連歌の花道『新月ノ歌会』

睦月の歌会

新月ノ歌会工事中

夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智

平成27年度 睦月の歌会『下弦の部』

 上の句に付ける下の句を出詠ください

詠草リスト

[今回の投票式目]
特選(2点)×1票
並選(1点)×3票
次選(0点)×∞票
互選(2点)×1票

冠 土やわらかく起こされて居り

出詠名 ロサ・ブラックティー
首席 / 20点 ×4 ×10 ×2 ×1

互選名 笠和ささね知己凛きい雀來豆404notF0816彩華フジタレイきつね静ジャックmiyafiみちくさ藤 かづえ古志野光管理人永山雪ロサ・ブラックティー

選評名 蕗の薹のやわらかく土からのぞいた姿と、そのまわりの土の様子が絶妙に表現されていていいなと思いました。
土も春が来たことを喜んでいるようです。
知己凛
★0
a音o音が多くて春のもこもこした感じが出てる。字余りになっても、土「は」やわらかく、など助詞が入るとより良いと思います。
彩華
★0
春のイメージがうまく表せていると感じました。
フジタレイ
★0
上の句からの流れがとても好きです。一番噛み合ってるようにように思いました。
静ジャック
★0
季重なりもなく、とても綺麗に続けられた句だと思います。ただ、上の句からの距離が近すぎるというか、もう少し自分なりの具を入れて、少々ゴテッとしたとしても個性が見えた方が連歌的に魅力的になったんじゃないかなとも思いました
miyafi
★0
付け句の形は、上句と下句の変化を楽しむものと、上句と下句の結晶を楽しむもののふたつに大別できると思う。こちらは後者ですよね。正しく融合させて一首の完成を目指すような、きれいにまとめられていると思いました。
管理人
★0

 駆け抜けてゆくランドセルたち

出詠名 彩華
2 / 14 ×3 ×6 ×4 ×1

互選名 吉川みほ知己凛雀來豆フジタレイロサ・ブラックティーもも静ジャックみちくさ藤 かづえ古志野光June管理人永山雪彩華

選評名 小学生を「ランドセルたち」とすることで、まだランドセルが大きく見える低学年ぐらいの子どもたちかな、と分かる所が旨い表現ですね。
吉川みほ
★0
来年度の新一年生がランドセルを買ってもらった嬉しさで試しに背負って走ってみる光景、と読みました。一緒に駆けるのは同学年の友達でしょうか、それとも兄姉や年上の幼なじみなのでしょうか。期待に満ちた溌剌さが眩しい歌です。ランドセルを4月より前に背負って外に出る行動に感情移入できなかったので選びませんでしたが、選ばなかったことを今後悔しています。
笠和ささね
★0
追記:蕗の薹の開花時期を調べたら意外と遅いんですね…。入学式以降の光景かもしれません。
笠和ささね
★0
春を待ちわびる新一年生の姿が浮かんできます。前の方の評にあるように、ランドセルが大きく見えるような表現に好感が持てます。
知己凛
★0
ランドセルに着られてるような子供たちが駆け抜けてゆくなんて、眩しい光景で素敵です。今のランドセル色とりどりだし、新しいのならピカピカでしょうから、なおですね。
ロサ・ブラックティー
★0
ランドセルは最近は夏ぐらいから売っているせいか、私は新品だとは感じませんでした。
蕗の薹や春の兆しに全く無頓着に元気に遊ぶ子どもたちとの対比に、おもしろみを感じました。
もも
★0
蕗の薹のわきを元気に駆け抜けてゆく子供たちの声が聞こえてきそうです。
藤 かづえ
★0
とてもイメージのしやすい好感度の高い作品になったと感じます。
あと、ドラマチックだとも思いました。
個人的には、上の句の空気間をもう少し拾う形にしてほしかったかなと思います。
古志野光
★0

 もう昨日へは戻らぬしるし

出詠名 雀來豆
3 / 13 ×4 ×3 ×4 ×1

互選名 笠和ささね村田一広フジタレイきつねロサ・ブラックティーもも静ジャックmiyafiみちくさ藤 かづえ管理人雀來豆

選評名 先の明るさをほのめかすような咲きぶりが素敵でした。
笠和ささね
★0
長い冬が終わりを告げる兆しを蕗の薹に巧くかぶせていますね。
季節の冬だけではなく、なにかとうまくいかない現状と、打開して先へ進もうという決意を暗喩しているようで、奥行きがある歌になったと思います。
もも
★0
もう冬には戻らないぞという(願望も含めて)のがよいと思いました。
みちくさ
★0
春の入り口にあった蕗の薹を、季節だけでなく自分の節目、人生のしおりのように見る。とても素敵な一首になっていると思いました。
管理人
★0

 妹と手をふんわりつなぐ

出詠名 吉川みほ
4 / 12 ×3 ×4 ×4 ×1

互選名 笠和ささねきい雀來豆村田一広フジタレイロサ・ブラックティー静ジャックmiyafi藤 かづえJune吉川みほ

選評名 妹さんに教えてあげようと一緒に来たのでしょうか。可愛い姉妹が蕗の薹を覗き込む様子が目に浮かびます。上の句の落ち着いた雰囲気と姉妹のふんわり優しい印象が良く合っていると思いました。
きい
★0
優しい歌。何かドラマが擱きそうで起きない、春。
雀來豆
★0
「ーランドセルたち」と悩んだんですが、「ふんわり」の言葉が自然で、すごくあたたかく感じられて、こちらを選びました。
ロサ・ブラックティー
★0

 犬のリードと綱引きをする

出詠名 もも
5 / 11 ×1 ×7 ×1 ×1

互選名 吉川みほ知己凛きいフジタレイロサ・ブラックティー静ジャック藤 かづえ管理人永山雪もも

選評名 犬とリードをひっぱりっこしている主体が困りながらも楽しんでいる。道端の蕗の薹とあいまってどこかユーモラスでのどかに見える光景。
吉川みほ
★0
犬はまだ冬がいいと言ってるのでしょうか。
ちょっとした日常のひとこまが垣間見えて好きです。
知己凛
★0
春ののどかなお散歩の様子が楽しそうです。右へいったのも偶然の様に感じるので、そこで出会ったふきのとうが「季節感」として活きてると思いました。
ロサ・ブラックティー
★0
蕗の薹のあるあたりでどうしても犬が動かなくなってしまったんですね。蕗の薹の香りが気になったのでしょうか。絵が浮かんでくるかわいらしい下の句だと思います。
藤 かづえ
★0
主体さんは蕗の薹を見に右へ行きたいのに、犬は左の道におしっこポイントがあるんじゃないのかな笑。上句の「三叉路」をうまく取り入れて、想像が楽しい愛らしい一首でした。
管理人
★0

去年と少し離れた場所に

出詠名 きい
6 / 9 ×2 ×3 ×6 ×1

互選名 吉川みほ雀來豆404notF0816ロサ・ブラックティー静ジャックmiyafiみちくさJune管理人永山雪きい

選評名 去年咲いていた場所から同じ植物が少しずれていたり、今年は咲かなかったり、雑草を見ながら散歩するのが好きなので、この感覚すごく分かります。
吉川みほ
★0
ふきのとうの根は、ひと冬で3メートルとか伸びるので、この感覚、すごく納得です。
ロサ・ブラックティー
★0
変わらなさの中にもやっぱり変わってる部分はあって、それが時間の流れとともに成長みたいなものを暗示しているようで、その分深みのある句になったと思います。
miyafi
★0

ねぼけまなこでおしゃべりをする

出詠名 藤 かづえ
7 / 9 ×2 ×3 ×2 ×1

互選名 村田一広彩華きつねロサ・ブラックティーもも静ジャック永山雪藤 かづえ

選評名 蕗の薹が春の一番手として、他の春よりも早起きをした感じがかわいいです。どんなことを話しているのか気になりますね。
きつね
★0
とてもかわいらしい蕗の薹が思いがけずに起こされてあくびをしているような素直な歌に、好感が持てます。
もも
★0
ふきのとうのぼわぼわとした感じ(伝わりますか?)に「ねぼけまなこ」が絶妙に思えました。植物がたくさんある場所に行くとおしゃべりしているように見えますね。これ好きだなあ。
静ジャック
★0

 春へと抜ける近道は崖

出詠名 静ジャック
8 / 8 ×0 ×6 ×3 ×1

互選名 吉川みほ雀來豆村田一広彩華フジタレイロサ・ブラックティーもも古志野光永山雪静ジャック

選評名 なんとなくですが、春は生命の芽吹く季節と思うので、結句の崖がそぐわないなぁと感じてしまいました。
もしかしたら、まだ春に行くには早すぎるというのを表現されたかったのかもしれませんが。
知己凛
★0
最後の「崖」のところで、それまでの春の暖かな気持ちが一挙にくつがえって面白かったです。
村田一広
★0
一瞬「崖?」と思いましたが、「三」「春」「道」「崖」の横画の多さが面白かったです。偶然でしょうけど、笑。春は強制的に前向き・始まりの雰囲気に包まれるので、ちょっとブラックなのもいいです。
彩華
★0
もしかしたら崖の下にはさらにたくさんのふきのとうが・・・と思ったのは私だけ?下が川の崖は日当たりがよさそうなので(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
前評にもありますが、最後の最後での意外性がおもしろい歌です。
右にたどったこと自体が偶然の要素があると読める上に、近道で楽をしようとしたしっぺ返しのようですね。
もも
★0

<kana>陽<:>はる</kana>の小径はこちらかと問う

出詠名 知己凛
9 / 7 ×1 ×3 ×2 ×1

互選名 吉川みほ村田一広404notF0816フジタレイロサ・ブラックティー静ジャック知己凛

選評名 右以外の道はどんな道だったのでしょうか。想像力がかきたてられます。
404notF0816
★0
自然との対話。定石で大好きです。昔の詩人の心持ちを思わせます。日本人の季節感ですよね。
ロサ・ブラックティー
★0
「陽だまり色の春を待つ道」の句とも同様に、上句と意味の重複する表現が気になりました。小径もまた道ですよね。今回、他にも「春」(こちらでは「陽」)を詠み込んだもの多くありましたが、上句「蕗の薹」が初春を象徴するキーとして置かれているので下句で「はる」を説明することも避けたほうが好ましいと思います。
管理人
★0

五時のチャイムはもう無いけれど

出詠名 miyafi
10 / 5 ×0 ×3 ×6 ×1

互選名 吉川みほ知己凛きい雀來豆フジタレイロサ・ブラックティー静ジャック藤 かづえmiyafi

選評名 蕗の薹が顔をだした場所は、チャイムを鳴らしてくれる時計台(または廃校の小学校ですかね?)があったのでしょう。
それを思い起こしているのでしょうね。余韻のある歌だと思います。
知己凛
★0
私は、もう卒業して5時のチャイムと縁がなくなったのかなと思ったのですが。それだと、学校からの帰り道に見たふきのとうを思い出しているのではないかと感じるのですが。上評の方の言うように、余韻のある句だと思いました。
ロサ・ブラックティー
★0
久しぶりに故郷へ帰ったら五時のチャイムが鳴らなくなっていたのか、それとも大人になって住んだ町には五時のチャイムが鳴らなかったのか、いずれにしても、チャイムは無いけれど昔見た蕗の薹は春が来て変わらずに出てきてくれた、というノスタルジーを感じる句だと思います。
藤 かづえ
★0

陽だまり色の春を待つ道

出詠名 みちくさ
11 / 5 ×0 ×3 ×3 ×1

互選名 村田一広404notF0816ロサ・ブラックティー静ジャック古志野光Juneみちくさ

選評名 美しくまとまっていると思います。
ただ、上の句が三叉路の先にある情景を表しているので、もう少し下の句で主体の思いをもう少し入れるといいのかなと思いました。
上の句で感じとれるものを表現されているので(重複してるイメージ)もったいないと感じました。
知己凛
★0
何かさらに続けて詩にできそうですね。
言葉の使い方が、三好達治さんでしたっけ「- アジサイ色のもののふる道 ー」思い出しちゃいました。
ロサ・ブラックティー
★0
一番上の方と同意見でした。上句が「春めいた路」を詠んで、下句もまた「春めいた道」を違う言葉で詠んで似た句をふたつ並べる形になっちゃっていると思います。短詩とは「洗練の美」を見つけるものとすれば、意味の重複はできる限りないほうが好ましいはず。
管理人
★0

そろそろ夢も覚めるでしょうか

出詠名 古志野光
12 / 5 ×0 ×3 ×2 ×1

互選名 笠和ささね村田一広ロサ・ブラックティー静ジャック藤 かづえ古志野光

選評名 ふきのとうが目覚めるのなら春らしくて素敵です。そして土の中のいろいろの者たちも。
ロサ・ブラックティー
★0
春が来たから冬眠から覚めるのは蕗の薹だけでなく他の動植物もなのでしょう。あるいは人間の世界のことも言っているのかもしれません。そのように主語を広く解釈できそうなのがいいと思います。
藤 かづえ
★0

「どんなおかずがいいの?はるちゃん」

出詠名
13 / 4 ×1 ×0 ×2 ×1

互選名 村田一広フジタレイロサ・ブラックティー

選評名 ふきのとうを食材として詠った視点が、ここでは斬新でした。春と対話してる様な感じも好きです。(女として)共感します・・・つまるところ主観ですが(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0

左にゆけばチョコなし沼へ

出詠名 笠和ささね
14 / 4 ×0 ×2 ×3 ×1

互選名 知己凛雀來豆ロサ・ブラックティー管理人笠和ささね

選評名 チョコはないよりあった方がいいですね
きつね
★0
・・ということは右には彼女の家が?(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
2月の短歌を決める、ということで、2月に関係する単語を下句に更に持ってきたのが面白いです。蕗の薹とチョコでは醸し出す雰囲気が違うので、良い対比になっていると思います。底なし沼に掛かっていて、視点の心情が読めるようです。

★0

 一等星の絨毯を敷く

出詠名 404notF0816
14 / 4 ×0 ×2 ×3 ×1

互選名 雀來豆村田一広ロサ・ブラックティーmiyafi404notF0816

選評名 ちょっとよくわからないのですが、一等星はというのは蕗の薹で、それが一面に広がっている様子でしょうか。タンポポ?違うかな?
きつね
★0
星の温度が低いほど赤くなるんでしたっけ。うす緑のふきのとうを一等星に見立てたという事は、うす暮れのなかに浮かんでみえる様でしょうか、それとも黒土を夜空に見てという事でしょうか。散りばめたように在るという表現は美しいです。
ロサ・ブラックティー
★0
表現に惹かれます。気になった点として、上の句の主体が三叉路を辿る私、下の句の主体が上の句では背景だった蕗の薹、自然になっていて、そこが混乱を招くというか、句を複雑に見せてしまっているのかなと感じました
miyafi
★0

いつか振り向く勇気が欲しい

出詠名 いちかわあさひ
15 / 3 ×0 ×3 ×7 ×0

互選名 きい雀來豆村田一広彩華きつねロサ・ブラックティー静ジャック藤 かづえ管理人

選評名 もう先を見ているのですね。この先に蕗の薹があるのもわかっているから、今はもう振り向かず前だけを見て歩いて行くのでしょう。でもでも後ろには何か大きな心残りがありそうです。「いつか……欲しい」と余韻を持たせる言い回しが上手ですね。春に向かいながらもせつない心情が出ていて惹きつけられました。
きい
★0

 風はまだ冷たいのだけれど

出詠名 きつね
16 / 3 ×0 ×1 ×3 ×1

互選名 静ジャックmiyafiJune永山雪きつね

選評名 気温と地温はちがうんですよねぇ(^^)雪を割って出てきた事もありますから。だからこその「早春の象徴」なのでしょうけど。あたりまえの事だけど、そのあたりまえが嬉しいですよね。
ロサ・ブラックティー
★0

去年も逢ったよね久しぶり

出詠名 村田一広
16 / 3 ×0 ×1 ×3 ×1

互選名 きいロサ・ブラックティー静ジャックJune村田一広

選評名 純朴な句ですね(^^)
ロサ・ブラックティー
★0

 そこには春がまだ眠っていた

出詠名 フジタレイ
17 / 2 ×0 ×0 ×4 ×1

互選名 雀來豆村田一広ロサ・ブラックティー静ジャックフジタレイ

選評名 ふきのとうが雪を割って顔を出した様子でしょう、春はまだ寝てる。でも、もうすぐ起こされる。季節の変わり目の面白い描写になっていると思います。
静ジャック
★0


Tポイントカード月POINTについて sing-for.month.jp/classic/tpoint.html
三ヶ月Data睦月の歌会下弦の部H28.01.20 up
順位筆名首席投句選句特選偏差EX合計

EX内訳

最優+3ロサ・ブラックティー

最黄+2ロサ・ブラックティー

最緑+2いちかわあさひ

上下+1雀來豆きつねきい藤 かづえいちかわあさひフジタレイ彩華miyafi知己凛404notF0816村田一広ももロサ・ブラックティー吉川みほ古志野光笠和ささね管理人みちくさ静ジャックJune

欠票-1いちかわあさひ

欠評-1いちかわあさひ

六連+3藤 かづえ静ジャックいちかわあさひ

のの+1雀來豆

月開催後記


ロサ・ブラックティーさんが初の下弦首席でした

互選期間に不具合発生のため2時間〆切延長されました

通算20回出席: 雀來豆 藤 かづえ

通算10回出席: ロサ・ブラックティー

連続20回出席: 雀來豆 もも miyafi

連続10回出席: ロサ・ブラックティー


ありがとうございました 花

睦月の歌会下弦の部