連歌の花道『新月ノ歌会』

文月の歌会

新月ノ歌会工事中

夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智

平成28年度 文月の歌会『上弦の部』

今月は8月の季語を詠んだ上の句を提出ください


 季語リストに未掲載でも8月に関連する語であれば構いません

詠草リスト

[今回の投票式目]
特選(2点)×1票
並選(1点)×3票
次選(0点)×∞票
互選(2点)×1票

冠またひとり踊りの輪から消えてゆく

出詠名 宮嶋いつく
首席 / 14点 ×2 ×8 ×4 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広吉川みほ雀來豆塾カレーいちかわあさひ知己凛藤 かづえ坊斎宮本背水管理人きつね静ジャック宮嶋いつく

選評名 切々とした詩情を感じます。が、もしかしたらさらにもっと大きなものを詠んでおられるのかも知れませんね。
ロサ・ブラックティー
★0
寂しい光景。
主体もその踊りの輪の中にいると読めば、輪の中に取り残された哀しみを読むこともできるし、踊りの輪から離れて眺めていると読めば、夜が深まってゆくにつれて寂れて行く祭り会場に流れる涼しげな空気が感じられる。
塾カレー
★0
村のお祭りだろうか、盆踊りをしている輪の中で、
そういえば去年はもっとにぎやかだったのに、と思うことがあったのではないか。
お祭りのにぎやかさと寂寥感が胸を打つ
いちかわあさひ
★0
わたしは、盆踊りというと歌垣のイメージを重ねてしまうので、この後どなたか(踊りの輪の中で目が合った人かもしれません)と約束があって踊りの輪を離れたのかもしれないなあと想像して読みました。
藤 かづえ
★0
一読では盆踊りからひとりひとりと帰る「祭りのあと」の寂しさと思いましたが、そこからさらに引いた視点、かつてのお祭りが少子高齢化で徐々に小さくなっていく現代日本に流れる風景のようにも。賑やかな夏祭りから影の面に焦点をあてたことで詩的な感傷が描けていると思いました。
管理人
★0
学生から大人になっていくにつれて、だんだんと連絡先のわからない、あるいはわかっていてもなかなか会えないような友達が増えて行くと思うんですけど、それの暗喩なのかなとも思いました。
また、ホラーやミステリーっぽくもあって、そういう意味だとしてもおもしろいなと思いました。
きつね
★0

あさがおの花ねじれつつ開きゆく

出詠名 塾カレー
2 / 13 ×2 ×7 ×4 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広蟻男つん藤 かづえ坊斎きい古志野光管理人きつね静ジャック宮嶋いつく塾カレー

選評名 あさがおの蕾がおしぼりを絞ったようなねじれのかたちであったことを思い出しました。一見明るい印象の花にちょっとした翳りを見るようで下の句を付けるのが楽しみになりますね。
きい
★0
あさがおのねじれた蕾が徐々に開いてゆくさまが目に浮かびます。夏です。朝です。これ好きです。
静ジャック
★0
なんと言っても「ねじれつつ」がいいですねぇ。
この動詞ひとつのおかげで、
全体に血が通った句になっていると思います。
単純だけれど、生きている句ですね。
古志野光
★0
「ねじれつつ」が……以下同文(笑)
下の句を作るときはこの「ねじれ」をいかせたらいいなと思いました。
きつね
★0
そして、ねじれが戻って開くのです・・・と突っ込んでみたくなる(^^)
ロサ・ブラックティー
★0

夏草に小さな嘘を隠したら

出詠名 きい
3 / 10 ×2 ×4 ×3 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広吉川みほ蟻男つん藤 かづえ坊斎宮本背水静ジャックきい

選評名 夏の草いきれ、「嘘」を隠すという表現。その中にはたしかにいろんなひとの夏の思惑が隠されていそうな熱気が感じられます。
吉川みほ
★0
背の高い夏草になら小さな嘘くらい隠せるかもしれません。痕跡はどこかに残りそうですが。
坊斎
★0

短夜のプール眺めてゐる背中

出詠名 いちかわあさひ
4 / 10 ×2 ×4 ×2 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー蟻男雀來豆つん坊斎古志野光管理人静ジャックいちかわあさひ

選評名 泳ごうか、泳ぐまいか、夜は短いのに・・・と、くすぐったいような、いじらしいもどかしさを感じまして(^^)さらにその背中を見ている視線なんですよね(^ー^)様々な夏の日があって悩みましたが・・今回はいちかわさんに入れてしまいました(^^ネ
ロサ・ブラックティー
★0
すみません。おわかりになると思うのですが、迂闊でしたすみません。
ロサ・ブラックティー
★0
プールが身近にあったせいかとても気になりました。嫌なことがあってくさくさしているのか、輝ける明日を夢見ているのか・・・下の句を見てみたいです。
静ジャック
★0
夏の短い夜、儚い夜とプールを眺めている背中の叙情が
うまく呼応している、単語感に支えられた句だと思います。
全体のやや軽薄がかった感じも、
青春時代のそれと重ねれば、矛盾ないと思います。
古志野光
★0
いやもう、欲求に勝てずにドボンと行くほうなので、「どうしよう~」とかぐずぐずしてるのは友人の気がしまして(^^;)そしてまた、そういうのに付き合って、プールサイドに残っている優しい奴がいたりして。まあそういう場面を考えたので、ぜひこの句のホントの所を知りたかったり(^^)
ロサ・ブラックティー
★0

神様のカンバスだろう星月夜

出詠名 ゆら
5 / 10 ×1 ×8 ×3 ×0

互選名 ロサ・ブラックティー吉川みほ塾カレーいちかわあさひ知己凛藤 かづえきい管理人きつね静ジャック宮嶋いつく

選評名 なるほど夜空にはたくさんの星座がありますが、それは大神ゼウスが英雄や神々の功績を讃えて星座としたからなんですよね。そう考えると「神様のカンバス」というのはよく分かるけれども、もう少し独自な見方があっても良いのかなと思います。
神様-カンバスのカ行音の頭韻は気持ちよいですね。
塾カレー
★0
この後の展開が面白くなりそうだなと思い取りました。

夜空の豊かさがいいと思います。
いちかわあさひ
★0
夏の夜空が神様のカンバスと言うのがとてもダイナミックでいいなぁと思いました。月も星も美しく描かれていることでしょうね。
きい
★0
夜空をカンバスに例えるのはよくあるような気がするんですけど、やっぱりきれいだなって思います。
きつね
★0

七夕を静かに泳ぐ笹の葉の

出詠名 古志野光
6 / 10 ×1 ×6 ×2 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー吉川みほ塾カレーいちかわあさひ知己凛藤 かづえ宮本背水きつね静ジャック古志野光

選評名 大人になってからは、笹舟も作らず、流せるような小川も近くにないのですが、「静かに」にささやかさや儚さを感じました。涼感があって気持ちがよい句。綺麗な水をゆく青い笹船に何を乗せようかな、と想像が広がります。
吉川みほ
★0
ささの葉サラサラ」・・と、私は立てられた笹が、天の川を背景に、風になびいているような情景が浮かびまして、言葉の静かな美しさの中に、さらに視覚的な穏やかなやさしいリズムも感じまして。癒されました(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
笹の葉が「泳ぐ」という表現に多少戸惑いを感じたが、なるほどよく考えてみると笹の葉がひるがえりつつ風にそよいでいる光景は、小魚の群れが波間に輝いているようにも見え、非常に鋭い捉え方のようにも思える。完成度の高い句だと思う。
塾カレー
★0
泳ぐ、がすこし気になったが、笹の葉の動きをうまくとらえているなと思った。
いちかわあさひ
★0

夏休みばかりの星の登校日

出詠名 静ジャック
7 / 8 ×2 ×2 ×1 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広雀來豆知己凛宮嶋いつく静ジャック

選評名 カレンダーを見ておられるのでしょうか、着眼が斬新に感じました。そして星印が登校日なのでしょうか。登校日に何かいいことがあるのでは?という期待感を感じるのですが(^^)
ロサ・ブラックティー
★0
この不思議な登校日に一票^^
雀來豆
★0
お星様がお休みしてるってことは、雨が降ってるんですかね。
かわいいこの句に下の句がつけたいです。
知己凛
★0
星の世界の学校、しかも休みばかり。なんとも、縛られないおおらかさ。読んだ時、「おばけにゃ学校も試験も何にもない」というフレーズが頭をよぎり、伸びやかな気分になりました。
宮嶋いつく
★0
知己凛さんのを読みまして、「ああ、雨ばっかりで、お星さまは少し早い夏休み」というのも可愛くて、いい視点だと思いました。
ロサ・ブラックティー
★0

真夜中に駆け出しそうな茄子の馬

出詠名 藤 かづえ
8 / 8 ×1 ×4 ×6 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー蟻男雀來豆いちかわあさひつん坊斎宮本背水古志野光静ジャック宮嶋いつく藤 かづえ

選評名 お盆の風物詩が怪談話のように仕立てられていて面白いです。本来なら胡瓜の馬と茄子の牛なのですが、あえて逆にした意図を訊いてみたいです。

★0
なかったのか、間違えたのかわからないが、存在感と違和感は面白いと思った。
いちかわあさひ
★0
ご先祖様も慌ててかえってきそうですね。
つん
★0
子供らしい感性をうまく捉えているように感じます。
少し怖い気もしますが、夏休みの夜中、
暑くて目を覚ましたときのことを思い出しました。
かわいらしい句で、好きです。
古志野光
★0
みなさん、お花と選評をありがとうございます。
わたしの歳時記の見出し語は「茄子の馬」となっています。瓜の馬、茄子の牛もあるようです。
藤 かづえ
★0

『山の日』と見慣れぬ赤が記されて

出詠名 宮本背水
9 / 6 ×2 ×0 ×6 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広藤 かづえ坊斎きい管理人静ジャック宮嶋いつく宮本背水

選評名 タイムリー☆彡、ただ自分には、この「山の日」が、まだ実感がないんですけれども(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0
8月のカレンダーには休日が無いとばかり思っていたのに……という違和感が伝わって面白く思いました。お盆前の微妙な日にち、どう過ごしましょうか。
きい
★0
2016年8月の上の句として考えたとき最もふさわしい。
藤 かづえ
★0
今年から導入された祝祭日を焦点にしたタイムリーな上の句。休みと言われても実感の湧かない違和感がよく表れていますし、共感を覚えます。ちなみに、この日はあたくしの誕生日です。
宮嶋いつく
★0

泣きそうな君の背中で散る花火

出詠名 つん
10 / 6 ×1 ×2 ×4 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広蟻男きい管理人静ジャックつん

選評名 泣きそうな君はせっかくの花火を見れないのでしょうか。背中で散るというのが位置的に微妙なのですが、打ち上げ花火なら流れてきたところ、人が手元で遊んでいるなら少し離れた場所かなと想像しました。華やかな花火と泣きそうな君の対比に惹かれます。
きい
★0

宵宮に回り燈籠の灯がともる

出詠名 坊斎
10 / 6 ×1 ×2 ×4 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広吉川みほ藤 かづえ古志野光静ジャック宮嶋いつく坊斎

選評名 宵宮に回り灯籠が灯されて、音なく回り出し、日常から離れたおまつりに入って行く。夏の夜の景が鮮烈でいて静かに切り取られている思いました。(回り灯籠見るのだいすきなんです。)
吉川みほ
★0
回り灯篭、私も好きなんですが、初盆を思わせるしみじみとした切なさを感じまして、それが短夜とあいまって情緒がありますね。
ロサ・ブラックティー
★0
八月というと明るく爽快なイメージがありますが、
夜は、この句のように洗練された静けさがあるんですよねぇ。
とても大人な上の句だと思いました。
古志野光
★0

朝顔が咲いて萎んだ夏だった

出詠名 きつね
11 / 6 ×1 ×2 ×2 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーつん宮本背水静ジャックきつね

選評名 朝顔はパッと咲いてサッと萎んでしまいますね。でも毎日たくさんの花を咲かせる。僕のうちのベランダにもたくさん朝顔たちがいます。まだ咲いていませんが、もう少ししたら毎日のようにたくさんの花を咲かせてくれるでしょう。そんな夏なのです。
静ジャック
★0

やわらかな包みはほどけ芙蓉咲く

出詠名 吉川みほ
12 / 5 ×1 ×1 ×5 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー蟻男藤 かづえきい管理人静ジャック吉川みほ

選評名 大きな花びらを持つ芙蓉の花の開く様子をやわらかな包みがほどけるようだと表現しているのが素敵です。ここでしっかり切れているので下の句が自由に作れますね。ここからが一層楽しみになる句だと思いました。
きい
★0

待ちきれず咲いている夜の朝顔

出詠名 雀來豆
13 / 5 ×0 ×3 ×2 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広坊斎宮本背水静ジャック雀來豆

選評名 フライングですね、夜に咲いちゃう朝顔だなんて。変わり者が好きなので、心惹かれます。素敵な下の句をつけてもらいたいです。
静ジャック
★0

アンタレス 夜に告ぐべき片言は

出詠名 ロサ・ブラックティー
14 / 3 ×0 ×1 ×5 ×1

互選名 村田一広吉川みほ坊斎古志野光静ジャック宮嶋いつくロサ・ブラックティー

選評名 さそり座の首星は見ている僕らへの警句を持っているのかもしれない、と思いました。それとも急接近する火星への言葉でしょうか。
坊斎
★0

ささやきに癒されていく星祭

出詠名
15 / 3 ×0 ×1 ×4 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広塾カレー坊斎静ジャック

選評名 星祭とは七夕の異称ですから、(つまらない解釈をすれば)牽牛と織女の逢瀬のことを読んでいるのではないかと思います。ですが、「ささやき」「癒されていく」のサ音とイ段の音が非常にきらきらとした響きをもっていて、まるで星が瞬いているかのような印象を受け、素敵な句になっていると思います。
塾カレー
★0

星月夜抱きしめているふるさとに

出詠名 知己凛
16 / 3 ×0 ×1 ×3 ×1

互選名 ロサ・ブラックティー村田一広古志野光静ジャック知己凛

選評名 ふるさとは星の美しい所、というのに共感します。
ロサ・ブラックティー
★0

瞬く間 過ぎ行く君は<kana>流星<:>ながれぼし</kana>

出詠名 蟻男
17 / 3 ×0 ×1 ×2 ×1

互選名 ロサ・ブラックティーきい静ジャック蟻男

選評名 君は流星なんてせつないですね。片思いの人と偶然に接近したときのドキドキ感でしょうか。或はお付き合いがあったけれども振り返るとあっという間だったという思いかもしれません。ひとときの心の高ぶりを美しく描いていると思いました。
きい
★0
とある古いアニソンを・・・知ってる人はここに居るのか、居ないのか(^^;)
ロサ・ブラックティー
★0


Tポイントカード月POINTについて sing-for.month.jp/classic/tpoint.html
三ヶ月Data文月の歌会上弦の部H28.07.10 up
順位筆名首席投句選句特選偏差EX合計

EX内訳

最優+3宮嶋いつく

最黄+2宮嶋いつくゆら

最緑+2藤 かづえ宮本背水

欠票-1ゆら

欠評-1ゆら宮本背水蟻男

六連+3知己凛

のの+1塾カレー

月開催後記


宮嶋いつくさんが初の上弦首席でした

通算70回出席: 

通算40回出席: きい

連続70回出席: 

連続40回出席: きい


ありがとうございました 花

文月の歌会上弦の部