと思いました。熱帯の夜に月が浮かんでいるトロピカル風景が広がります。寂しげなフラミンゴに胸がいっぱいになります。「片足を抱いて泣いてる」が少しもたついた感じがしたのと、幼気な印象があったので、「片足を抱きながら泣くフラミンゴ」はどうかなと思いました。
河嶌レイ
★0
情景がとても美しく浮かび上がります。片足立ちのフラメンコが月を見上げている様、またフラメンコ自身飛べない鳥であること。どちらもこの歌をロマンチックにしています。すてき。
大木はち
★0
↑フラメンコてー  オッレー
 フ・ラ・ミ・ン・ゴ(滝川クリステル)
管理人
★0
上で変なつっこみしてすみません(わたしです)、ちゃんと書きます...。
こちらの歌からは、ここのサイトトップ画が浮かびました。まさにこんな景では。まず華やかさが浮かびやすい『ピンク』という題の中で、あえて女性の哀情を詠まれたことも、読み手の心を巧く崩して引き込ませる作りとなっているように思います。個人的には「あなたの月」に所謂「きれいすぎ」な印象を受け、一捻りしたい点でした。
管理人
★0
ピンクでフラミンゴを持ってきたところがすごいです。ファンタジックな情景がすんなり浮かぶかわいく切ないお歌でした。
こはぎ
★0
ピンクってプラスなイメージなのに寂しさが伝わってきます。月の方を見てるんでしょうか。フラミンゴっていつも下を向いてるイメージがあるので、そこにいないあなたとしての月を見あげてる姿は、少しの変化なのにとても印象に残りました。あと涙こらえてるようにも思えたり。
浮かぶイメージも幻想的でいちばん好きな歌でした。
はだし
★0
第2回R-2ぐらんぷり優勝は「アメ白姫」糸憂さん&月丘ナイルさんでした!!
*゚▽゚)*゚ロ゚)ノ 。.:*:・’゚★゚Congratulations゚☆。.:*:・’゚ヽ(゚ロ゚*(゚▽゚*
管理人
★0
初参加で、どきどきしました。票、評を、ありがとうございました。いろいろな捉え方があるんだなと勉強になりました。
上の句は月丘ナイルさんが、下の句は糸憂が詠みました。
ナイルさんからフラミンゴがきたときに、なるほどと思いました。フラミンゴは飛べるけれど「あなたの」ところには行けないところを詠みました。
主催者さま、皆さま、月丘ナイルさま、ありがとうございました。楽しかったです。お疲れさまでした。
糸憂
★0
初めてのR-2ぐらんぷりで1位を頂き、嬉しくてまだふわふわしています。コメントもそれぞれに嬉しく、こんなに多くの方に票を入れて頂けたのかと改めて驚いています。
糸憂さんとは、上の句をそれぞれ2つずつ詠み、交換する形で下の句を付けました。フラミンゴに月をあわせてくれた時の嬉しい感動は忘れられません。
みなさま、本当にありがとうございました。楽しかったし、勉強になりました。
これからも、よろしくお願いいたします。
月丘ナイル
★0

ぴかぴかのピンクのペンを剣として時速2キロで走れヒーロー

出詠名 ひよこのモラル迂回 × 杏
2 / 21 ×7 ×7 ×3

互選名 中森つん遊糸管理人月丘ナイル秋山生糸はだしマサキ東風糸憂温かい図鑑さとこmiyafiオリールオ真匿名さくま

選評名 剣なら、黄色か青のほうが似合うのになぁと思いながら、そのちょっと抜けた感じがいいなと思いました。
中森つん
★0
走っても時速2キロってかなり小さな存在ですね。幼児?
「走れ」と見守る誰かの優しい眼差しが印象的です。ピンクの持つ華やかさと、ヒーローになりきったやんちゃな行動が可愛らしく、微笑ましい歌だと思いました。
遊糸
★0
時速2キロのヒーローはやんちゃぼうず感がよく出ている。きっと彼は今まさに何かに落書きをしようとしているに違いない。戦おうとしているのだ。そこを「ヒーロー」と言えるおおらかな母のもとで、きっと彼は自由な発想を持つ大人になれるだろう。
月丘ナイル
★0
時速2キロ、なんで??と最初思いましたが、他の方の評を見て納得しました。かわいらしくて素敵な歌ですね。ぴかぴか、ピンク、ペン、剣、と思わず口ずさんでしまうような音のつながり、リズムの良さも素晴らしいなと思いました。
秋山生糸
★0
半濁音がたくさんあり、キラキラしている場面が上手いです
ただ、剣だとヒーローより勇者の方が合う気がしました
ナイス害
★0
表現が好きです。幼い子のどたどたと走る風景が浮かびました。上句のリズムも気持ちいいです。ただ今の語順だとせっかくの「時速2キロ」が流れてしまうような気もしました。
はだし
★0
「ピンクのペン」で蛍光マーカーを思い浮かべました。時速2キロは歩く速度にしても相当ゆっくり。受験生の歌という読みはどうでしょう。ピンクのマーカーを手にしたヒーローにゆっくりと受験という競争を「走れ」というエール。とか。
恣意的な読みではありますが。
泳二
★0
ヒーローごっこに夢中になる元気な女の子の姿が浮かんだ。戦闘もののヒロインやプリキュアへの憧れか。お絵描きのためのピンクのペンを手にして戦闘モードに突入するんだから、お母さんも手を焼いてるだろう。きっと男の子の兄弟がいるんだろうとか、いろいろ想像して楽しい。
受験の解釈はなるほど、と唸った。それも面白い。
マサキ
★0
念願だったピンクのペンを買ってもらって、歓喜のあまり駆け出していった、幼稚園児の姿が浮かびました。ペンの色も手伝ってか可愛らしいです。
「ペン」と「剣」で韻を踏んでいるのもいいですね。

★0
大好きな歌でした。ほのぼのしつつも子供なりの全力感満載の力強さも伝わってきました。本人の動き本人の表情そして周りで見ている人の表情までもが見えてきました。どんな技術力のある歌でも、この全力ほのぼのを前にしたら無力になってしまうぐらいによかったです。
温かい図鑑
★0
お姉さんかお母さんのペンを持って走り出した男の子の歌かな、と解釈致しました。「ヒーロー」を見守る暖かな視線が想像出来、また、「ピンク」という言葉の響きが持つ良い意味での幼さが遺憾無く発揮されているように思います。
ルオ
★0
リズムがよくて、声に出して読みたくなります。微笑ましくて印象的な場面でした。
一寸法師くらいに小さいのかなとも、思いました。
糸憂
★0
詩全体に疾走感があり爽快なはずなのに、時速2キロなんですねwギャップもいいし、ワードの引き出しも豊富で、オオギリストさんコンビの歌かなと思いました。僕はこの時速2キロ、小さい子供が歩いたり、走ったり、そして時には休んだりして時速2キロになったのかなと勝手に想像しちゃったりしちゃた
真匿名
★0
受験生に向けての歌でしょうか。
ちょっと迷いましたが時速2キロで走れは蛍光ペンを引いてる様とチャレンジしようとている人間に向けてこつこつ頑張れと言っているメッセージだと思いました。
ヒーローという言葉も若者に対して粋な表現だと思います。
さくま
★0

日だまりでもっと知りたいことがある例えばピンクのシュシュのこととか

出詠名 はんなりいちご大福天野うずめ × 悠
3 / 19 ×5 ×9 ×12

互選名 ゆりぐも黒夜行ふちさき遊糸管理人月丘ナイル知己凛クニコ秋山生糸ナイス害河嶌レイはだしみなま迂回マサキ小早川東風糸憂温かい図鑑とみいえひろこ大木はちさとこmiyafiオリールオこはぎ

選評名 巧く説明できないんですけど、この句が凄く好きです。詠んでいる光景もズバッとしたものなわけでもないし、全体的にフワッとした感じなんだけど、なんでかな、全部の投句を初読した際一番印象に残りました。強いて言うなら、「日だまりで」は、もう少しベストな表現があるかも、と思ったりしました。
黒夜行
★0
まだ恋人になっていない男女の歌にも、まだ距離感のある少女同士の歌にも詠めるな、と思いました。まだ名前の付けられないぼんやりとした距離感が「ピンクのシュシュ」で強調されている気がします。
ふちさき
★0
女性ふたりの景色が浮かびました。女性の方がシュシュを見るように思います。憧れていて真似をしたくて知りたいところを想像しました。
糸憂
★0
仲良くなりたいと思った女の子が身に着けているシュシュが気になるのでしょうね。主体が男の子でも女の子でも、高校生か大学生くらいのイメージ。個人的には主体は女の子かなと思いますが。可愛らしい歌です。
月丘ナイル
★0
下の句が好きです
好きなんですがちょっと言い回しに既視感がありました
女優の伊藤かずえさんはシュシュを作るのが趣味なんですよね
ナイス害
★0
確かに下の句の「例えば~のこととか」は私も既視感がありました。でもやっぱりいい言い回しですよね。やっぱり好きって思いました。私も女の子から女の子への目線を感じました。いつもピンクとかつけない友人がピンクのシュシュをしてる。いいことあったのかな?という風にも読めました。
クニコ
★0
上句、具体的な情景はいろいろ想像できますがつかみどころはない。その情景の本質の雰囲気をよく言い表していて上手です。読み手になんとなく想像させつつもふわりと逃げて誘う一首。若い女の子ふたりの語らいの場面かなとも思いました。憧れている女の子と、言葉少なに語らい始めるお昼休み。ほんのりガールズラブの雰囲気も。
とみいえひろこ
★0
急にクラスの女の子がシュシュをつけてきて、「恋かな!?恋かな!?」と友達と勝手にわくわくしていたことを思い出しました。髪飾りの変化には結構気付きやすいのかなと思いつつ、ピンクが少しとってつけたように感じられました。シュシュだったらいいんじゃないか、とか、元々おしゃれ好きな子だったらその日にピンクのシュシュを付けたくらいじゃそんなに気にならないんじゃないか、とか、いろいろ考えてしまいました。
まりか
★0
学期初めの空気も薄らいできた春の終わりの昼下がり、まだ距離感のある二人のぎこちない視線が鮮やかに浮かびました。関係性に名前がなく、もっと近づきたい時というものは、些細なこと、それこそ「ピンクのシュシュ」にも会話の糸口を見つけ出そうとするものだよなぁと懐かしい気持ちに浸れて好きな歌です。
ルオ
★0
とっても好きです。春らしい情景、ピンクのシュシュという小道具。かわいくてやわらかくて清々しい。男の子からの目線とも女の子同士とも取れますが、どちらも初々しい雰囲気がしていいなと思いました。
こはぎ
★0
百合短歌と読みました。口調と「シュシュ」から主体は女性のようですが、男性に対する科白ではなさそうです。もちろん男同士ではないでしょう。「日だまりで」ということは現在は日だまりではないところにいる。「もっと知りたいことがある」はある程度のことは知っていることを示しています。ということは百合です。その前提でいい歌だと思います。
泳二
★0

春のない街に住むきみの目にさくら ふたりしてみたあれはさよなら

出詠名 ロゼロゼ河嶌レイ × こはぎ
4 / 15 ×4 ×7 ×8

互選名 ふちさき月丘ナイル知己凛クニコ天野うずめはだし駄犬デレ公迂回泳二白石フランソワマサキ糸憂とみいえひろこ大木はちさとこまりかルオ

選評名 「街に住む君の」でリズムがつんのめってしまうのが気になってしまう。さくらを繋ぎ目に、下の句からすべてひらがなになるのは別れに心を失くしたような寂寞感を出てて良いと思います。さくら、さよならで韻を踏んでいるのもキレイ。
詠伝
★0
上の句が少しリズムが引っかかってしまうのが惜しいのですが、二人を分かつ情景と感情・・・切なさがよく伝わってきます。
知己凛
★0
私は上の句のリズムについては気になりませんでした。定型に乗せるなら「春のない街では」にするのはどうかな、と思いましたが…どうでしょう。「さくら」「さよなら」の音が美しく、背景の想像が膨らむ歌。
月丘ナイル
★0
春のない街 に考え込んでしまいました 北極圏? 熱帯? むしろ、レイチェル・カーソン的な沈黙の春 春が来ても花も咲かず鳥も鳴かない 原発事故後の廃墟? とすればさくらは幻視? 最後に見た桜への哀惜?
白石フランソワ
★0
ついラップ調に読んでしまいいいリズムで読めました。さくらを軸に状況が汲み取れ想像が膨らみました。
クニコ
★0
綺麗な歌だと思いました。春のない街なのに目に映るさくらとは何だろう? まっすぐ歌えば散りゆく桜などが浮かばれる情景なのでしょうが、最初に「ない」ということでグッと歌の情景に思いを巡らせずには居られませんでした。
駄犬デレ公
★0
春のない街と言うのが少し気にかかります。そこに住むきみの目に桜というのはどんなシチュエーションなんだろう。上でも指摘されているように原発事故やカーソン的な沈黙の春を描いているのならば世界崩壊後の二人を描いたのだろうか。
大木はち
★0
さくら、さよなら、と韻を踏んでいるだけでなく、寂しさまで心に迫ってくるように感じます。どちらもひらがななのも素敵。上の句については、引っ掛かるというより、さくらがほどよく強調できているように感じました。
まりか
★0
さくら、さよならで韻を踏んでいて、綺麗でありながらも切ない情景を想像させます。上の句のリズムが読みにくいと感じたので、上の句で止めてしまうのがもったいないように思います。
オリー
★0
「春のない」はもう還ることのない時を意味して、「さくら」は流れる涙の比喩と読めます。過ぎた恋へ惜別の想いが溢れた一首と取りました。ただ最初は主体目線からきみを見ていると読み始めたところ、下句で今二人の「さよなら」を俯瞰から見ているように、読後にそれは現実のきみが過去を回想しながら目に「さくら」を浮かべているようだと、一文を通して目線の元が「主体→俯瞰→きみ」と様々に読めました。(その抽象性は魅力でもあると思えますが)情感を得るより先に景を整理する時差の空く印象がありました。
管理人
★0

おりがみは燃えてしまった 初恋の彼をピンクの日記にはなす

出詠名 いよねこ。大木はち × 小春まりか
5 / 11 ×4 ×3 ×4

互選名 黒夜行管理人詠伝駄犬デレ公迂回マサキ糸憂さとこmiyafi

選評名 よく分からないものに惹かれてしまう僕としては、このよく分からない感じは好きです。どういう状況なんだろう?おりがみが燃えてしまうことと、ピンクの日記(そもそもそれも何を指すのかよくわかんないけど)にはなす(はなすは、放す?日記に放すってなんだ?)がどう関係するのか。よくわからないことだらけで、どうやってこの句を二人で考えたのか、凄く興味があります。
黒夜行
★0
おりがみ=幼少期の名残りから想起される「初恋の彼」という風に解釈しました。「はなす」は“日記さん”に打ち明ける意味での話すに変換しても良さそうですが、心という水槽から「ピンクの日記」という池に放流する、という意味で読んでも面白く、あえて平仮名にすることで自由度が上がっていますね。
詠伝
★0
おりがみは丁寧に作り上げてきた想いそのものだとか、あるいはラブレターの便箋とか、そういう象徴を全て含んでるように思えました。「はなす」は放流する、のイメージがしっくりきます。自分の中から切り離されて、過去たる日記でのみ泳ぐ気持ち。失恋をすぅっと遠くから眺める視点が心地いいです。日記を「ピンク」とそのまま表したのが少し気になります。恋のイメージであれば「初恋」との重複が勿体無い。おりがみもピンクだったのかなぁと想像しますが、そこまで詠み込むとしつこくなりそうかな。上句・下句のほどよい距離感も好きでした。
迂回
★0
儀式という印象を受けました。
可愛く解釈するとおまじない、そうでなければ呪いでしょうか。

★0
幼い恋に別れを告げるということかな。「おりがみ」が「燃え」るというイメージが感覚的に好きです。「燃やした」でなく、自然に主体のなかで恋が消化されてしまった、そしてそれを見ている雰囲気に大人びた賢さや情緒を感じました。「初恋の彼」が妙になまなましい感じがします。これは個人的な感想かもしれません。
とみいえひろこ
★0
上下の句が各々飛躍していても歌ならちゃんと成立するんだなと思いました。小説とかだと難しくなるけれど。
miyafi
★0
衝撃的な上句にまず目を引かれます。下句は、初恋を日記の中へ手放す(=もう過去として割り切る)と読みました。上下とも切なく魅力的な詩文に、変に物語的説明を付けず思い切って並列させたことで、不思議とその句の間から多くのストーリーが浮かんでくるようです。
管理人
★0

運命の糸がほんのり色づいた君と目が合う3回目の朝

出詠名 クニチコクニコ × 知己凛
6 / 8 ×1 ×6 ×8

互選名 管理人月丘ナイル詠伝河嶌レイはだしみなま泳二白石フランソワマサキ糸憂さとこまりかこはぎ

選評名 下の句は「3度目の朝」にしたら定型にうまく収まるのになぁ、と感じました。
黒夜行
★0
ほんのり色づいた歌がかぶりました。こちらは赤い色に染まるまでの過程を詠んだところがすてきです。
みなま
★0
先に出ていますが、私も結句の3回目は3度目の方が合うように思いました。単純に恋をピンクとするのではなく、運命の糸が今ピンクに色づいて、これから赤い糸になるのかも…、という上の句がとても好きです。でも、そうか、2回くらいじゃ夜を越えても運命の恋ではないのか…
月丘ナイル
★0
通学のバスで毎朝いっしょになる、気になるあの人 でもなかなか目を合せられない 向うでも気になっているらしい からみあう視線 すこしずつ目が合うようになって 3回目 すこしだけまともに目を見られるようになった ほんのすこし色づいた恋 そんな情景を思い浮かべました
白石フランソワ
★0
「ほんのり色づいた」なので、私も通学する朝に目が合うのが三回目、と思いました。
糸憂
★0
最初から赤い糸で結ばれているのではなくて、だんだん色がついていく発想が素敵!おそらく無色(=白)からはじまり、その途中のピンクなのでしょう。まだ恋とも言えない淡い気持ち…。キュンと来ます。「3回目」の字余りはそれほど気になりません。逆に1度目、2度目…と数えるより身近な気がしました。
詠伝
★0
運命の糸は自分で赤くしていくというメッセージが込められているように思いました。その過程でのピンクとはお見事です。
前の歌と「ほんのり(と)色づいた」がかぶっていることで、歌意よりも、2組4人の焦った心境を察してしまいました。
「少しずつ赤く染まっていく」という状況が、独創性のある表現になれば素敵です。
遊糸
★0
恋の予感を運命の赤い糸がだんだん色づくと表現した点が見事。
このように軽快に読む歌こそ定型にリズムよくおさめないとあまりにももったいない。
泳二
★0
スッと読めるのがこの歌の良さだと思うので、結句7音におさめた方が完成度を高く見せられたと思います。
miyafi
★0
赤い糸が最初から赤いのではなく、だんだんと赤く染まっていくという発想が素敵です。他の方も仰っているように、定型に収まっていたらもっと良かったと思います。
まりか
★0
上に並んだご意見とほとんど同じ思いです。少しずつ赤い糸に染まる今を『ピンク』と詠んだ上句がとてもステキ。結句の字余り勿体ない。実はわたしも最初は二夜を過ごした後と読みましたが、やはりこれは通学途中で名も知らない「君」と目が合った朝ですよね。エッチが先に浮かんだ人はプラトニックを思い出してください。(はい)
管理人
★0
最初から赤い運命の糸がつながる…という展開はよく見ますが、「少しずつ色づくのだ」というのは素敵だと思いました。皆さんおっしゃる通り、結句は「三度目の朝」でよかったと思います。
こはぎ
★0

こうなると知ってて君に会いに来た床に外した指輪を落とし

出詠名 東京フレッシュスタイルmiyafi × 殺してやる
7 / 8 ×1 ×6 ×6

互選名 黒夜行河嶌レイはだし白石フランソワマサキ小早川糸憂大木はちまりかこはぎ真匿名さくま

選評名 全体が醸し出す雰囲気がとてもいいと思います。あぁ、ピンクだなぁ、って感じですね。特に上の句の、諦めなのか覚悟なのかどちらとも取れる感じも好きです。下の句は、【床に「外した指輪を」落とし】より、【「外した指輪を」床に落とし】という感じにした方が、読んでて引っ掛かりが少ないかもと思いました。
黒夜行
★0
不倫の恋の後ろめたさ、どうしようもなさを感じます(ちょっと芝居がかってますが)。ただ私はこの歌からピンクを読み取るのは難しかったです。お題のある歌として評価するのは厳しいかと。
泳二
★0
山下達郎の歌によく似たシチュエーションあったなあとおもいだしました。ただ、上の方が言われてるように「ピンク」は読み取れませんでした。もうちょっと踏み込んだ表現があれば、といったところです。ちょっと大人しすぎたなー、おしい
みなま
★0
テーマが「ピンク」と決まっているから恋のうた=ピンクかなとは思えるのですが、それがなければどちらかというと「指輪」から銀色とかを想像してしまいます…。せっかく装飾品というアイテムがあるのだから宝石の名を詠みこめば色みを出せたと思うのですが。
詠伝
★0
上句のドラマティックな導入が印象的な歌ですね。それだけに下句の語順の引っ掛かりが勿体ないと思います。
「外した指輪」「床」で落としたことは伝わるので、「床」か「落とし」のどちらかを削り、もう1つピンクの要素を足せば完成度が上がるのではないでしょうか。

★0
上の句で一気に引き込まれ、下の句で「おおっ!」ってなった後に、「…ピンク…?」ってなりました。個人的にはこの恋にピンクは似合わない気がします。下の句で「ピンクダイヤは床に落として」とかだったら、どうでしょうか?マリッジリング。
月丘ナイル
★0
全体として、後戻りできない道にふみこむ破滅的な感じを醸し出していて惹かれます。ただ皆様が言っている通り、「ピンク」分は読みとれませんでした。下の句「床に」「外した」「落とし」と、いくつか省けそうな気がしますので、この辺りに色を入れられると良いなと思います。
秋山生糸
★0
情景がよくわかる歌だと思います。皆さんが「ピンク」を読み取れないとおっしゃっていますが、なんとなく、逢引している二人の部屋はど「ピンク」のインテリアなイメージが出てきたのは私だけなのでしょうか。
淡いピンクというよりもどぎついピンクを感じました。
知己凛
★0
不倫関係を詠っているのでしょう。歌としてはまとまりもあり成立していると思うのですが、お題の「ピンク」が見えてきませんでした。ラブホテルのイメージをピンクに乗せたかったのかもしれませんが、そうならどこかにそれを匂わすようなヒントが欲しかったです。それだけに惜しいです。
河嶌レイ
★0
映画「セックスと嘘とビデオテープ」で 床に落ちていた指輪から妻が不倫に気づき破局が始まるところを思い浮かべました と、画像検索していたら この映画のビデオのジャケットがピンクでした 関係ないかもしれないけれど
白石フランソワ
★0
不倫ですね。しかもベッドイン間近を描いた風景。初めて抱かれる相手なんでしょう。部屋がピンクなのかもしれないし主体の心がピンクなのかもしれない。ピンクなんて一言も書いてないのにピンクにしか見えない。
大木はち
★0
「こうなると知ってて」からの始まりに惹かれます。ドラマティックな瞬間が目に浮かぶよう。ただこれだを読むと「ピンク」を想像できないかなと感じました。もう少しピンクな要素をどっかに入れられたら…。
こはぎ
★0
まとまっていて、完成度が高い歌だと思われます。ただ個人的に「床にはずした指輪を落とし」と言う部分に引っ掛かりを感じました。どうせなら指輪が落ちていく経過を書いたほうがより伝わりやすく良い歌になるのではないか、と思いました
真匿名
★0

風のふく街角に立ち幾年もヨコハマメリーは頬紅をさす

出詠名 とみいえいじ泳二 × とみいえひろこ
8 / 7 ×1 ×5 ×5

互選名 ゆりぐもふちさき管理人ナイス害はだしみなま糸憂まりかゆかり

選評名 ちくっとした皮肉にも受け取れるのですが、横浜の街で女性であり続けたメリーさんを端的に詠われていて好きでした。
ふちさき
★0
浅川マキの歌っぽくて、かっこいいです
ナイス害
★0
「ヨコハマメリー」が分からなかったので調べてみたところ、引き込まれました。映画のワンシーンを切り取った歌なんですね。画像を見ましたが、凄いの一言です。
ピンクにもいろんな題材があると思い、感服致しました。
遊糸
★0
『ピンク』を題として「ヨコハマメリー」を描いた選択にまず惹かれました。他作とも巧く差別化されていると思います。固有名詞の作品は当然評価のされ方が割れるはずですが、それは覚悟の上のよう。表現としては上句の景「風のふく」あたり哀感をもう一つ強めても下句とのコントラストが際立ち、そのピンクが映えるように感じました。それでも全体を通して好きな一首です。
管理人
★0

恋桜 矢に変えつがうあの人へ バスから放つ流鏑馬の朝

出詠名 そうだ、Jリーグに行こうゆかり × ナイス害
9 / 6 ×1 ×4 ×11

互選名 ゆりぐも管理人知己凛詠伝河嶌レイ駄犬デレ公迂回白石フランソワマサキ小早川さとこmiyafiまりかこはぎ

選評名 「バスから放つ流鏑馬の朝」というフレーズは凄く良いと思いました。ただ全体的に、ストレート過ぎる印象です。なんとなくもう少し、詠んでいる情景から「ズラす」何かがあるような句の方が僕は好みかなぁ。
黒夜行
★0
桜を矢に、バスを馬に見たてての流鏑馬の表現おみごと!なんとなくセーラーをきた女学生の勇ましさとみずみずしさを感じてときめきます。ただ2つ目のスペースが後にきてるせいか初見では矢を番えたのが「あの人」に思えてしまい、射るのは誰なのかわからなくなってしまいました。前に入れて上の句と下の句の間は空けない方が読み易いかも。
詠伝
★0
通学中の女の子の恋の歌と読みました。流鏑馬に例えたところが古風ですね。昭和のボンネットバスの情景が浮かびました。古きよき時代を感じます。今はスマホやデジタルツールばかりですから。
知己凛
★0
ロマンチストかつ凛々しい主体がよく表現されていてカッコいい!「矢に変えつがう」を「矢に変え放つ」にするともうひとつ下の句にエッセンスがはいるかな?と思いましたが、つがった矢を放つ流れがあるからいい歌なのかも。
月丘ナイル
★0
つがう は 弓に矢をあてがうという意味と カップルになるという意味を掛けているとすれば意味深で 矢はエロティックなニュアンスにもなり ドキドキします
白石フランソワ
★0
「恋桜」「バス」「流鏑馬」の取り合わせが決まっていると思います。「朝」という時間も大事。字あけは、この歌の勢いが止まってしまうので、なくてもよかったのかなと感じました。
とみいえひろこ
★0
スピード感があって好きです。「バスから放つ流鏑馬の朝」の中に、人物の位置や時間(通学中ですか?)が凝縮されていて、自分の気持ちも一緒に放ってしまえという勢いを込めた感じが、朝という時間帯にマッチしているように感じます。
オリー
★0
現代歌に和の演出が融合されたかっこいい作品です。ただ個人的に、一字目いきなり「恋」の字は野暮っぽく感じました。「桜矢に」「あの人へ」「バスから」「流鏑馬」で片恋の想いは見えるはずで、「恋」と書かずに歌を通して恋を伝える方が自分としてはより好みの形になります。
管理人
★0
現代において「バスから流鏑馬」がとてもおもしろいと思いました。女の子の勇壮さも表現していますよね。わたしも一字空けはない方がすんなり読めていいと思います。「恋桜」は「恋」を使わない別の表現を探して欲しかったなと思いました。桜の矢をあの人へ放つ、という情景で十分恋だと伝わります。
こはぎ
★0
最初に申し上げますが、非常に良いと思います。バスから桜の矢を射る流鏑馬、春らしく甘酸っぱくすばらしいイメージです。ただ、いくつか残念に思う点があります。他の方の評にもありましたが「恋桜」の「恋」は使わない方が良かった。しかも初句に。仮に「恋」を使うなら結句で「恋の流鏑馬」みたいな方が面白かったですが、それでも使わない方がいいと思います。字空けも効果は感じられません。「つがう」と「放つ」の時制が同じになっていますので前半と後半が離れて見えます(これは字空けのせいもありますが)。体言止め「流鏑馬の朝」では「朝」が強調されますが、むしろ「流鏑馬」を強調した方が良かったのではないでしょうか。「朝の流鏑馬」とか。
と、いろいろいちゃもんをつけてしまいましたが、とても気に入っているからです。
泳二
★0

草を食む牛の乳房に思い出す あなたと聞いたピンク・フロイド

出詠名 PUNK&ROMANTICみなま × きょむ。
10 / 5 ×1 ×3 ×7

互選名 中森つんゆりぐも管理人クニコナイス害詠伝天野うずめ糸憂温かい図鑑大木はち

選評名 ピンクフロイドは想像しやすい題材でしたね。ただそれを上の句がきれいに表現していると思います。
中森つん
★0
乳房がピンクである、ということ以上になにか暗喩されているのでしょうか。ちょっと私にはよくわかりませんでした;他の方の評を読みたいです。
月丘ナイル
★0
ピンクフロイドの代表的アルバム「原子心母」のデザインが雌牛の写真なんですね。ピンク→ピンクフロイド→牛というアイデアの歌ですが、短歌としてはもう一押し詩情が欲しかったような。
泳二
★0
実は私も「ピンク」というお題が決まってすぐピンクフロイドが浮かびました
いっそプログレよろしく韻律を無視しても面白かったかもしれませんね
ナイス害
★0
「ピンク・フロイド」をぐぐるまで知らなかったのですが、一番すっきりした歌でした。
天野うずめ
★0
字あけは思い出してる時差としてあるのかなと思ったのですが、直結して思い出すスピード感があったほうが、ジャケットの事など知らない人間からすると違和感あって、それも含めて面白いかなと思いました。
クニコ
★0
「草を食む牛の乳房」にぎょっとして惹かれるのですが、昔聴いた歌と人を思い出したというだけの歌になってしまっているのでは。もうひとつ何かあれば。ピンク・フロイドの歌詞のような状況であるわたし、とか…全然例えを思いつけませんが。
とみいえひろこ
★0
この歌が詠んでいる場面ってアトムハートマザーと言うアルバムのジャケットかな。(記憶違いかも)ピンクフロイドは思いついたけど知らない人も多いと思ってやめました。
大木はち
★0
固有名詞を用いると、読み手の予備知識によって受け取られ方も違うはずです。
こちらは「ピンク・フロイドの牛」を知っていることが大前提の作品であって、知っている人にとって上句の説明は冗長気味に感じるのでは。「牛」と「ピンク・フロイド」だけあれば画は浮かぶはずで、あとの言葉は他の表現に使えたと思います。知らない人にはいくらデザインの描写を丁寧に書いても伝わらないはずなので、知っている人を対象にした「狭く深く」を狙う方が強い印象を持った歌となったように思います。
管理人
★0

桜色埋もれた君が攫ってく 掴んだ袖は鮮やかなまま

出詠名 ルオリールオ × オリー
11 / 4 ×2 ×0 ×1

互選名 小早川ゆかり

選評名 「埋もれ」ているものが「攫」うの主語になるのがなんだか不思議で、雰囲気としていなくなったのは「君」なのだろうけど結局攫われたものとはなんだったのか、もやもや感を感じてしまいました。登場人物は三人なのかな。埋れた人、攫われた人、袖を掴む主格。もう少し踏み込めば美しい情景が広がるように思います。
詠伝
★0
別れの季節を感じさせる、切ない歌のように感じました。下の句は、掴んだ袖が強く印象に残っているんだろうと解釈できるのですが、上の句をどう捉えればいいのかわかりませんでした。全体の雰囲気の中で桜色が添え物のようになってしまったのが惜しいと思います。
東風
★0
どこか演歌のイントロに入る常套句のような印象を受けました。その定番的なものに勿論魅力はありますが、何か目新しさや驚きが欲しいと感じます。作中を通して一本調子に思えるので、あえてここに雰囲気の異なる素材を一つ置けるとチャームのように光るのでは。
管理人
★0

父「ピンクレディー!」兄「ももクロ!」わたし「ドレスの"色"の話だってば!」

出詠名 パンツのヒモに埋もれる秋山生糸 × 黒夜行
12 / 4 ×0 ×4 ×7

互選名 中森つんゆりぐも月丘ナイル知己凛クニコ天野うずめはだしさとこまりかさくま

選評名 父と兄の回答が面白い!その分、下の句が「ドレスの色」と安易なものにしてしまったのが、残念な気がしました。
中森つん
★0
父と兄で世代の違う答えがふふってなります。ただ「わたし」がどのような問いを投げかけてこういう状況になったのか想像しづらく、それゆえ折角のオチが弱くなってしまっているのかも。
詠伝
★0
母「桃井かおり」など、桃色に関係する名前の芸能人といえば?という質問であることを想像させる余白があれば面白いと思います。
ドレスの色の話をどう絡めたらいいのか難しいと思いました。楽しい家族の会話はいいですね。
遊糸
★0
この会話がちゃんと短歌のリズムに乗っているのがすごい。各世代の「ピンク」も面白い。おそらく、母と娘がドレスの写真を見ながら「やっぱりピンクかな」とか言ったことで始まった会話でしょう。面白いです。
月丘ナイル
★0
うまいです。
「ピンク」だから恋歌ばかりだと思いましたが、こういう歌があるとは思いませんでした。
天野うずめ
★0
楽しいうたです。短歌って楽しいなと改めて思わせていただきました。
上の句が面白いので、元を正せば…の「ドレス」が普通であるからこそ面白さが成り立っているのでは?と思いました。
クニコ
★0
楽しい会話ですね。家族でドレスの色を話してるってことはわたしは結婚とかしちゃうんでしょうか。二人がふざけるのももうすく来る寂しさの裏返しとか。
兄と父をひっくり返すと字余りだけどもう少し言葉も閊えて読みやすくなるのかなと思いました。
はだし
★0
ドタバタしてる感じが好きです。
会話は成り立って無い感じですが家族の仲の良さが出ていてでも本当は父も兄も分かってておちゃらけてるのかなという気がします。
さくま
★0

屠殺場の宙吊りの牛引き裂かれ闇になまめく肉の断面

出詠名 ラパン エ ダナエ詠伝 × 白石フランソワ
13 / 3 ×0 ×3 ×10

互選名 ゆりぐも黒夜行遊糸管理人ナイス害天野うずめはだしみなま泳二マサキ温かい図鑑まりか

選評名 「屠殺場」の牛だから、ただ「腹」と書いても引き裂かれていることは伝わるだろうから、「引き裂かれ」を削ってもう少し違った要素が入れられるかも。なんとなく雰囲気には惹かれる句なんですけど、屠殺場はホントに暗い(闇)なんだろうか?(作業するから明かりはあるよなぁ)とか考えてしまって、なんとなく心を預けきれない句という印象もあったりします。
黒夜行
★0
生々しい情景が浮かびますが、ピンクからこのような歌が生まれたことに意表を突かれました。改めて、私も命を頂いていることに感謝しなければと…。
ゆりぐも
★0
上の句だけで色味は伝わるので、個人的には下の句はもうちょっと違う方がいいように思います。「闇になまめく」は気持ち悪さを説明しすぎていて、もったいない。ない方が上の句が活きる気がします。
月丘ナイル
★0
上句はとても残虐な光景ですが、人間が生きていく上で当たり前の営みなんですよね。
恐らく主題は四句の「闇」だと思いますが、敢えて詠み込まない方が逆に闇が深まり、読み手にぐさりと刺さるように感じました。
着眼点には凄みがありますね。

★0
着眼点に良い意味で衝撃を受けました。他の方が仰っているようにもう一つ要素があると良さそうですが、この歌については肉の生々しさをこれでもか、と歌った今のままの迫力が良いのかな、とも思います。きれいにまとまってしまっていたら、この衝撃はなかったな、と。
秋山生糸
★0
「徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑」を思い出しました
ナイス害
★0
円山応挙「七難七福図巻」を思い出しました。
ピンクでこの歌を出すとはすごいです。
天野うずめ
★0
「屠殺場」「宙吊り」「引き裂かれ」「なまめく」「肉」「断面」とうむを言わせずイメージを喚起する言葉の過剰な羅列。短歌のセオリーから言えばほとんどの言葉が省略できる、いわゆる書きすぎです。しかし一般に「ピンク」から想起されるイメージの逆の極端をあえて徹底して提示されたのだと思います。
非常に残念なのは、主観が入った「なまめく」という言葉。好みの問題ですが、ここは客観描写にこだわって詠んでほしかった。
泳二
★0

ほっぺたとほっぺただけが触れていてすやすや音符だけのオーケストラ

出詠名 うる覚え?うろ覚え?はだし × 温かい図鑑
14 / 3 ×0 ×3 ×9

互選名 黒夜行遊糸月丘ナイルクニコ詠伝河嶌レイ迂回東風糸憂miyafiまりか

選評名 凄く惜しい気がします。最後の最後が、僕にはどうも定型に収まるように読めない(「だけのオーケストラ」が僕には9文字に感じられる)。ここがもっとうまく処理されてたら、一番好きだったかもしれません。惜しい!
黒夜行
★0
本当、最後の句の韻律が惜しまれます。そのままですが、楽団とかに言い換えたりするとこの雰囲気は出ないのですかね。頬寄せ合って眠る子どもをやさしく見守る親のような視点は、とても素晴らしいと思います。色を直接詠み込んでいないことも、ほっぺた=ピンク=こども?女の子?と考えを巡らせることで自然と読み手の中であどけなさに繋がっていくのかも。
詠伝
★0
下の句は、すやすや音符のオーケストラ でよかったかなと思います。音符だけのだけを抜いても他の音はしないと、伝わりそうです。
かわいらしくて好きな光景です。
糸憂
★0
寝息だけが聞こえている様子をこんな風にやさしく表現しているのがすごい。私も「だけ」を抜くといいかなと思いました。オーケストラ、の語が入っているので、やはり美しくスムーズなリズムに乗っていて欲しいです。
月丘ナイル
★0
穏やかな、いっそ神聖ですらある情景の描かれた、とても好きな歌です。もはや重箱の隅をつつくようなコメントになるのですが、「音符」と符合するのは「旋律」とか「メロディー」ではないかな、と思います。逆に「オーケストラ」であれば「楽器」「音色」がしっくりくるのではないかなあ。
秋山生糸
★0
幼い兄弟が頬をピンクに染め、寝息をたててお昼寝している光景が浮かびました。
上句にも下句にも「だけ」を詠み込むことに特別な思いがあるのかもしれませんが、逆に「だけ」の使い方に引っ掛かりを感じました。
ほっぺたとほっぺたが触れるためにはかなり密着しなければならず、「だけ」は違和感があります。もしかすると座っているのでしょうか。
下句は「すやすやという音符」の意でしょうか。「音符はすやすや」だと如何でしょう。ごてごてしますかね。
雰囲気はほのぼのしていて好きです。寝息を指揮する母親の姿を想像すると楽しくなります。

★0
ほっぺたとほっぺただけが触れるのは考えてみると不自然な体勢なので、幼い兄弟に限定されないのかも。例えば病人と枕辺に付き添う看護人との切ないスキンシップとか。
白石フランソワ
★0
最初オーケストラにとらわれ、ほっぺたとほっぺたがくっついてるような楽器を必死で考えてしまった自分が情けないです。。寝姿・寝息とわかりその可愛らしさにやられました。韻律を考えると「だけ」はやはりこだわっていれているのではと思うのですが、そこは汲み取れなませんでした。
クニコ
★0
春のお昼寝の時間でしょうか?小さい子どもを見守るような優しいポカポカとした作品だと思います。「だけ」 の断定の響きが強すぎて、作品のほんわかとした雰囲気を止めてしまっているように感じるので、もったいないかなと思います。
オリー
★0

「マリリン…」つぶやきながらうっとりとコロンをまとい寝るラフレシア

出詠名 つん&デレ中森つん × 駄犬デレ公
15 / 3 ×0 ×3 ×4

互選名 詠伝迂回マサキ大木はちまりか

選評名 マリリンとコロンの取り合わせに「寝る時身にまとうのはシャネルの5番を数滴」という台詞を思い出してグッときました。でも身につけているのはラフレシア…。あえて毒々しい花を選んだところもニクい。ピンクというより赤のイメージが強いのですが。一句目であえて一音欠けているのも、「…」の余韻が効いていいなと。
詠伝
★0
ラフレシアって何色だっけ?と思ったのですが、もしかしてマリリンがピンク要素なのかな?ラフレシアって、主体のことですよね?不思議な世界観の歌だと思いました。
月丘ナイル
★0
えーっNo.5にコロンなんて無いですよ、トワレまでです。それにラフレシアは強烈な腐臭でハエを呼ぶ事で有名です。ラフレシアが主体を指すならかなり意地悪な描写にみえます。ピンクの要素は感じません。ごめんなさい。
みなま
★0
私も意地悪な、あるいは物悲しい歌かな、と思いました。自己陶酔してコロンをまとって眠るのだけれど、本当は醜い花…、という。他の方の解釈も聞いてみたいです。
秋山生糸
★0
古き良き映画の場面のようで、お洒落です
でもちょっと臭すぎるかな
スピードワゴンの小沢さんみたいな
ナイス害
★0
比喩というより擬人法の方が読み取りやすかったです。臭いとか醜いとかは人間の感覚で、ラフレシアにしてみればその腐臭もコロンのような感覚なのかも。
マリリン・モンローに憧れるラフレシアなのか、マリリンという名の雌花への恋心なのかは分かりませんが、面白い世界観だと思います。
読む人によって解釈が異なるような気がします。
遊糸
★0
ラフレシアはごく短期間で枯れる花でもあったりするので、美を夢見る悲しげな主体(ラフレシア自身と読みました)が際立つ印象です。「寝る」もまさに花が枯れ落ちる描写なのかも。
迂回
★0
私も「シャネルの5番」を思い出しました。
あの強烈な花がうっとりとしている、というギャップに惹かれます。

★0
発想が独特。巨大化してしまった自分の醜さを持て余しながらもうっとりと夢みるラフレシアの姿がせつなくて魅力的です。「寝る」は「眠る」とした方が好みでした。「マリリン」になりたいのかな。
とみいえひろこ
★0
ラフレシアというととても臭い花のイメージしかないのです。おそらくそれだけ臭う(あるいは醜さを言い換えたのかもしれない)人がマリリンのことを想っているのでしょうね。
大木はち
★0
凄く心に響くが、ピンクのイメージが掴めなかった。テーマが赤だったら良かった。非常に残念。
マサキ
★0
ラフレシアは悪臭で有名な花ですので、そのラフレシアが臭いを隠すためコロンをまとって美しいものを思いながら寝る、というシーンでしょうか。ラフレシア(のような主体?)の健気さを感じました。一方「マリリン…」は謎めいた固有名詞で、さらに無音の一音を「…」で賄うという工夫がされています。それぞれのアイデアは魅力的なのですが、正直一首の中に盛り込みすぎた気がしました。
泳二
★0

くちびるもまたほんのりと色付いた ほろこぶ花と同じ季節に

出詠名 うぐいすもち東風 × ふちさき
16 / 1 ×0 ×1 ×5

互選名 詠伝河嶌レイ小早川まりかゆかり真匿名

選評名 下の詠草とほんのりがかぶってしまいました。美しいですが。もう一つ要素がほしいです。
みなま
★0
さくら色のくちびる、が簡単に連想されてしまい、ちょっともったいない。
月丘ナイル
★0
純粋に心にしみる良い句だなと思いました。描写がうつくしく、素直な気持ちで詠まれているのが覗えて。テーマ詠で競うとどうしても個性とか意外性を感じるものに評価がいってしまうのかもしれませんが、高いレベルであることに変わりはないと思います。
詠伝
★0
くちびるもまた/ほんのりと色付いた
と読めばいいのでしょうか。春限定のルージュを引いている女性の姿が浮かびました。
「色付く」に「ほんのり(と)」は当たり前の副詞なので、独創的な修飾にすれば際立つと思います。
遊糸
★0
花イコール桜というのは簡単に読み取れてしまうのが残念。美しくはあるんだけど。今の時期にはふさわしい歌なんですけどね。
大木はち
★0
ほころぶ、かな。一度「色付いた」で熟れた花をイメージしたあと「ほころぶ」が出てきて、イメージを開花前に描き直すという手間を踏んでしまったので、読むのに少しもたっとしました。
miyafi
★0
ピンクを強く印象付けようという感じを受けました、が「くちびるもまたほんのり」と自分も今回ピンクというお題でどういう風にピンクを伝えようかとずいぶん悩みましたが、これはとてもすばらしいとおもいます。上の句でピンクという語以外何の情報も無い時点での「また」という語を使うことによっていろいろな情景が浮かぶようで面白かったです
真匿名
★0
くちびるもまたほんのりと色付いた ほろこぶ花と同じ季節に
とても素直な好感を持てる歌だと思います。「くちびる」「ほんのり」「ほころぶ」の音の並びも優しく心地いい。「もまた」がやや説明調に見えてしまうのと、「ほんのり色づく」が予定調和過ぎた(これは次の歌とかぶったせいもありますが)点がもったいないように思いました。
泳二
★0
かぶるのは不運もあるはずで完全に避けることは難しいと思います。ただ多用されがちなフレーズに気付く一つきっかけにわたし自身もしたいです。どこに欠点が見当たるわけでもなく綺麗にまとまっていることが長所でありながら、同時にどこか見本的にも感じる素朴さが読み手に留まりにくい短所ともなるように思いました。
管理人
★0

いつか見た撫子の背に追いすがる風に遊ばれ冷たいサイン

出詠名 配牌がクソなので帰るさくま × 真匿名
17 / 0 ×0 ×0 ×1

互選名 天野うずめ

選評名 ピンクから選んだであろう撫子という花のセンスが光ってますね。ただ句全体の着地点はどこにあるのかがわかりにくい。「冷たいサイン」がパッと想像できないせいかもしれません。「追いすがる」と「風」の間で文が切れるか切れないかで意味も変わってくるでしょうし、このうたで伝えたい情景がどのようなものなのか気になりました。
詠伝
★0
撫子が清楚で可愛らしい女性のイメージを作っているが、下の句が捉えにくいように感じる。主体は撫子の女性に振られてしまったのだろうけれど、上の句のイメージと「遊ばれ」「冷たい」が結びつきにくい。もうちょっと情景のヒントが欲しいと思いました。
月丘ナイル
★0
下句が少し混乱したままのイメージかなと感じました。「撫子」は女性かなあ、やっぱり。なんとなく男性に弄ばれる女性像を描いたのですが。想い人を「撫子」と名付けるところ、「追いすがる」という言葉の選び方がわたしは好きです。「風に遊ばれ」までは主語が主体なのに、「冷たいサイン」とうまくつながらない感じがあって、「ん?」となりました。
とみいえひろこ
★0


参加者一覧

エントリーコンビ
アメ白姫糸憂 × 月丘ナイル
私たち、アメ白姫*
ひよこのモラル迂回 × 杏
星(Link 家)として。
ポン酢派(Link 家)として。
はんなりいちご大福天野うずめ × 悠
参ります!
ロゼロゼ河嶌レイ × こはぎ
初挑戦でっす!p( `o´ )q
いよねこ。大木はち × 小春まりか
大木「結婚しよう」
小春「ばーか」
クニチコクニコ × 知己凛
楽しませていただきます!
東京フレッシュスタイルmiyafi × 殺してやる
西の人間
とみいえいじ泳二 × とみいえひろこ
がんばるで
そうだ、Jリーグに行こうゆかり × ナイス害
セレッソ大阪vsモンテディオ山形vsラモス瑠偉23人
PUNK&ROMANTICみなま × きょむ。
京都発コンビです。
ルオリールオ × オリー
締切直前ですが頑張ります!
パンツのヒモに埋もれる秋山生糸 × 黒夜行
花より団子よりパンツ
ラパン エ ダナエ詠伝 × 白石フランソワ
月の洞にて同居中
うる覚え?うろ覚え?はだし × 温かい図鑑
カナブンなのに楽しそう
つん&デレ中森つん × 駄犬デレ公
熱いハートを叩きつける、それが歌だ!(つん)
「だけんさん」と呼ばれたい(デレ公)
うぐいすもち東風 × ふちさき
やるぞー!(ノ)・ω・(ヾ)モチモチ
配牌がクソなので帰るさくま × 真匿名
順子が無い

17組 

中森つん[*]ゆりぐも[*]黒夜行[*]ふちさき[*]遊糸[*]管理人[*]月丘ナイル[*]知己凛[*][*]クニコ[*]秋山生糸[*]ナイス害[*]詠伝[*]河嶌レイ[*]天野うずめ[*]はだし[*]みなま[*]駄犬デレ公[*]迂回[*]泳二[*]白石フランソワ[*]マサキ[*]小早川[*]東風[*][*]糸憂[*]温かい図鑑[*]とみいえひろこ[*]大木はち[*]さとこ[*]miyafi[*]まりか[*]ゆかり[*]オリー[*]ルオ[*]こはぎ[*]真匿名[*]さくま

38名 


春分の歌会R-2ぐらんぷり