連歌の花道『新月ノ歌会』

皐月の歌会

新月ノ歌会工事中

夢で会う約束がある 傘立ての底にうまれた夜のみずうみ 久藤さえ × 西藤智

平成28年度 皐月の歌会『下弦の部』

 上の句に付ける下の句を出詠ください

詠草リスト

[今回の投票式目]
特選(2点)×1票
並選(1点)×3票
次選(0点)×∞票
互選(2点)×1票

冠つかまえられず空がひろがる

出詠名 えんどうけいこ
首席 / 15点 ×4 ×5 ×3 ×1

互選名 ニキタ・フユ知己凛古志野光いちかわあさひ宮嶋いつくきつね吉川みほもも静ジャック中牧正太藤 かづええんどうけいこ

選評名 「夏の蝶」からの「空」へののびのびとした広がりが素敵でした。夏らしくて良いと思いました。
ニキタ・フユ
★0
目の前にひろがった空はきっとまぶしい青なんじゃないかと、映像がきれいに描かれているとおもいました。
知己凛
★0
世界観の広がりが一番きれいだったので、選びました。
いちかわあさひ
★0
急に広い所に出た解放感。初夏の青すぎてスケール感がわからなくなるような、少しの不安感。見慣れた空が、蝶の目を通して新鮮に見えたような気がしました。
吉川みほ
★0

ファレノプシスに止まって消えた

出詠名 宮嶋いつく
2 / 14 ×1 ×10 ×3 ×1

互選名 阿坂れい知己凛絹更ミハルきつね吉川みほ404notF0816きいロサ・ブラックティー村田一広もも静ジャック中牧正太雀來豆宮嶋いつく

選評名 ファレノプシスを知らなくて調べました。
胡蝶蘭なんですね。あと、競馬で活躍した牝馬の名前にもありました。
ここは馬の名前で読んで、あっという間にいなくなった感じでファンタジックだなと思いました。自動ドアの向こうは別世界みたいで。
知己凛
★0
ファレノプシスを知らなくて調べました。
胡蝶蘭の花びらの一つになったようでファンタジックな印象です。
きれいで好きです。
きつね
★0
「ファレノプシス」音がきれいですね。私も調べて胡蝶蘭のギリシャ語の学名だと知りました。どこかのロビーに鉢が置いてあり、入って来た蝶は胡蝶蘭の形と重なって一体となる(消える)科学と神秘を感じさせます。
吉川みほ
★0
「ファレノプシス」と言う呪文のような響きのお花が素敵、幻想的なイメージです。上の句とも不思議感が合っていていいなと思いました。
きい
★0

カカトを鳴らしネオンの街へ

出詠名 知己凛
3 / 12 ×2 ×6 ×3 ×1

互選名 ニキタ・フユ古志野光いちかわあさひ宮嶋いつくきつねもも静ジャック宮本背水中牧正太雀來豆知己凛

選評名 「夏の蝶」が人を表しているように読みました。意外でとても良いと思います。
ニキタ・フユ
★0
そうきたかー!って感じでした。
「蝶」と「ネオン」が化学反応して「女性」を醸しているんてすね。
しかし、やはり「夏の」が付いているので
スカシ感は否めないのかもしれません。
古志野光
★0
蝶は、夜行性なのかな?と考えさせられた時点で、勝ちだと思います。

下の句で一気に世界観が変わったのも面白い。
いちかわあさひ
★0
夜の蝶、ですかね。カカトを鳴らしというのが、蝶の持つひらひらしたイメージから一転して、華やかな戦場へ向かう感じがします。
宮嶋いつく
★0
そうきたかって思いましたし、絵が浮かぶいい下の句だと思いました。
きつね
★0
上の句が「自動ドア」「夏の蝶」と光を感じさせて、下の句が「ネオン」。昼間は真っ白なブラウス、スカート、夜は少し短めのスカート、化粧も少し厚めにした女性が同じ自動ドアをすり抜けてゆく、そんな景が浮かびました。お見事です。
静ジャック
★0
上の句に蝶が自動ドアをすり抜けて入っていく情景が浮かんでいたのですが、出て行く姿に意表を突かれました。しかも、蝶にはあるはずのないヒール。蝶の化身が映画のショートフィルムのように鮮やかに舞う。とても素敵な歌になりましたね。
もも
★0
びっくりしました。最初に読んだとき、なにが起きたのかと。うまい言葉が見つからないのですけど、こう、トリックアートを見せられたときのような、あるいは叙述トリックのミステリーを読んだ時のような……わー、やられた!という感じです(笑)
宮本背水
★0

エントランスが花園になる

出詠名
4 / 11 ×3 ×3 ×2 ×1

互選名 阿坂れいつんえんどうけいこ宮嶋いつくロサ・ブラックティー村田一広静ジャック宮本背水

選評名 ぱっとイメージが浮かびました。きれいな空間です。
つん
★0
ちょうちょが花を咲かせたのかしら? 幻想的な情景が目に浮かびます。
エントランスという言葉の響きも素敵だと思いました。
えんどうけいこ
★0
よく知っているマンションのエントランスを思い出しました。それが、どの思い出のエントランスもこんな感じなのですよ。
ロサ・ブラックティー
★0
涼やかで静かで透明な感じのする上の句から、羽ばたく蝶に視線を誘導されるように、ふわりと、自然に色とりどりのあざやかな景色が眼前に広がって、初夏にふさわしい爽やかな風がそよいでいくように感じられました。
宮本背水
★0

 水のきれいな場所をおしえて

出詠名 吉川みほ
5 / 10 ×1 ×6 ×3 ×1

互選名 えんどうけいこ宮嶋いつくきつね404notF0816ロサ・ブラックティー村田一広静ジャック中牧正太藤 かづえ雀來豆吉川みほ

選評名 ビル街に似合わないような、蝶が一羽。案外、人には気づかれていない、蝶たちを育む場所があるのかもしれません。呼びかけの形に、窮屈さを感じる自分を癒やしてほしいという思いも感じました。
宮嶋いつく
★0

ゆらんゆらんと光のほうへ

出詠名 藤 かづえ
6 / 9 ×0 ×7 ×5 ×1

互選名 古志野光えんどうけいこいちかわあさひ宮嶋いつく吉川みほ404notF0816きい村田一広静ジャック宮本背水雀來豆藤 かづえ

選評名 オノマトペを使いたくなる気持ち分かります。
摩擦係数が極めて低い、とても読みやすい一首ですね。
古志野光
★0
優しい言葉から、広がっていく世界がいいな、と思いました。
いちかわあさひ
★0
魅力的なオノマトペにはっとしました。ゆめとうつつのあわいを飛んでいる姿を表現している気がします。光のほうへ溶けてゆきそうです。
吉川みほ
★0
蝶が酔うように揺れて引き込まれて行く景が見えました。光の正体は何だったのだろう。
きい
★0
建物の中にいた蝶が外へ出ていく風に思いました。陰から光へと向かう、希望と解放感を感じます。ゆらんゆらんという不思議な飛び方にも惹かれます。

★0

あなたの肩を選んでとまる

出詠名 きつね
7 / 8 ×2 ×2 ×7 ×1

互選名 阿坂れい知己凛古志野光えんどうけいこいちかわあさひロサ・ブラックティー村田一広静ジャック宮本背水藤 かづえ雀來豆きつね

選評名 ポルノグラフィティのアゲハ蝶を思い出してしまいました。
知己凛
★0
第一印象から決めてました。(笑)
直感で好きだと抵抗なく思えました。
欲を言えば、上の句の「すり抜けて“ゆく”」に反応して
あくまで動きをとらえられた下の句に出来たら
もっと素敵になるように思います。
古志野光
★0
すり抜けてゆく、と、少し説明的な言葉が嗚呼、と納得したので選びました。
いちかわあさひ
★0
実はこれも並選を入れてしまい、ひとつ多いといわれて、泣く泣くあきらめました。自分も虫に止まられるタイプなので、ありそうでいい感じです。昔の、モンシロチョウは何色によく止まるのかと言う実験を思い出したりしました。
ロサ・ブラックティー
★0
ちなみに、「あなた」は白いポロシャツを着た男の人の感じがしました(^^)
ロサ・ブラックティー
★0

カタツムリから受け取るバトン

出詠名 古志野光
8 / 8 ×1 ×4 ×3 ×1

互選名 知己凛きつね吉川みほロサ・ブラックティー村田一広もも宮本背水藤 かづえ古志野光

選評名 かわいい!ひとことです。
今度は誰にリレーするのかな。梅雨の時期から初夏へ初夏から夏へと渡っていく、そんなバトンが自然界で繰り広げられるリレーを表しているところがいいです。
知己凛
★0
素直に読むと、蝶が自動ドアをすり抜けてからバトンを受け取ったように読めるのですが、受け取る側が受け取りに向かうのは不自然です。カタツムリは足が遅いからっていうことも考えたんですけど、ちょっと言い訳っぽい気がしました。
「受け取る」ではなくて「受け取った」のなら、字余りにはなりますが、カタツムリからのバトンを持って、自動ドアをすり抜ける様子が思い浮かび、そっちの方が自然できれいな気がします。(字余りはいったんおいといて)
カタツムリから蝶へとリレーする感じはすごい好きです。
きつね
★0
梅雨から初夏へ季節を引き継いでゆく様子が鮮やかに描かれているだと感じました。
吉川みほ
★0
上評の人たち同様、素材的に可愛いです。雨の日から晴れた空へという季節の移り変わりステキです。
ロサ・ブラックティー
★0
おお~、発想がうまい!というのが感想です。擬人化した虫たちと、季節のバトンという着想がすばらしいですね。谷川俊太郎の「朝のリレー」にも通じる爽やかさもあって。次にバトンを繋ぐのは誰なのかな、とワクワクしてしまいます。
宮本背水
★0

 裏返ってゆくメビウスの帯

出詠名 雀來豆
9 / 8 ×1 ×4 ×1 ×1

互選名 絹更ミハル宮嶋いつく吉川みほ404notF0816ロサ・ブラックティー藤 かづえ雀來豆

選評名 蝶の羽の翻る様が、空中でメビウスの輪の輪がくるりくるりと裏返ることと重なります。「無限」が反転し続ける、気が遠くなりそうな不思議な気持ちになる歌です。
吉川みほ
★0
蝶のシルエットの8の形がひらひらと・・・ってありえない情景ですが心象風景としては不思議な美しさを感じましてこれに入れました。
ロサ・ブラックティー
★0

秘めた想いもひととき止まる

出詠名 ニキタ・フユ
10 / 7 ×2 ×1 ×3 ×1

互選名 阿坂れいつんロサ・ブラックティー村田一広静ジャック藤 かづえニキタ・フユ

選評名 誰かに何かを言わなくちゃ、と急いでいるのに、入って来た蝶に一瞬、心を奪われたのかな・・と読みましたが、すごくドラマティックな雰囲気があったので、これを選びました。
ロサ・ブラックティー
★0
秘めた想いが夏の蝶の動きによって一時休止してオープンになったのかな、思わず「色に出でにけり」状態になって呆然としてしまったのかな、と色々想像しました。「秘めた想い」と「夏の蝶」との取り合わせがおもしろいです。
藤 かづえ
★0

ひらりひらりと夜の真ん中

出詠名 つん
11 / 7 ×1 ×3 ×4 ×1

互選名 ニキタ・フユえんどうけいこ宮嶋いつく404notF0816きい村田一広静ジャック藤 かづえつん

選評名 自動ドアをすり抜けるときに時刻が夕方から夜へと変わっていく印象を受けました。とても美しいと思います。
404notF0816
★0
たまたま開けたときに[ゆらんゆらんと光のほうへ]と並んでいて面白く鑑賞しました。こちらは「ひらりひらり」がいかにも大ぶりな夏の蝶の羽ばたきですね。結句で意外な「夜」が出てきて、あぁこの蝶は出て行ったのだなと思いました。同時に蝶がおしゃれな女性に変身するようで、「ひらりひらり」がスカートの裾に変わり不思議な感じが心地良かったです。私の個人的なイメージなんですが。
きい
★0

 悪夢の夜にパリで嵐を

出詠名 宮本背水
12 / 6 ×2 ×0 ×2 ×1

互選名 吉川みほ村田一広雀來豆宮本背水

選評名 バタフライ効果ですね。自分の無学さのせいかもしれませんが、なぜパリなのかが気になりました。
きつね
★0
欧州映画を思わせる世界までイメージが飛翔していく、その「時空」を超えた飛距離がすごい。とてもスケールの大きな下句で、こんな風にも展開できるのかと驚きました。悪夢や嵐といった強い言葉の選択から、レジスタンス時代のパリへと舞台がタイムスリップしたかと思いました。
吉川みほ
★0
この前のパリのテロを感じたのは私だけでしょうか・・・。蝶=魂・・という感覚は今時はやらないのでしょうね。自分のは実はそのイメージで作ってました。
ロサ・ブラックティー
★0
この乱暴なイメージの飛躍が魅力でした。
雀來豆
★0

戒めとして触角を足す

出詠名 静ジャック
13 / 6 ×0 ×4 ×1 ×1

互選名 絹更ミハルつん宮本背水雀來豆静ジャック

選評名 何の戒めだったのでしょうか。気になります。
404notF0816
★0
解釈は難しいのですが、直観としておもしろい語感に思えました。たしかに「触覚」というのは「戒め」という感じがなぜだかわからないけど理解できるような気がするし、さて、そうすると、この蝶は、何を悔いているのか、もしくは何を耐えているのか。
宮本背水
★0

 ビアガーデンの賑わう真昼

出詠名 いちかわあさひ
14 / 5 ×1 ×1 ×3 ×1

互選名 阿坂れい絹更ミハルえんどうけいこ静ジャック雀來豆いちかわあさひ

選評名 光景はきれいなのですが、上の句下の句共に体現止めなので少しぶつ切りになってしまった気がしてもったいないです。
404notF0816
★0

コンビニスイーツひやかし涼む

出詠名 阿坂れい
14 / 5 ×1 ×1 ×3 ×1

互選名 絹更ミハル村田一広もも静ジャック藤 かづえ阿坂れい

選評名 この場合の「ひやかし」はからかう方の意味ではなく「ひやす」の方でしょうか。あるいは両方をかけてるのかな?コンビニで涼んでいる夏の蝶、外はよほど暑いのでしょう。
静ジャック
★0

ひまわり色が満ちたフロアへ

出詠名 もも
15 / 5 ×0 ×3 ×3 ×1

互選名 古志野光つんロサ・ブラックティー村田一広静ジャック宮本背水もも

選評名 「ひまわり色」って何だろうな?黄色い・・・人?ともかく蝶にはそれがひまわりのように見えたのですね。何となく共感できます。
静ジャック
★0

ならぶ豊かな色冷えており

出詠名 絹更ミハル
16 / 5 ×0 ×3 ×2 ×1

互選名 ニキタ・フユきいロサ・ブラックティー静ジャック絹更ミハル

選評名 ふらりと蝶が立ち寄ったのはコンビニだったのでしょうか。蓋のない冷凍庫に並ぶアイスは色とりどりでお花畑のようですね。もしかしたらペットボトルやスイーツを見ていたのかも。夏の蝶は子供たち、あるいは私たち自身かもしれないと思いました。
きい
★0

 鱗粉だけをキラキラ残し

出詠名 404notF0816
17 / 4 ×0 ×2 ×1 ×1

互選名 知己凛ロサ・ブラックティー雀來豆404notF0816

選評名 美しい光景です。鱗粉がなのを示唆するのか少しヒントがあるともっとよかったかな。
知己凛
★0

先のタトゥーに焦がれるあまり

出詠名 きい
18 / 3 ×0 ×1 ×1 ×1

互選名 村田一広静ジャックきい

選評名 「先のタトゥー」って何だろう?蝶の羽の模様をタトゥーにたとえたのかな?それとも蝶のタトゥー?焦がれたのだから誰か花のタトゥーを入れてる人が前を歩いていたのでしょうか?難解だった分惹かれました。
静ジャック
★0

導かれてくカタチなきもの

出詠名 ロサ・ブラックティー
19 / 2 ×0 ×0 ×4 ×1

互選名 知己凛村田一広静ジャックロサ・ブラックティー

選評名 導かれてく、を、導かれゆく、とすれば上の句の、すり抜けてゆく、と音があっていいかなとおもいました。
蝶に導かれるカタチのないものがどんなものか、いろいろ考えてしまう。深いなー。
知己凛
★0
投票が終わっていたので来ました。いろいろ悩んだんですよ~。「導かれてく」の「く」は五段活用コ・キ・クの「来」です。「導かれ行く」にすると蝶は私と反対のほうへ離れていってしまう気がして、「導かれ来る」だと生生しく感じまして(^^;)来るのはそこはかとないものたちなんです(^^)
ロサ・ブラックティー
★0


Tポイントカード月POINTについて sing-for.month.jp/classic/tpoint.html
三ヶ月Data皐月の歌会下弦の部H28.05.20 up
順位筆名首席投句選句特選偏差EX合計

EX内訳

最優+3えんどうけいこ

最黄+2宮嶋いつく

最緑+2きつね

上下+1吉川みほきい静ジャックきつね404notF0816雀來豆えんどうけいこロサ・ブラックティー宮嶋いつくいちかわあさひ藤 かづえ知己凛古志野光村田一広

初回+1ニキタ・フユ宮本背水阿坂れい絹更ミハル

欠評-1阿坂れい絹更ミハル

六連+3きつねロサ・ブラックティー

のの+1全員(管理人欠席のため)

月開催後記


えんどうけいこさんが初の下弦首席でした

通算40回出席: 村田一広

通算20回出席: 静ジャック

連続40回出席: 村田一広

連続20回出席: 静ジャック


ありがとうございました 花

皐月の歌会下弦の部